カーヌースティGL、チャンピオンコース
Carnoustie Golf Links (Champion Course)

コースデータ
所在地 スコットランド、東海岸
コース長 6948ヤード パー72
コースレート 75.0
プレー日 2014年7月2日
設計者 オールド・トム・モリス、アラン・ロバートソン
再設計者 ジェームズ・ブレード(1926年)
オープン 1842年
キャディ あり(要事前予約)
ゴルフカート なし
評価
総合評価
5.50
コースレイアウト
6
難易度
6
グリーンコンディション
4
フェアウェイコンディション
4
造形美、景観
6
満足度
6

注)6948ヤードの白ティのフルバクティからのプレーはプロのトーナメントに限定され、一般のプレーはその一つ前の6595ヤードの黄ティからのヤードが最長のプレーになる。以下の各ホールの長さはその黄ティからのプレーで表示した。但しパー70の7600ヤードの距離でコースレートも74なので、プロティからのプレー、パー72、6948ヤード、コースレート75より6595ヤードのプレーの方がより難しくなる。 全英オープン開催時ではパー71、7421ヤードのとてつもなくタフなコースになる。
 

スコットランド特有のリンクスコース。全英オープンを過去7度開催している名門リンクスコース。全英オープン開催コースでも最難関と言われている。チャンピオンコース、バーンサイド、ブッドン)コースと3コースある。このチャンピオンコースは非常に戦略性が高く、他のリンクスコースにないバリー・バーン、ジョッキーズ・バーンという2つの小川がコースを取り巻くように至る所を蛇行して流れており、リンクス特有の風とともに更に難易度を高めている。川幅はせいぜい2メートから4メートルぐらいまでだが、ホールを真横にあるいは斜めに横切っていて、しかも川幅が狭いため、ティグランドからは確認できない小川が多い。バンカーも深くてタフ。14番から18番までの5ホールは特に印象に残り素晴らしく、特に15,16,17番の3ホールは世界最高峰の出来栄え。1968年の全英で優勝したゲーリー・プレーヤーは当時“世界で最も難しいコース”と語った。1931年以来5回全英オープンの開催地の舞台になっている。自然の小川とバンカーだけでこれほど素晴らしいコースが良く造れたものだ。



コース内を無尽に横断するクリーク

10番グリーン手前のクリークと鴨

18番グリーン手前のクリーク

スコアカード
 
2番 パー4 435ヤード

4番 パー4 435ヤード(2)

2番 パー4 435ヤード(1)
右ドッグレッグのタフなミドル。ティショットの落し所は右傾斜していてフェアウェイ左右に配された4つのバンカーが効いてくる。グリーンは縦に56ヤードも長く、セカンドは無風状態でも4クラブの選択肢になりうる。グリーンは横幅があまりなく、3つのバンカーとラフにガードされているので、セカンドの正確性が要求される。グリーンは強く受けている。
 
3番 パー3 351ヤード

右ドッグレッグの短いミドルだが素晴らしいレイアウトのホール。ティから220ヤードと240ヤードの距離の右フェアウェイにポットバンカーが2つ配され、左逃げるとフェアウェイ左手前から右奥に斜めに切り込んでくるクリークがあるので、ティショトの落し所が限定される。ロングヒッターはドライバーが正確に打てても270ヤード先のバンカーと左のジョキーバーンと呼ばれる小川により、落し所が飛べば飛ぶほど狭くなっている。それゆえティショットを刻むのが安全だが、落し所が2つの右フェアウェイバンカーにより、前後で2つのフェアウェイに限定され、使うクラブがミドルアイアンからフェアウェイウッドまで選択の幅が広がる。グリーンの前面をそのクリークが流れているので、ピンが手前に切られた場合はセカンドで風を考慮した正確な距離を打たなければ、バーディどころか、パーセーブも難しくなる。グリーン左右にポットバンカーが配され、グリーン上には2つのマウンドがあるのでパットは微妙な傾斜を読まなければならない。このホールは2000年度米ゴルフワールド誌の世界ベスト500ホールに選ばれている。

 

3番 パー3 351ヤード(3)

3番 パー3 351ヤード(2)

3番 パー3 351ヤード(1)
 
5番 パー4 387ヤード
右ドッグレッグのそれほど距離のないミドル。ジョッキーバーンがティから260ヤード地点のフェアウェイを横切り、ロングヒッターはティショットで手前の広いフェワウェイに刻むか、そのクリークを越えの狭いフェウェイに打つかの選択肢がある。アベレージヒッターは広いフェアウェイに打つが220から230ヤード前後の左右のフェアゥエイバンカー効いてくる。グリーンは56ヤードの縦長でその左は2つのバンカーでガードされている。このホールもセカンドで左右にぶれない正確なショットが要求される。
 

5番グリーン

5番 パー4 387ヤード(2)

5番 パー4 387ヤード(1)
 
6番 パー5 520ヤード

6番 パー5 520ヤード(2)

6番 パー5 520ヤード(1)
やや右ドッグレッグで距離のないロングだが、とてもタフ名物ホール。ティショットは左から迫っているOBフェンスと右の2つのポットバンカーにより落とし所が限定される。ロングヒッターがドライバーを使うとその2つのバンカーは楽に越えていくが、左とOBフェンスと右から迫ってくる深いラフによりフェアゥエイが狭くなる。グリーンは斜めに細長く5つのバンカーに囲まれているので、正確なアプローチショットが必要。このホールは左にOBラインが続き、右にバンカーが迫る狭いフェアウェイだが、1953年の全英オープンで優勝したベン・ホーガンは4ラウンドを通してこの危険な場所をティショットで攻めきって成功した。以来このホールは、“ホーガン通り”と呼ばれている。プロティからは573ヤードのロングになる。このホールは2000年度米ゴルフワールド誌の世界ベスト500ホールとバンカーの配置が戦略的で素晴らしい世界ベスト18ホールに選ばれている。
 
10番 パー4 446ヤード

ストレートのミドル。ティショットは左に1つ右に4つのフェアウェイバンカーが効いてくる。セカンドはグリーン50ヤード手前から横切り、グリーン右手前を抜けているバリーンバーンと呼ばれる小川に要注意。グリーン右手前は大きな木、左手前は2つのポットバンカー、グリーン右にもバンカーが配されている。受けグリーン。

 

10番 パー4 446ヤード(3)

10番 パー4 446ヤード(2)

10番 パー4 446ヤード(1)
 
13番 パー3 161ヤード

13番 パー3 161ヤード
チャーミング(魅力的な)なショート。グリーン手前と左右の三方をバンカーに囲まれグリーンは縦長のひょうたん型なので、グリーン中央の横幅は極端に狭い。グリーンオーバーと大きく右に外すティショトはゴースの灌木待ち構えているので避けるべき。受けグリーン。
 
14番 パー4 459ヤード

左ドッグレッグのとても長くタフなミドル。ティから210ヤードから245ヤード地点の左右に4つのバンカーが配され、それらを越えるロングヒッターでも飛べば飛ぶほどフェアウェイ幅が狭くなってくる。ティショットは左のOBラインにも要注意。セカンドはグリーン手前50ヤード前後に配されたマウンド型の背丈のある2つの深いバンカー越えをするか、ティショトで距離が出ないとかアゲンスト風の場合はバンカーの手前に刻むかの選択に迫られる。ブラインドのポットバンカーがグリーン左手前に15ヤードに配され、それに捕まるとパーセーブが極端に難しくなる。グリーンは右手前の1つ、左右のすぐ奥の3つのバンカーにガードされている。4番ホールと共有の縦長グリーン。

 

14番 パー4 459ヤード(3)

14番 パー4 459ヤード(2)

14番 パー4 459ヤード(1)
 
15番 パー4 459ヤード

15番 パー4 459ヤード(2)

15番 パー4 459ヤード(1)
左ドッグレッグの距離のあるミドル。ティショットでは210ヤードが270ヤード地点にある右サイドのグースの灌木とその手前の2つのフェアウェイバンカーに要注意。またフェアウェイは左から右に傾斜していて右のハザードを避けるためにもフェアウェイの右端を狙うティショトを打ちたいが、少しでもショットがフックするとその左に配されグースの灌木に捕まるリスクがあり、もし捕まればパーセーブは不可能になる。セカンドはグリーン手前の4つのバンカーに注意。
 
16番 パー3 245ヤード

大変長くてタフなショート。グリーンは縦長の2段で上の段は強く受けている。グリーンの横幅はあまりないので、ティショットの距離だけでなく正確性も要求される。しかもアベレージヒッターはドライバーを使わなければならないので難易度は相当高い。グリーン手前左右に配された5つのバンカーがとても効いてくる。このホールも2000年度米ゴルフワールド誌の世界ベスト500ホールに選ばれている。

 

16番 パー3 235ヤード(3)

16番 パー3 235ヤード(2)

16番 パー3 235ヤード(1)
 
17番 パー4 433ヤード

17番 パー4 433ヤード(2)

17番 パー4 433ヤード(1)
やや右ドッグレッグの難しいミドル。バリー・バーンの小川がフェアウェイをループ状に取り囲むように流れ、アイランドフェアウェイのようにティから見える。ティショットが飛べば飛ぶほど、左から迫ってくるバリー・バーンにより落し所が狭くなってくる。ロングヒッターは奥のバリー・バーン越えを狙えるが、240ヤードから270ヤードのキャリーが出て、正確なドライバーショットが必要になる。グリーン右手前に3つのバンカーが口を開けて待ち構えているのとグリーン面は右傾斜しているので、セカンドはグリーン左サイド狙いが良い。プロティからプレーは460ヤードのパー4になる。このホールは2000年度米ゴルフワールド誌の世界ベスト500ホールと戦略性の高い世界ベスト18ホールに選ばれている。
 

17番 パー4 433ヤード(5)

17番 パー4 433ヤード(4)

17番 パー4 433ヤード(3)
 
18番 パー4 444ヤード

やや左ドッグレッグのミドル。バリー・バーンの小川がフェアウェイの左右に蛇行するように流れグリーンの20ヤード手前を横切っている、非常に難しいホール。ティショットは左右の小川と右フェアウエィにある3つ連座して230ヤードから255ヤードで届くバンカーに要注意。更に左側はすっとOBゾーンになっている。セカンドはその小川の手前に刻むか、グリーンを狙うかの決断に迫られる。グリーンは縦長で横幅はあまりなく、左手前に小さいバンカーとグリーン左からたった12ヤードにあるOBラインが迫ってくるので、グリーン右に安全に逃げるとそこには大きなバンカーが待ち構えている。プロティからプレーは499ヤードのパー4になる。2007年度全英オープン勝者のパドレイグ・ハリントンは最終日のこの最終ホールでバリー・バーンに2度捕まりながらダブルボギーにおさめ、プレーオフに突入して勝った。

 

18番 パー4 444ヤード(3)

18番 パー4 444ヤード(2)

18番 パー4 444ヤード(1)
 
余談

エディンバラから車で1時間半、ダンディから25分。セントアンドリュースとアバディーンの中間に位置し、どちらからでも車で1時間。表示距離はフロントエッジまで。コースを一望できる4つ星ホテルが隣接でこのホテルがクラブハウスも兼ねている。コース攻略の難しさとは売って異なるリゾート風の外観が印象的。

プレー後はセントアンドリュースに戻り、オールドコース1番ティのすぐ近くにある“シーフードレストラン”でデナーをした。セントアンドリュース滞在1週間の中で一番美味しくて雰囲気も良い食事だった。



シーフードレストラン

レストランからの景観

大カレイの切り身ととホタテガイ

1999年の全英オープンでは、最終日、最終ホールで2位に3打差をつけトップに立っていた、フランス人のジョン・バンデベルデがこの18番ホールに足をすくわれた。セカンドが腰まで深いラフにつかまり、ボールが見えない状態で打ったサードショットが小川に吸い込まれた。ドロップして打った5打目はグリーン横のバンカーにつかまってトリプルボギーに終わり、結局優勝逃がした。“カーノスティの悲劇”として語り継がれることになった。

このゴルフ場は米ゴルフマガジン社の2013年度世界ベスト100選の第23位に選ばれている。もう一つのゴルフダイジェスト社世界100選では2013-4年度世界第31位。トップ100ゴルフコース・オブ・ザワールド(top100golfcourses.co.uk)の2014年度スコットランドのベスト第5位に選ばれていて、イギリス諸島全体では第11位に選ばれている。2008年度の統計ではイギリス諸島全体では2752コースあり、その内スコットランドにはおよそ580コースある。

コース設計の初めの10ホールは歴史上初のゴルフプロになったアラン・ロバートソンが1842年に10ホール造り、その弟子のオールド・トム・モリスが1867年に拡大した。オールド・トム・モリスの他の設計コースは、ミュアフィールドGC、セントアンドリュース・ニューコースプレストウィックGC、ダンバーGC、クレイルGC、マレーGC 、ロイヤル・ドーノッホGC・ストラーコース、ネアンGC、キングホーンGC、クルーデンベイGC、マクリハニッシュGC、ランディンGC、アンストラザーGC、ロイヤル・カウンティ・ダウンGC などがある。

1926年に改造したジェームズ・ブレード設計の他のスコットランドのコースはロイヤル・アバディーンGCグレンイーグルス・キングスコース、クイーンズコース、ブローラGC、ダルマホイGC、スコットスクレイグGC、イングランドではセント・エノドックGC、リトルストーンGCなどが有名。