ディスカバリーベイGC、ダイアモンド・ルビーコース
Discovery Bay Golf Club - Diamond & Ruby Course
愉景灣高爾夫球會

コースデータ
所在地 香港
コース長6689ヤード、パー72
コースレート73.4
プレー日2006年12月6日、2007年6月23日
設計者ロバート・トレント・ジョーンズJr
オープン1983年
キャディなし
ゴルフカートあり
評価
総合評価
4.20
コースレイアウト
4
難易度
4
グリーンコンディション
4
フェアウェイコンディション
4
造形美、景観
5
 

ランタオ島の海岸線沿いの高台に位置し、岩盤の上の難しい地形に作られた丘陵コースで、山、海の眺望が素晴らしい。山側にはランタオピークの絶壁が、海側には南シナ海の向こうに九龍や香港やディズニーランドが一望できる大パノラマを楽しむことができるコースである。レイアウトも飽きない造りで、風が強まるとより一層クラブ選択が難しくなる。ダイアモンド、ルビー、ジェードと特徴ある3つの9ホールがあり、ダイアモンド、ルビーコースがクラブを代表するコース。特にダイアモンドの9ホールが素晴らしいレイアウトになっている。



景観

7番ティからの景観


12番グリーンからの景観

12番グリーンから望む香港島

16番グリーンとディズニーランド

 
1番 パー4 369 ヤード

1番 パー4 369 ヤード (2)

1番 パー4 369 ヤード (1)
右ドッグレッグの打ち上げホール。ティショットは峡谷越えで左右のブッシュが迫っていて、落とし所が狭い。グリーンは横長。ティショットを成功すれば、セカンドは難しくなく、左足上がりのライから打つショットはグリーンショートに注意したい。 
 
2番 パー3 159ヤード

横から望む2番グリーン

2番 パー3 159ヤード
15メートル程の打ち下ろしで、距離も短く一見簡単に見えるが、常時風が回っているので、PWから6番アイアンまでクラブ選択が難しい。ピン位置が右の場合はピンを囲むように3つのバンカーがよく配置されているし、ピン左の場合は、ピン手前の背丈ほど深いバンカーからグリーン奥のOBラインまで20ヤードもないので、よりプレッシャーを感じる。 
 
3番 パー4 419ヤード
ストレートの難しいミドル。1打目は打ち上げ、2打目はやや打ち下ろし。2打目はミドルアイアンからフェアウェイウッドで縦幅20ヤード、横幅50ヤードのグリーンを狙う。グリーンは左右に傾斜のきつい2段グリーン。左のピン位置ではウォーターハザードがグリーン手前まで食い込み、ピン右では砲台になるので、高くて止まる玉を打たなければならなく、どちらの位置もセカンドの難易度は高い。
 

3番 パー4 419ヤード (3)

3番 パー4 419ヤード (2)

3番 パー4 419ヤード (1)
 
5番 パー4  383ヤード

5番 パー4 383ヤード(2)

5番 パー4 383ヤード(1)
距離の短い打ち下ろしだが、難易度は高い。右側はグリーンに至るまでハザードがある。美しいが非常にタイトな造りで、1打目、2打目とも正確性が要求される。フェアウェイバンカーとグリーンサイドバンカーの2つの大きなバンカーとグリーン手前90ヤードに位置する池が絶妙に配置されている。
 
7番 パー4 423ヤード
軽い打ち下ろしでフェアウェイは狭い。右サイドはグリーンまで崖が続く。かと言ってフェアウェィ左サイドに逃げれば、傾斜のきついつま先下がりのラフに捕まりやすく、セカンドショットが非常に難しくなる。グリーンは砲台で、横幅50ヤードもあり、しかも左右にアンジュレーションがあり、セカンドショトが左右にぶれるとパーオンしても緊張するパットが残る。ピンが左の場合、手前は胸の高さまで深いバンカーが待ち受けており、グリーンの縦幅は20ヤードしかなくオーバーすると、傾斜のきついスロープを転げ落ちるのでパーセーブは易しくない。このティグランドから見る右サイドのシービューは豪快で開放感がある。
 

横から望む7番グリーン

7番 パー4 423ヤード(2)

7番 パー4 423ヤード(1)
 
10番 パー4 364ヤード

10番 パー4 364ヤード (2)

10番 パー4 364ヤード (1)
左ドッグレッグの強い打ち上げ。短いミドルだが打ち上げがあるのと、狭いので難易度は高い。フェアウェイの左は崖が続き、右には2つのバンカーと木立が効いており、 ティショットが飛べば飛ぶほど、落とし所が狭くなる。右フェアウェイバンカーからドローボールで攻めたいホール。グリーンは砲台になっており、セカンド地点からグリーン面は見えない。セカンドをショートするとグリーン手前の傾斜に捕まり下まで転がるか、グリーン手前の深いガードバンカーに捕まり、どちらの場所もそこからのチップショットは簡単ではない。
 
11番 パー3 187ヤード

11番 パー3 187ヤード (2)

11番 パー3 187ヤード (1)
峡谷越えのショート。グリーンは横長で、強く受けている。ピン位置によって。グリーン左のバンカー、手前のバンカー、右の峡谷が効いてくる。アゲンスト風が強い時にピンが右端に切られていると、難易度が高くなり、正しいクラブ選択だけでなく、ピンを狙うか、安全にグリーンセンターを狙うかという各自のコースマネジメントをも問われるようになる。 
 
12番 パー5 517ヤード
豪快な打ち下ろしの軽い右ドッグ。海を隔てて見える香港の高層ビルに向かって打つドライバーショットは気分爽快。打ち下ろしを考慮に入れると距離は短いので、フォローの風の時は2オン出来る可能性がある。しかし、左サイドはOBでフェアウェイも極端に狭く、グリーンは卵型で縦幅40ヤード、横幅は18ヤードから23ヤード。グリーンを狙う時にセンターから15ヤードヤード以上ぶれると左はOB、右はブッシュあるいは崖下に阻まれる。それゆえ、セカンドで2オンをフェアウェイウッドで狙うか、刻むかの判断が試される。刻んだとしても落としどころは狭く、残り100から120ヤードの距離しかないが難しいサードショットが残る。
 

12番 パー5 517ヤード(2)

12番 パー5 517ヤード(2)

12番 パー5 517ヤード(1)
 
18番 パー5 536ヤード

18番グリーンから
やや右ドッグレッグの素晴らしいホール。ティグランドからグリーンまで右サイドは崖。ティショト時は左サイドもOBで、2打目から軽い打ち上げになる。ティショットでは両サイドのフェアウェイバンカー、セカンドを刻む場合は左のフェアウェイバンカーがよく効いている。気品があり且つ景観も素晴らしい美しい最終ホール。特にサンセットの時に回ると幻想的な雰囲気を味わえる。

横から望む18番グリーン

18番 パー5 536ヤード(2)

18番 パー5 536ヤード(1)
 

ジェードコース

6番グリーンの景観

1番と9番以外の7ホールはロバート・トレント・ジョーンズJr.作でなく、香港のプロによって設計された。2番から8番までは厳しい地形に無理して造られているホールが多く、ティショットからは落とし所を確認できないブラインドホールも多少ある。5番グリーンと6番ホールからは、海の向こうに見える香港島並びに九龍のダイナミックな景観を味わうことができる。全体的には、レイアウトの良さは別としてチャレンジングな9ホールである。このジェードコースも2つほど印象的なホールがあるが、ダイアモンドとジェードの組み合わせの個人的評価が4.05で、ルビーとジェードの組み合わせでは3.95ポイントになり、ダイアモンド・ルビーコースの4.40の総合評価より点数が低い。これは、ジェードコースが、コースレイアウトの良さにおいても、コース内の各ホールの造形美においても、他の2コースと比べて少し劣るからである。

 
1番 パー5 545ヤード
ダブルドッグレッグで左ドッグ、右ドックと続くパー5は非常に完成度が高く、3打とも緻密なショットがなければ、バーディはおろかパーセーブも難しい。グリーンは横に長く、手前のガードバンカーが効いている。
 

1番 パー5 545ヤード(3)

1番 パー5 545ヤード(2)

1番 パー5 545ヤード(1)
 
2番 パー4 427ヤード

2番 パー4 427ヤード (2)

2番 パー4 427ヤード (1)
右ドッグレッグのタフなミドル。少し打ち下ろしのティショットでは両サイドに林が迫っていて落とし所は狭い。左の林が迫り出しているので、フェアウェイの左側が見えないのが残念。セカンドは少し打ち上げになる。ティショットの飛距離と方向性が要求されるホール。
 
3番 パー3 182ヤード

3番 パー3 182ヤード
グリーン右半分に池が絡む打ち下ろしのショート。グリーンは受けていて、左はバンカーでガードされている。良いホールだが、ティからはグリーン左エッジとバンカーが見えないのが難点。
 
9番 パー4 428ヤード

9番 パー4 428ヤード (2)

9番 パー4 428ヤード (1)
右ドッグレッグの打ち下ろしのミドル。ティショットでは右のOB、左の林と池が効いており、正確なショットが必要。セカンドは左足下がりのライから打つので難しく、グリーン左に池、手前にクリークが走っている。グリーンは縦長で右のバンカーも効いている。


余談

私のホームコースで家からゴルフ場までゴルフカートで10分のところに住んでいる。下の写真は18番ホールからディスカバリーベイの住宅地。ここは人口2万人ほどで香港の居住区で最も人口あたりの緑が多い。環境保護のため自家用車の所有、及び乗り入れを認めず、区域内の交通手段はバス、タクシー、ゴルフカートになる。



18番ティから望むディスカバリーベイの住宅地

メンバーズラウンジ

プール

土日はメンバー同伴でも原則的にビジターはプレー不可で、平日に限りビジターだけでもプレーできる。ゴルフ場に行くには香港の中心地セントラルにあるフェリー乗り場から30分ほどフェリーに乗り、クラブバスにて10分ほどでコースに到着。フェリーでゴルフ場に行くことは港で有名な香港らしいユニークな行き方。また、空港からもディスカバリーベイ行き直通バスが30分毎にでていて、所要時間30分。

中国でのロバート・トレント・ジョーンズJr.設計の他のコースは上海国際G&CC上海エンハンス・アンティン(上海潁奕安亭)GCスプリングシティG&LR・レイクコースサンシャイン(陽光)GC、東筦海逸(ハーバープラザ)GG、亜龍湾(ヤ・ロン・ベイ)GC、海峡オリンピックGCがある。