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グレート・ペコニック湾を見下ろす絶壁の上と内陸の丘陵地に展開するリンクス風コース。木が生い茂っていたゴルフコースとしては絶好の土地に、ほとんどの木を伐採し、土地の自然な輪郭と特徴を利用して、なだらかで起伏のあるFW、広大なバンカーと砂丘、アンジュレーションがあるゴツゴツしたグリーンを造り上げた。当初はニクラス・チームだけに設計を任せる予定だったが、Pacific
Duneのトム・ドークの作品を見たクラブ側が、ニクラスとドークの共同設計にすることに決め、史上稀なコラボレーションが実現した。ニクラスとドークの設計思想は異なる。例えば、ニクラスは「刈り込んだラフ」「洗練されたバンカー」「トーナメント開催ができるヤーデージ」を好むが、ドークは「自然なラフ」「荒れたバンカー」「メンバーがプレーを楽しめるヤーデージ」がモットー。最初の話し合いから3年の年月を経て開場したセボナックGCは、ルーティングはドークが決め、グリーンはドーク、バンカーはニクラスの担当になった。ニクラス・チームのおかげで他のドークコースより、距離が長くなり、ドーク設計の特徴の1つの巨大なグリーン・コンプレックスがより小さくなり、コースがプロのトーナメントを開催できるほど手強い造りになっている。“どのホールがニクラスで、どこがドーク”というより、最高の18ホールこそセボナックになっている。
距離が長いうえに、ペニック湾沿いに位置するため、コース特有の風が難度を高める。11番、12番、17番、18番の4ホールは湾の前壁に面し、1番、2番、3番、10番、15番、16番は湾を望め、合計11ホールで壮観な景気を眺めることができる。ティショット、セカンド、グリーン周辺、グリーン上とすべての部分でフェアなチャレンジを提供してくれる。グリーンはアンジュレーションが大きく、乗せどころを間違うと3パットのリスクがある。2013年に全米女子オープンが開催された。
スコアカード |
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ストレートの緩やかな打ち上げ。ティショットでは2個のクロスバンカーがあり、FW右半分に打つのが良い。グリーンは縦長の強い砲台で、左手前の深いバンカーと左サイドのデューンでガードされている。グリーン面の真ん中に大きなコブが付けられて、真ん中から奥に少し下っている。 |
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ストレートの打ち下ろし。短いミドルなのでロングヒッターは1オン可能。ティショットでは左右にバンカー、FW真ん中にクロスバンカーがある。FWは広いがセカンドはFW右半分から打つとグリーンを狙いやすい。グリーンは小さく縦長の奥が低い2段形状で、左右と右奥にバンカーが配されている。 |
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ほぼストレート。ティショットは打ち上げ、セカンドは少し打ち下ろし。グリーンは縦長で強く受けていて、前部の面はフォールス・フロント(偽りのグリーンで急な下り傾斜)になり、2個のバンカーでガードされている。
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左ドッグレッグの距離があり難しいミドル。ティショットでは左サイドに3個、右サイドに2個のバンカーがあり、ロングヒッターには落し所がタイトになる。グリーンは左手前の大きなバンカーでガードされ、アンジュレーションが強い。 |
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池越えの綺麗なショート。グリーン手前は池に面し、左サイドにはすぐ池がある。グリーンは縦長の2段形状で、奥の段は左に傾斜している。 |
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ほぼストレートのロング。ティショットではクロスバンカーと左サイドのデューンが効いてくる。セカンドからは少し右に曲がっている。グリーンは横長で受けていて、左奥と右サイドにバンカーがある。
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左ドッグレッグの強い打ち下ろしで、長いミドル。セカンド地点から見下すビーチと海の景色が素晴らしい。グリーンは砲台で、左手前から右奥に急傾斜していて、右サイドと奥にバンカーが配されている。
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やや打ち下ろしの美しいショート。グリーンは3個のバンカーでガードされている。距離はないが、海風が強い時は難しい。 |
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右ドッグレッグのタフなミドル。ティショットは打ち上げの荒地越えでFWは右傾斜。2段グリーンの左手前にバンカー、右サイドに大きなバンカーが配されている。 |
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右ドッグレッグの大変長いロング。ティショットは打ち下ろし。セカンドは緩やかな打ち下ろし。グリーンの150ヤード手前から更に右に曲がってくる。グリーンは砲台の3段形状で手前の段は強く左に傾斜していて、左右のバンカーと奥の深いラフでガードされている。 |
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ストレートの緩やかな打ち上げ。ティショットでは右サイドに続く砂地の荒地が効いてくる。セカンドは大きいクロスバンカー越え。グリーンは段差の強い2段形状で、前部はフォールス・フロントになり、右手前にバンカーが配されている。 |
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ストレートの左に海が広がる美しいロング。ティショットは打ち下ろしで、右サイドに4個のバンカーがある。打ち下ろしのティショットで距離が稼げば、セカンドでグリーンを狙える。グリーンは段差の強い左右の2段形状で、左サイドの海、手前のバンカーと右サイドの小さなバンカー、奥のデューンで守られている。
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ニューヨーク都心から東に2時間、ラガーディア空港から東に1時間40分。プレーにはメンバー同伴が必要。コテージ併設。湾を見下すコースの上にそびえ建つクラブハウスは印象的。メンバーへの入会条件は厳しいが、同時に会員権の値段が50万ドルと2006年開場時でのアメリカでの最高額。このコースとこのコースとナショナルゴルフリンクス・オブ・アメリカとシネコックヒルズGCとはほぼ隣接する。
トップ100ゴルフコース(top100golfcourses.com)の2020年度ニューヨーク州ベスト100コースで第13位、全米ベスト100コースでは第66位。ニューヨーク州には830ほどのゴルフコースがあり、全米には15500コースある。
トム・ドークがニューヨーク州で改造したコースはインウッドCCとノースショアCCがある。ジャック・ニクラス設計でトップ100ゴルフコース2020年度ニューヨーク州ベスト100にはセボナックGC、トランプGLフェリーポイント、ザGCオブ・パーチェス、セント・アンドリュースGC、ザGCアット・マンション・リッジの5コースがランクインしている。
プレー前夜はBowen's by the Baysに泊まった。コースまで西に20分。ロッジからもセボナックGCからも近い1887年設立のThe
Meadow Club of Southamptonと言う超ウルトラ・エクスクルーシブ会員制クラブでメンバーの人に招待されて一緒にデナーを食べた。メリーフラワー号でアメリカに来られた先祖を持つ、超エリートのWASPの方々がメンバーだ。クラブ内は優雅な紳士、淑女の集まりで、貴重な経験ができた。テニスコートの数は世界一、二でロンドン郊外のウィンブルドン同様に40面もある。
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3番 パー4 442ヤード(2)