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ペコニック湾を望むシーサードコース、リンクス・スタイルのコース。アメリカゴルフ界の父と呼ばれるチャールズ・B・マクドナルドが、アメリカゴルフ界の発展のために、理想のコース造りを1902年に計画した。その後イギリスとスコットランドの有名なリンクスコースを数度訪ね、それらのリンクスコースから理想の18ホールを選び、7年後の1909年にナショナルゴルフリンクス・オブ・アメリカを造った。完全なコピーではなく、それらのホールのエッセンスを取り入れられ、ホールの長短のバランスの良い組み合わせ、いろいろな攻め方を提供している戦略ホールの多さ、ブラインドホール、強制キャリーを要するティショット、グリーン形状の多様性などクオリティの高さで、超一流のコースに仕上げている。
C.B.マクドナルドの独創性により、オーケストラを奏でるようなリズムで18ホールが素晴らしく組み合わされていて、その結果とても優れたルーティーンになり、プレーしてとても楽しい。18ホールが1つのループを描き、9ホールが終わってもラブハウスに戻らない。グリーンは速く、ファアウェイは固く、メンテナンスもとても良い。
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“サハラ” 打ち上げていく短い左ドッグレッグ。ティショットはサハラという大きなバンカー越え。ドライバーかFWを使い直線的にグリーンを狙うと、落し所が狭くなり、コースのシンボルの風車が左に位置し、ドローボールが要求される。ティショットでドライバーかFWを使うか、アイアンで刻むかの決断に迫られる。グリーンは左傾斜で、グリーンの左から奥は急な下りスロープ。(ロイヤル・セントジョージズの3番ホールが見本) |
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“アルプス” やや左ドッグレッグ。ティショットでは細長いクロスバンカーがフェアウェイを上下に分断して、200から210ヤードのキャリーでそのバンカーは越える。セカンドは打ち上げでセミブラインドショット。グリーンは横長で右が高い2段グリーン。グリーン手前から左は3つバンカーがあり、それらのバンカーに入れるとグリーンまでは強い打ち上げになるので、パーセーブが極端に難しくなる。アメリカのゴルフマガジン誌にて2000年度世界ベスト500ホール(最新版)に選ばれている。(プレストウィックの17番が見本)
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“レダン” グリーンは右手前から左奥に斜めに長く、その前後は深いバンカーでガードされている。グリーンは左奥に急傾斜。アメリカのゴルフマガジン誌にて2000年度世界ベスト500ホール(最新版)に選ばれている。(ノースベリックの15番が見本)
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“ショート” やや打ち下ろしで距離のないホール。グリーン周りは大小7つのバンカーで囲まれている。グリーンは大きく、複雑な傾斜が施されている。(ロイヤルウェスト・ノーフォークの4番が見本) |
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“セントアンドリュース” やや右ドッグレッグ。ティショットはラフと大きなバンカー越え。セカンド緩やかな打ち下ろし。グリーンは縦に細長く、左に1つのポットバンカー、右には縦に長いバンカーが配されている。セントアンドリュース・オールドコースの17番ホールをイメージしている。(セントアンドリュース・オールドコースの17番が見本)
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“ボトル” ストレートホール。ティショットでは7つの小さなバンカーを挟んでファアウェイは左右に分かれる。グリーンは強い砲台で手前に2つ、左に2つのどちらも深いバンカーが配されている。グリーンの右は急な下りスロープ。ボトルの名前の由来はフェアウェイが瓶の胴体のように広く、栓の先の細い部分がグリーンでボトルのように見えるので。(サンニンデール・オールドコースの8番が見本)
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“ロング” ストレートホール。ティショットはやや打ち下ろしで、左のいくつかのバンカー、右の林に注意。グリーンの70ヤード左手前に横長のバンカがフェアウェイに食い込んでいて、セカンドをそのバンカーが越えていくか、安全に手前に刻むかの選択に迫られる。セカンドの落し所は狭い。グリーンはやや砲台でグリーン周りには4つのバンカーがある。(セントアンドリュース・オールドコースの14番が見本)
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“プラトゥー” やや左ドッグレッグ。ティショットではホール右に林、両サイドに6つのバンカーがある。グリーンに特徴があり、真ん中近くが凹んでいて、左手前半分はプラトゥー(砲台)になっている。グリーンは3つのポットバンカーでガードされている。(設計者のオリジナル)
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“セボナック” ほぼストレートホール。グリーンは砲台で左手前に1つあるガードバンカーが効いている。受けグリーンで真ん中にコブがある。 |
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“エデン” 少し打ち下ろし。グリーンは横長で、右から奥は細長いバンカーで囲まれている。グリーン手前に3つの小さいバンカーがある。(セントアンドリュース・オールドコースの11番が見本)
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“ケープ” 右ドッグレッグ。ティショットは池越えで、右に2つの深いフェアウェイバンカーが効いていて、バンカーを避けて安全にフェアウェイ左半分に打つとセカンドの距離が長くなる。グリーンは円形で奥と左に一つずつ大きなバンカーがある。(設計者のオリジナル、シカゴの14番でも使っている)
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“パンチボール” ほぼストレートホール。ティショットは打ち下ろし。右フェアウェイバンカーを越えるには280ヤードのキャリーが必要。セカンドはセミブラインド。グリーンは縁が高くグリーン面が低いパンチボールグリーン。ホールの全ての位置からグリーン左に位置するシンボルの風車が見える。(グリーン面は見えないホールがスコットランドのリンクスコースで数多く見られ、それらを参考にした)
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“ペコニック” やや左ドッグレッグ。ティショット打ち下ろしで、左右の4つのバンカーと260ヤード先の小さなクロスバンカーが効いてくる。セカンドはデューンのマウンド越え。グリーンはほとんどバンカーで囲まれている。受けグリーン。アメリカのゴルフマガジン誌にて2000年度世界ベスト500ホール(最新版)に選ばれている。
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“ホーム” 左に曲がった後少し右に曲がるダブルドッグレッグ。フェアウェイは起伏に富む。ティショットでは左に2つの大きなフェウェイバンカーが2つ並び、それらを越えるには230ヤードのキャリーが必要。成功すれば2オンが狙える。バンカー横のフェアウェイからセカンドを打つアベレージヒッターはグリーン135ヤード手前にある1つの横長の右フェアウェイバンカーが効いてくる。グリーンは縦長で中央に尾根が横切り、傾斜が強い。グリーンからは素晴らしいオーシャンビューが見える。アメリカのゴルフマガジン誌にて2000年度世界ベスト500ホール(最新版)に選ばれている。
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ニューヨーク市からゴルフ場まで車で2時間、ラガーディア空港から2時間弱。プライベートクラブでメンバーの同伴が必要。このコースと シネコックヒルズGC、 セボナックGCとはほぼ隣接する。
トットップ100ゴルフコース(top100golfcourses.com)の2018年度ニューヨーク州ベスト70コースで第2位。ニューヨーク州には1000近くのゴルフコースがある。トップ100ゴルフコースの2020年度全米ベスト100コースでは第4位。2020年度ゴルフマガジン誌の世界ベスト100ゴルフコースにて第5位に選ばれている。
チャールズ・B・マクドナルドはこのナショナルゴルフリンクス・オブ・アメリカが代表作でスリーピー・ホローCCも設計している。セス・レイナーとの共同設計では、シカゴGG、ザ・クリーククラブ、パイピングロック・クラブ、ザ・コース・アット・イエール、オールド・ホワイトTPCコース、バミューダ諸島のミッドオーシャン・クラブなどがある。
コースシンボルの風車は100年ほど前に、設立メンバーの数人が“コースに風車があれば良いな”、と語ったのを聞いたC.B.マクドナルドが、オランダから風車を解体して運び、ゴルフ場で組み立てたと聞く。請求書はそれらのメンバーに均等に分けられてロッカーに入れられていたそうだ。
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2番 パー4 330ヤード(2)