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屈指の名門クラブで、高低差が10メートルほどのほぼフラットなパークランドコース。広大な原野の上にコースが美しく広がり、コース設立時の1968年には周りに住宅もビルも何もなかったと聞く。現在では住宅、ビル、工場などに囲まれているが、ルーティングの進行方向からは、景観の悪い工場のビル群は背の高い木々でブロックして一切見えなくしている。韓国では最もフラットなコースの1つで、ルーティングが素晴らしく、グリーンから次のティグランドまでの流れも良く、とてもスムーズに歩いてプレーできる。
50年ほど前に宮沢長平氏が造ったコースを1997年にRTジョーンズJr.が大改造した。ホールのレイアウトとルーティングはそのまま継承したが、毎ホールで2(ダブル)グリーンだったのを大きな1グリーンに、しかも砲台にした。各グリーンの形状は素晴らしい。池も6番、16番、16番ホールで新設して、13番、17番のショートホールは2つの小さい池を1つにして、各グリーンにより近づけた。バンカーの撤去と追加も施し、RTジョーンズJr.の改造でより戦略的なコースに生まれ変わった。桜を初めいろいろな樹木とプラントが植えられていて、それらが四季それぞれ違う姿を見せ、まるで美しい庭園のなかでゴルフをしているようである。
スコアカード |
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右ドッグレッグ。ティショットではタイトなFWの右サイドにバンカー1個あり、左右に木々が並ぶ。グリーンは砲台で受けていて、グリーンの左に大きなバンカーが配されている。 |
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緩やかに打ち上げていく、やや左ドッグレッグ。両サイドに木立が続き、FWは狭いので正確なティショットが必要。グリーンは砲台で左手前にバンカーが1個配されている。グリーンは横に長く中央が高くて、そこから左右に下っている。 |
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左ドッグレッグ。ティショットでは右サイドの2個のバンカー越えには240ヤードの飛距離が必要。セカンドは少し打ち下ろし。グリーンは2個のバンカーでガードされ、木々に囲まれている。縦長のグリーンは真ん中が凹んでいて、しかも右に急傾斜している。 |
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少し打ち下ろしになる池越えの美しいショート。横にとても長いグリーンの左にガードバンカーが1つある。グリーンの右半分は急な右傾斜で、ピン位置がグリーン右手前の時は難度が増す。 |
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急な左ドッグレッグ。ティショットは打ち下ろしでハザード越え。セカンドは少し打ち上げのクリーク越え。グリーン周りに3個のバンカーが配されている。砲台の2段グリーン。 |
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右ドッグレッグ。ティショットは湿地帯に浮かぶ蓮越えで、225ヤードのキャリーボールが必要。セカンド以降は緩やかな打ち上げ。グリーンの左手前と右サイドはバンカーが配され、グリーンは砲台で微妙なアンジュレーションが施されている。 |
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右ドッグレッグの長いロング。ティショットは打ち下ろしで、左右のFWバンカーに注意。大きな砲台グリーンで受けていて、左右に深いバンカーが配されている。 |
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左ドッグレッグ。ティショットは緩やかな打ち下ろしで、左サイドの1個のFWバンカーに注意。セカンドは打ち下ろし、サードは打ち上げ。グリーンは砲台で、手前に3個のガードバンカーが配されている。グリーンは右奥から左手前に急傾斜している。 |
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やや右ドッグレッグの難ホール。ティショットは右サイドからFWに食い込んでいる赤松が効いてくる。グリーンは横に長く砲台。 |
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美しいショート。グリーン手前の花道は下りスロープ。グリーンは横にとても長く、左右の2段形状で、左の段は左に急傾斜している。 |
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ストレートの狭いホ―ルで、短いミドル。ティショットは打ち下ろしでクリーク越えになり、右サイドの1個のFWバンカーが効いてくる。セカンドは打ち上げ。グリーンの左サイドに3個のバンカーが配され、グリーンは受けている。 |
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ほぼストレートホール。ティショットではFWは左傾斜。セカンドは左から迫ってくる池に注意。砲台グリーンの左にあるガードバンカーは深い。グリーンは縦に長く、真ん中から奥に下っている。 |
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名物ホール。池越えの美しいショート。グリーンの手前と奥にバンカー、右サイドにはブラインドの池が配されている。横に長い砲台グリーンで、グリーン面は真ん中が少し凹んでいる。 |
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ソウル都心からから南に50分。仁川空港からほぼ東に50分。プレイベートクラブでメンバー同伴が必要。
サムスングループの旗艦ゴルフクラブでメンバー数は法人、個人を合わせて100人だけと聞いた。それも年会員制でクラブ側がメンバーを選ぶようだ。
トップ100ゴルフコース(top100golfcourses.com)で2020年度韓国のベスト第3位に選ばれている。韓国には現在450コースほどある。
宮澤長平設計の日本でのコースは、藤枝GC、宇都宮ガーデンGC、グランドオークGC、フォレスト旭川CC、筑波東急GC、蓼科東急GC、望月東急GC、小見川東急GC、勝浦東急GC、エメラルドコーストGL
、ファイブハンドレッド C、東急セブンハンドレッド
Cなどがある。タイではザ・ロイヤルG&CCの設計もしている。
一方ロバート・トレント・ジョーンズJr設計の韓国のコースはスカイヒル・ジェジュCC、オークバレーCC、レインボーヒルズGG、ヨンピョンGC、オスターCCがある。
ホテルは新羅ホテル・ソウルで泊まり、夕食は三清閣(都心から北に20分)で食べた。宮廷料理を現代風にアレンジされたコース料理で美味しかった。
聞く所によると、サムスングループ創始者、李ピョンチョル氏が1987年に亡くなった時の遺言は大きく分けて2つあり、1つは会社を大きくすること(おそらく現在100倍以上の規模になっている)と、アニャンCCを世界に通用するコースでありながら、かつ韓国で1番のプライベートクラブにすることのようである。
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1番 パー4 426ヤード(2)