シーサイドの丘陵コース。借景となる太平洋が息を呑むほどに美しい。この大島コースと、アリソン設計の本格的な富士コースの2コースが隣接していて、大島コースが富士コースより8年前に造られている。距離は短く、フェアウェイは比較的狭く、ブラインドホールが多く、アップダウンがあるのが特徴。ドッグレッグ、谷越えと変化に富む。チャンピオンシップコースではないが、抜群のロケーションに立地していて、レイアウトも自然の素材をそのまま活かした造りで、遊び心満点のコース。シーサイドコースと山岳コースの違いがあるが、日本最古の神戸GCに通じる、ゴルフの原点を感じさせるコースと言える。
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スコアカード
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急な打ち上げホール。ティーショットが右に飛びすぎると、セカンドで前方の林がスタイミーになり、グリーンを狙えなくなる。
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50メートル以上の落差がある、豪快な打ち下ろし。短いパー4なのでワンオン可能なホール。グリーンの右はすぐにOBなので、スライサーは要注意。背後が海のグリーンを眼下に打下ろして行くティーショットはまさにボールが海に吸い込まれていく感じになる。
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急な左ドッグレッグの短いショートホール。ティーから200から220ヤードの地点がセカンドでグリーンを狙うベストポジションなので、ティショットはFWかロングアイアンを使うことになる。セカンドショットは少し打ち上げの谷越えになる。 |
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やや左ドッグレッグの打ち下ろし。ティーショットを曲げなければ、セカンドはPWなどでグリーンを狙えるので難しくはない。グリーン後方に望む海は息を呑むほど美しい。
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海に向かって少し打ち下ろしていくショートホール。このホールも風光明媚。 |
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少し打ち下ろしの左ドッグレッグ。フェアウェイは狭いので、正確なティショットが要求される。このホールもグリーン背後に臨む海が印象的。 |
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谷越え打ち下ろしのショートホール。グリーン左サイドから後方にかけて海が続く。 |
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東京都心から車で2時間半。新幹線では東京駅から熱海駅経由在来線乗り替えで伊東駅まで1時間半、タクシーで20分。パブリックコースなのでビジターのプレーは可能。富士コースは川奈ホテルの宿泊者のみプレー可。今回は午前富士コース、午後大島コースと1日で2コースをプレーした。 川奈ホテルは1936年に旧大倉財閥の2代目がイギリスの貴族たちの田園生活に憧れて建てたもので、日本のリゾートの草分けとも言える。海に向かうそのたたずまいは歴史の重さを感じさせる。オークラ仕込みの日本風洋食は美味しく、特に伊勢エビとホタテのカレーは名物料理。 |
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グリーンはコウライだがメンテナンスは素晴らしかった。通常比較的小さいグリーンをベントに変更すると、デポットばかりになりグリーンが傷み易い。またコウライを無理にベントに変えると、グリーンの大きさを2倍近くに拡大しなければならないため、グリーン周辺のハザード、景観の変化で設計者の意図と違うコースになることもあり、そうなると評価が下がってしまうリスクもある。同じコウライを採用していて、世界的に評価が高い鳴尾GCとの共通点だが、この2コースはグリーンの芝の密度が高く、芝状態もコウライ芝としては日本では最高クラス。冬の季節以外はこの両コースのグリーンは、他のコースのコウライグリーンと比べると大変速い。
大谷光明設計のコースは東京GC、名古屋GC‐和合コース、大箱根GC、加古川GC等がある。
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3番 パー4 360ヤード(2)