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日本のゴルフ史に多くの歴史を刻んでいる超名門クラブで、武蔵野の丘陵地に造成された、なだらかなアンジュレーションをもつ林間コース。クラブ設立は1913年で1914年に駒沢コース、1932年にチャールズ・アリソン設計の朝霧コースで運営していたが、どちらも現存しなく1940年に現在の地に移転した。2面グリーンで6959ヤードの知々夫コースがある。ホールとフェアウェイ幅が広めなので、ティショットは比較的思い切り打てるが、ほとんどのグリーンが砲台でかつ小さく、しかもグリーン周りを深いバンカーが取り囲んでいるため、グリーンを狙うショットは全ホールとも緊張を強いられる。
FWにも要所にアゴの高いバンカーが配され、合計120ほどあるバンカーが、コースと上手く溶け合っていて戦略性と造形美を同時に高めている。ティグランドは砲台ティが多かったが一段と低くして、コースと一体化している。2018年5月から5カ月間コースをクローズし、再度ギル・ハンスが
知々夫グリーンの改造と、6915ヤードから300ヤード距離も伸ばし、更にバンカーの数を増やした。2回の改造により多くの樹木が伐採されコースの空間が広くなったが、東京GCがもつ重厚感は全く変わらない。ギル・ハンスは大谷設計の良さを損なわないように努力したようだ。過去7度日本オープン(現在のコースでは4回)を開催している。
2004年10月プレー時(旧版)
スコアカード
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やや右ドッグレッグ。ティショットは少し打ち下ろし。ティショットでは右サイドに2個バンカーが効いていて、それぞれ230ヤードと260ヤードで越えていく。ロングヒッターは左サイドのバンカーも効いてくるので、正確なフェードボールが要求される。グリーン(右側)は横に長く強く右手前に傾斜していて、左右にバンカーが配されている。 |
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ストレートの短めのロング。ティショットでは左サイドに大きくて深いバンカーがあり、FWの幅を狭くしている。セカンドは緩やかな打ち上げ。グリーン(右側)は左と手前に3個の深いバンカーでガードされ、グリーン面は見た目と違い手前から奥に少し下っている。
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短いショート。グリーンは斜めに細長く、3個のバンカーに囲まれている。グリーン(左側)手前と左サイドに配された長いバンカーは深い。グリーン右奥のコブが曲者で、ピンポジションにかかわらず、センターから攻めたい。 |
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右側にOBゾーンが続く、右ドッグレッグの長いロング。ティショットでは右サイドに2個のバンカーがあり、FWは右に傾斜しているのでやや左を狙うべき。飛べば飛ぶほどFW幅は狭くなる。少し打ち下ろしのセカンドはグリーンの100ヤード手前の小さな池とFWを横切るクリークに注意。そのクリークはFWの下に潜っているが、池辺りのFW幅は狭いので、手前に刻むか越えていくかの決断に迫られる。グリーン(右奥側)は斜めの形状で、2個のバンカーでガードされている。グリーンは受けていて更に2個のコブがあるので、パットまで難しい。 |
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左ドッグレッグのタフなミドル。ティショットでは左右の木立が効いてきて、左サイドにクリークが走り、右サイドのOBゾーンは浅い。グリーンの60ヤードほど手前に縦に長いクロスバンカーが置かれ、視覚的なプレッシャーを与えている。グリーン(右側)は縦長の強い砲台で、左右に深いバンカーが配されている。グリーンの右奥の面は右方向に下っている。 |
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距離のあるショート。グリーン(右側)は円形の少し砲台で、左右にバンカーが配されている。受けグリーン。右手前方向から攻めたい。 |
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右ドッグレッグの長いミドル。ロングヒッターはFW幅が狭くなる。ティショットを右サイドに打ちすぎると前方の木立がスタイミーになり、グリーンを狙いづらい。アヴェレージヒッターはセカンドでグリーンの40ヤードほど手前にあるクロスバンカーが効いてくる。グリーン(左側)は少し砲台で強く受けていて、左サイドにグリーンと同じ長さのバンカーが配されている。 |
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やや右ドッグレッグ。ティショットではFWの左サイドの大きなバンカーと右サイドの木立と小さなバンカーが効いてくる。グリーン(右側)は縦長の砲台で4個の深いバンカーでグリーン周りのほとんどを囲まれていて、右サイドはすぐに林になる。グリーン上には微妙なアンジュレーションが施されている。以前はFWの真ん中に大きな木があったが、今回のプレーでは伐採されていた。全ての欧米人の設計家はFWの真ん中にある木は邪道で、風がハザードの役目をするものと考える。 |
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左ドッグレッグの長いロング。セカンドはFWを斜めに横切る2個のクロスバンカー越え。アヴェレージヒッターはティショットで距離が出ないと、このクロスバンカーが効いてくる。通常セカンドの落し所には左から大きなバンカーがFWに食い込んでいて、その辺りのFWは左に曲がっている。少し砲台のグリーン(左側)やや斜めの形状で奥から手前に強く下っている。グリーンのすぐ左に木立があり、4個のバンカーでガードされている。
(セカンドの写真なし) |
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やや左ドッグレッグの短いミドル。ティショットは左右の木立でFWはタイトで、ティから230ヤードあたりの右サイドにバンカーがある。グリーン(右前側)前のバンカーがいくつも折り重なるように待ち構えているが、手前には2つの大きなバンカーしかなく、複雑の形状が視覚的にプレッシャーを与えている。セカンドは高いボールでグリーンセンターを狙いたい。
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強い左ドッグレッグのロング。ティショットではFWの真ん中に、100ヤードの長さで3個の大きなバンカーが配され、FWを左右に分けている。左のFWに打つとショートカットになり、2オンが狙いやすい。大小5個のバンカーがFWを取り囲んでいて、260ヤード(黒ティからは230ヤード)のキャリーボールが必要で、FWも狭い。右側のルートはセカンド以降が長くなる。視覚に入らないバンカーも配置されているので、方向性に注意を払いたい。グリーン(左側)は円形の少し砲台で右サイドにマウンドがある。以前から縦に100ヤードと長いバンカーが配されていたが、今回の改造で左のFWが追加され‟リスクと報酬”のより良いホールになった。 |
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手強くて美しいショート。グリーン(奥側)は砲台で4個のバンカーで囲まれている。クラブは1番手大き目で攻めたい。 |
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左ドッグレッグの難しいミドル。セカンドは緩やかな打ち上げ。グリーン(右側)は縦長の砲台で少し受けていて、左に2個、右に1個のバンカーでガードされている。 |
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東京都心から北西に1時間、川越市から西に20分。プライベートクラブでメンバ同伴が必要。東京GCと霞ヶ関CCは隣接する。
クラブハウスは設立50周年の節目に帝国ホテルの設計をしたアントニン・レーモンド作、ハウス内は柱や梁などの屋根材に丸太を多用し、中央に暖炉を備えた山小屋風のラウンジを設けるなどレーモンドの作風が顕著に現れた円熟期の秀作として評価されている。レストランの手前に資料館があり、ゴルフの歴史資料や写真、当時使用していた道具などを見ながら日本のゴルフの創成期を垣間見ることができる。
トップ100ゴルフコース(top100golfcourses.com)の2020年度日本ベスト80コースで第4位。日本には2300コースほどある。2017年度USゴルフマガジンの世界ベスト100ゴルフコースにて99位に選ばれている。2020年度の世界ベスト100選にはランクインしなかったが、ベスト150コースには入っている。
プレー前日は川越プリンスに泊まった。ホテルから徒歩数分の川越市の観光名所を歩いて周った。江戸時代の城下町として栄え、蔵造りと呼ばれる建築様式の古い土蔵や商家が立ち並ぶ町並みだ。プレー前夜は川越市内の皐月で食べた。感じが良い店で魚介類が美味しかったが、その年の末までに閉店している。
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2番 パー4 419ヤード(2)