ワクワク ゴルフ&カントリークラブ、イーストコース
Wack Wack Golf & Country Club (East Course)

コースデータ
所在地 フィリピン、マニラ
コース長 7222ヤード パー72
コースレート 75.2
プレー日 2018年10月23日
設計者 ジム・ブラック
オープン 1931年
キャディ あり
ゴルフカート あり (FW走行可)
評価
総合評価
4.45
コースレイアウト
4
難易度
5
グリーンコンディション
4
フェアウェイコンディション
4
造形美、景観
5
満足度
5
 

歴史のあるほぼフラットな林間・パークランドコース。コース名の“ワクワク”はコース周辺を飛ぶカラスの鳴き声。イーストとウェストコースの合計2コースあり、イーストは本格的チャンピオンシップコースで、ウエストは6600ヤード台と短いが池を効果的に配したコース。イーストコースはOUTとINの2つのループをどちらも時計回りに進んでいき、砲台で傾斜のある小さいグリーンとウォーターハザードに特徴がある。多くのグリーンの造形が特に良い。コースは7200ヤードを越えて長く、要所にあるバンカー、各ホールをセパレートする大木、竹やぶがプレーヤーをはねつけるように構えており、更に2本の運河(大きなクリーク)がコースを難しくしている。



8番ホール名物グリーン

6番ホールと高層ビル

13番グリーン

パー72で、パー3が2ホールでパー5も2ホールしかないのはユニーク。パー4は14ホールあり長短のバランスが良く、結構タフなホールが多い。コースで最も有名なのは8番の砲台グリーンで、まるで火山のミニチュア版のように見える。FWが多少広いホールでも左右を縁取る立派な樹木が張り出ていて落し所を狭めている。FWにはフラットながらも穏やかな自然の起伏がある。コースがオープンした90年ほど前はコースの周りは緑豊かな森だったが、新興のビジネス街の中心の通りに面しているので、コース周辺は現在は多くの近代的な高層ビルが立ち並ぶ。イーストコースは1977年にワールドカップ開催し、フィリピンオープンは1956年から2014年まで33回も開催している。

2005年1月プレー時(旧版)

スコアカード
 
1番 パー4 422ヤード 

1番 パー4 422ヤード(2)

1番 パー4 422ヤード(1)
軽い左ドッグの緩やかな打ち下ろし。ティショットを左に曲げすぎると池に入るか、前方の林が邪魔になりセカンドでグリーンを狙えなくなる。グリーン両サイドのバンカーが効いている。グリーンは狭く傾斜が強い。マンゴの大樹があるホール。
 
5番 パー5 586ヤード

ほぼストレートの長いロングで難関ホール。ティショットはクリーク越えで、右サイドの3個のバンカーが効いており、FWに食い込んでいる。セカンドでは落し所に溝があるので正確なショットが要求される。グリーンまで残り70ヤード前後からFWは左に少し曲がっている。グリーンは砲台で受けていて、2個のバンカーでガードされている。

 

5番 パー5 586ヤード(3)

5番 パー5 586ヤード(2)

5番 パー5 586ヤード(1)
 
7番 パー4 348ヤード 

7番 パー4 348ヤード(2)

7番 パー4 348ヤード(1)
ほぼストレートで短いミドル。一見すると易しそうに見えるが、侮れないホール。ドライバーショットが飛べば飛ぶほど、トラブルになる可能性が高い。ティから230ヤード先にある小さな池がFWの左サイドに食い込んでいて、右に逃げるとショットが林に入り、セカンドでグリーンを狙うのが難しくなる。グリーンは左に振られて手前は池に面し、左にバンカーが配されている。ティショットさえ上手く行けば、池越えのセカンドは距離がないのでピンをデッドで狙っていける。
 
8番 パー3 191ヤード

8番 パー3 191ヤード(2)

8番 パー3 191ヤード(1)
名物ホールの池越えで、高さが5メートル以上ある砲台グリーン。しかも縦に細長いグリーンは上から下へ傾斜があり、グリーンに乗ってもパットまで油断できない。グリーンを少しでも外せば、グリーンの周りをガードしている6個のバンカーまで転がり落ちる可能性が高い。正確なショットが必要なのは言うまでもない。
 
9番 パー4 435ヤード

9番 パー4 435ヤード(2)

9番 パー4 435ヤード(1)
ほぼストレートのタフなミドル。ティショットは少し打ち下ろしで、セカンドショットは打ち上げになる。ティから300ヤード先にクリークが走っていて、打ち下ろしなので実質270ヤードの飛距離でクリークに捕まる。グリーン手前の大きなバンカーが効いている。グリーンは逆“U”型の面白い形状。グリーン面はフラットでやさしくしてある。
 
11番 パー4 373ヤード

11番 パー4 373ヤード(2)

11番 パー4 373ヤード(1)
強い左ドッグレッグの短めのミドル。ティショットでは右サイドのバンカーが効いてくる。グリーンは縦長で手前は池に面し、左右にバンカーが配されている。 
 
13番 パー5 517ヤード 

2オン可能なストレートでのロングで、とてもフェアな‟リスクと報酬”ホール。セカンドは打ち下ろしになるので、実質20ヤードほど短くなる。グリーンの前面と左面の一部が池に面しているため、距離の短いパー5だが難易度は高い。池の手前に刻んだとしても、サードは少し難しいダウンヒルのライから打つことになる。グリーンは縦に細長く、グリーン両サイドのバンカーが効いている。グリーンの手前の池には左から大樹がグリーン方向に張り出していて、左サイドからグリーンを狙うショットにこの大樹が絡んでくる。セベ・バレステロスが19777年のワールドカップで、このホールで2回イーグルを達成し優勝した。

 

13番 パー5 517ヤード(3)

13番 パー5 517ヤード(2)

13番 パー5 517ヤード(1)
 
16番 パー3 210ヤード

16番 パー3 210ヤード(2)

16番 パー3 210ヤード(1)
少し打ち下ろしの池越えで距離があるショート。グリーンは砲台で両サイドにバンカーがあり、グリーンをオーバーするとパーセーブが難しい。
 
18番 パー4 446ヤード 

18番 パー4 446ヤード(2)

18番 パー4 446ヤード(1)
ほぼストレートの難しいミドル。ティショットでは椰子の木々がFW両サイドをガードしていて、更に左サイドに2個のバンカーがあり落し所が狭い。セカンドはやや打ち上げ。グリーンは縦に長く砲台で、右にバンカーが配されている。ティグランドから臨むグリーン背後のビル群がこのホールの景観の独特な美しさを作り出している。
 
余談

マニラ市内のマカティからほぼ北に20分。マニラ空港から北東に30分。プライベートクラブなのでメンバー同伴が必要。



キャディ

レストラン

レストランでBob McCoyと

トップ100ゴルフコース(top100golfcourses.com)の2020年度フィリピンでのベスト30コースで第7位。フィリピンでは100コースほどある。

前日は空港すぐ近くのマリオットホテルに泊まった。快適なホテルだった。部屋からはビラモア・エアーベースGCが見渡せた。このコースは特別良いわけではないが、パブリックコースで空港から至近距離なので、出国前に時間がある時に9ホールとか18ホールをプレーする人が多いと聞く。



マニラ・マリオット

マニラ・マリオット

ビラモア・エアーベースGC

筆者はワクワクG&CCは、香港での所属クラブとレシプロ(提携)契約をしていてメンバー扱いなので、アメリカからの友人、Bob McCoyと同伴プレーした。Bobは長年のゴルフマガジン世界100選の選定メンバーで、1979年度にゴルフマガジンが史上初の世界ベスト50コース発表した時にワクワクのイーストコースはその時にはランクインしていて、Bobはその50コースのプレー中だった。彼は1997年に当時の世界100選のコースを何と100日で全てプレーした伝説の人物だ。その時は各ゴルフ場あるいはメンバーとの連絡には、現在のようにインターネットで簡単にはできず、電話とファックスだけで移動中に多くの予約のアレンジをこなしたようだ。プライベートジェットも使っていない。すごい行動力である。英語だが、下段のサイトの100 Day Tripに詳細が書かれている。
http://thegolfodyssey.net