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以前には沼地だった広大な場所に土地を盛り上げて高低差を作り、地下水を汲み上げ川と池を造成している。36ホールの敷地に18ホールだけ造り、各ホールが独立していて、全てのホールで趣が違うので、各ホールの印象が強く残る。距離が7600ヤードととても長いだけでなく、川、池などのウォーターハザードや、多くのバンカーが絡んできて戦略性は非常に高い。グリーンの形状が大胆に造られていて、パットも難しい。バンカーにヘリがないのも特徴のひとつ。コースからはクラブハウス以外の人工物は見えない。
スタート間隔も一般間隔の倍の15分間隔なので、前後の組も18ホールプレー中、全く見えない時が多い。自分たちがコースを独占しているような現社会とは別世界のユートピアに居るような感覚を覚える。また無農薬のゴルフ場なので、空気がきれいで臭わない。それゆえ渡り鳥が冬にはシベリアから何と南国のこのゴルフ場まで飛んでくると聞く。コースの下の排水溝が1キロでなくて、なんと70キロメートルもコース全体に敷かれ、大雨時でもゴルフカートはフェアウェイ乗り入れを可能にしている。
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左ドッグレッグの長いミドル。ティショットは池越えになり、左に曲げすぎると池に捕まる。また250から270ヤード地点の左右にバンカーが配されている。グリーンは3つのバンカーで囲まれていて、グリーン右と奥は池になる。グリーンは斜めに長く、左奥から右手前に傾斜している。
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左ドッグレッグの長いロング。ティショットでは左右に池があリ、右の池が特に視覚的プレッシャーになるが、フェアウェイは比較的広い。セカンド地点はフェアウェイ幅が絞られていて、左右の池が迫ってきており落とし所は狭くなる。グリーンまで残り60ヤードからホールは直角に左に曲がっていてサードショットは池越えになる。グリーンは縦長の段差の強い2段グリーン。グリーン手前から左サイドは池に面して、グリーン背後には木立が配されている。
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ほぼストレートの長いミドル。ティショトは左の池と左右に配された3つのフェアウェイバンカーが効いてくる。グリーン左右にバンカーが配され、縦長の2段グリーンで手前、下の段は強く受けている。
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やや左ドッグレッグの打ち上げ。ティショットでは左に1つ、右に3つのバンカーにより落とし所が限定される。さらにその左にはウォーターハザードだけでなくブッシュもある。グリーンは縦長で、中央にマウンドがあり、右奥に下っている。
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3つのバンカー越えのショート。奥行きはあまりなく、43ヤードの横長グリーン。グリーン中央に尾根が走り、センターから左右に下っている。
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左ドッグレッグの長いロング。ティショットは左右に配置されたフェアウェイバンカーによって落とし所が限定される。セカンドはクリーク越えか、手前に刻むかの決断に迫られる。クリ―ク越えのセカンドショットの場合、右の池と左のバンカーがー効いてくる。グリーンは段差の強い左右の2段グリーンで左が高く、右手前に強く下っている。グリーン左の大きなガードバンカーが絶妙に配され、ピン位置が左奥になるとこのバンカー越えになるので、サードショットでグリーンをとらえても、奥行きがないので奥に転がる危険性が高く、難易度は更に増してくる。
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左に池が広がる距離が長いタフな軽い左ドッグレッグのミドル。フェアウエィ中央に大きなマウンドあり、左右にフェアウェイが分かれ、左には距離の長いビーチバンカーと池、右には270ヤード先にフェアウェイバンカーが配されているのでロングヒッターは要注意、このバンカーだけでなく、飛べば飛ぶほど左の池が食い込んでいるので、落とし所が狭くなってくる。セカンドは池越えになり、グリーン手前から右をガードしている大きなバンカーが効いてくる。グリーンは横長で中央に尾根が走り、左右に下っている。パーオンしても違う面に落とすとパットは難しくなる。
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美しいアイランドグリーンのショート。グリーンは池だけでなく右に2つ奥に1つのバンカーでガードされている。グリーンは奥行きがあまりない40ヤードほどの横長で、真中が凹んでいる3面グリーン。このグリーンも違う面からのパットは難しい。
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やや右ドッグレッグのロング。240ヤード先に池があるので、ロングヒッターはドライバーを使えない、その池越えには290ヤードのキャリーボールが必要だが、数年前にジョン・ディリーがプレーした時に何も考えなくて打って簡単に越えたようだ。一般にはセカンドはウォーターハザードに挟まれた右傾斜のフェアウェイに打っていく。サードはクリーク越え。段差の強い2段グリーンで、グリーンのフロント部分は強く下っているので、グリーン面に届かなければクリークまで下り落ちてしまう。
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やや左ドッグレッグのミドル。グリーン左にウォーターハザード、右には200ヤード近い長さのあるフェアウェイバンカーがあるが、フェアウェイが広いのでドライバーで距離を稼ぎたい。セカンドショットが難しい。グリーンは縦長の砲台でショートすれば2つの大きなバンカーが口を開けて待っていて、グリーンに乗ってもスピンがかからないボールは奥まで転がる。グリーンは中央に尾根が走り、手前と奥に下っていてしかも右傾斜。 |
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右ドッグレッグのロングでグリーン手前50ヤード地点からグリーンは左に振られている。砲台ティグランドからのティショットは左右の池と左右に配された3つのフェアウェイバンカーに要注意。セカンドは左の池が効いている。サードはクリーク越えになる。グリーンは段差の強い2段でグリーンのフロント部分はマウンドがあり、このマウンドを越えないサードショットはクリークまで転がり落ちる。グリーンの右は大きくて深いバンカーでガードされている。
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右側に池が広がるとてつもない長いミドル。ティショットはファアウェイが広いので思いっきり打てる。ロングヒッターは左の2つのフェアウエィバンカーと右の大きなビーチバンカーが効いてくる。セカンドを刻む場合にはフェアウェイが狭く、右から池が迫っているので落とし所が限定される。グリーン右面はすぐに池になり、グリーンは2段グリーンで奥の段は右の池の方に急傾斜している。
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バンコック都心から車で50分。全日ともメンバー同伴でなければプレーできない。現地点では250人がメンバーでそれもゴルフ場からの招待のみなので、アジアでメンバーになるのは最も難しいゴルフ場の1つと言えるであろう。経営者は近くに農園を持っており、有機野菜がレストランで提供される。
メンバー用の駐車場に天井を設置し、クラブハウスまで屋根伝いで10メートルほどの距離で、雨天時でも車からクラブハウスまでは全く雨に濡れない。メンバーの恩恵のためにここまでする経営姿勢はすばらしい。キャディを執事と呼ばせているぐらい、良く教育されていてレベルが高い。
ゴルフマガジン2015年度世界ベスト100にて、76位に選ばれている。ASEAN諸国のゴルフ場では最初の世界ベスト100コース入り。アジアでベスト100にランクインしているのは6コースで、日本では廣野GC(42位)、川奈・富士コース(68位)、東京GC(96位)、韓国のナイン・ブリッジ(43位)、中国のシャンチン・ベイ(47位)がある。その他、トップ100ゴルフコース・オブ・ザワールド(top100golfcourses.co.uk)の2015年度のタイでのベスト40コース中第一位に選ばれている。2015年度ではタイにはおよそ270コースある。
ピーター・トムソンはグランド・デザインを描いた後、ピタック会長(Pitak Intrawityanunt)が実質的な設計者だ。世界100選レベルのゴルフ場を無名の設計者がよく造れたものだと感動した。実際ピタック会長と幾度か世界のコース設計に話し合う機会があり、彼のコース設計、芝管理に関しての造詣の深さを知り、納得した。
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2番 パー4 457ヤード(2)