ニューサウスウェールズ ゴルフクラブ
New South Wales Golf Club

コースデータ
所在地 オーストラリア、ニューサウスウェールズ
コース長 6815ヤード、パー72
コースレート 74.0
プレー日 2007年2月、2022年12月12日
設計者 アリスター・マッケンジー、エリック・アパリー
オープン 1928年
キャディ なし
ゴルフカート あり(FW走行可)
評価
総合評価
5.40
コースレイアウト
4
難易度
5
グリーンコンディション
6
フェアウェイコンディション
5
造形美、景観
7
満足度
6
 

大自然の造形をそのまま活かした、南太平洋とボタニー湾に面した風光明媚なシーサイド・リンクスコース。自然をそのまま残した設計なので、ティショットでは3ホールほどブラインドホールがあるが、セカンド地点からは、全てのハザードが確認できる。FWは狭く、大きくうねっているだけでなく、一旦ラフに入るとヒースが密生していてロストにもなりやすい。更にバンカーは深く、戦略性が高くて手強いコース。パー5ホールが4ホール、パー3が4ホールあり、それぞれが東西南北を向いているレイアウトも好感できる。世界トップ500ホールに入っている5番、6番をはじめ、13番から16番の5ホールなど素晴らしいホールが多く、飽きのこないレイアウトであり、その上、いくつかのコースから望むオーシャンビューは素晴らしく、感動と同時にプレーヤーを魅了することは間違いない。コース状態も良く、特にグリーンの状態が素晴らしい。海風が強い日には難易度は相当増す。2009年にオーストラリア・オープンを開催した。



クラブハウスからの景観

1番ホールからの景観

5番、パー5、セカンド地点


6番グリーンと南太平洋

9番、パー4

17番ティからの景観

スコアカード
2007年2月プレー時(旧版)
 
1番 パー4 320ヤード

1番 パー4 320ヤード(2)

1番 パー4 320ヤード(1)
ほぼストレートの短いミドル。ティショットは打ち下ろしでFWは右傾斜。易しいホールだが、230ヤードから280ヤード先の右サイドに4個のバンカーが連れなり、これらに捕まると厄介。セカンドは打ち上げ。グリーンは強い砲台の縦長で少し受けていて、右サイドに2個のポットバンカーが配されている。
 
3番 パー4 416ヤード

3番 パー4 416ヤード(2)

3番 パー4 416ヤード(1)
直角に曲がる左ドッグレッグ。ティショットは強い打ち下ろしのブラインドになり、左の林の上に打っていく。グリーンは砲台で右手前と右奥に2個のバンカーでガードされている。グリーン上は複雑な傾斜が施されていて、パットもグリーン外からのアプローチも簡単ではない。
 
5番 パー5 512ヤード

5番 パー5 512ヤード(1)
打ち下ろしのストレートなホールでこのコースの名物ホール。ティショットはブラインドで山の背に向かって打って行く。低木の茂みと短い芝生の丘を越えて、2打目はテーブルのような尾根を超える打ち下ろしとなる。グリーンに近づくにつれ50ヤードほど転がり、ティショットが良ければ2オン可能なホール。南太平洋の絶景を望める小さなグリーンまで、フェアウェイの頂点からは30メートル程も落差があり、勇気を持って打ち下ろしのショットを正確に打つ必要性がある。グリーンは左右手前に2個のポットバンカーが固めている。

セカンド地点からの景色は息が詰まるほどの絶景。前方にFWとグリーンがあり、岩と太平洋が魅惑的な借景を作り出している。グリーンは右から左に急傾斜していて、ターゲット方向となる右手前のバンカーが絶妙に効いている。グリーンに直接アプローチショットを落とすと、ボールが左に流れるので、グリーンエッジに落としたいが、一歩間違えるとこの深いポットバンカーに捕まる。グリーン左のバンカーもグリーンをガードしていて、スピンの効かないボールはこのバンカーに捕まることも多い。アメリカのゴルフマガジン誌の2000年度世界ベスト500ホール(最新版)に選ばれている。
 

横から見るグリーン

5番 パー5 512ヤード(3)

5番 パー5 512ヤード(2)
 
6番 パー3 202ヤード

6番 パー3 202ヤード(1)
もう一つの名物ホールで、海越えの美しいショート。ティグランドはほぼ周囲を太平洋に囲まれた半島の先端にあり、芸術的な美しさを醸し出している。グリーンはごつごつとした岩肌の海岸線の向こうに浮かんでいるように見える。グリーン左に外すと、バンカーに捕まるか、場合によっては、崖の傾斜を転がり落ちて海の藻屑となる。ということで、左は禁物。グリーンの右にも小さなバンカーが待ち受ける。グリーンは右奥から左前に傾斜。このホールもアメリカのゴルフマガジン誌の2000年度世界ベスト500ホール(最新版)に選ばれている。
 

海に囲まれたぶティグランド

横から見るグリーン

6番 パー3 202ヤード(2)
 
8番 パー5 552ヤード

8番 パー5 552ヤード(1)
ほぼストレートのロング。セカンドは打ち上げで、FWの丘越えのブラインドショットになる。グリーンは砲台で受けていて、3個のバンカーでガードされ、奥は低木の林に守られている。

8番 パー5 552ヤード(4)

8番 パー5 552ヤード(3)

8番 パー5 552ヤード(2)
 
11番 パー3 163ヤード

11番 パー3 163ヤード(2)

11番 パー3 163ヤード(1)
眺めの良いショートでティグランドからゴルフコース全体と遠くに広がる海の水平線を心地よく見渡すことが出来る。少し打ち下ろしで、左右対称的に2個ずつ合計4個のポットバンカーに整然と囲まれた円形のグリーンに打っていく。グリーンは受けていて傾斜は強く、奥は下りスロープなのでグーンオーバーはその先のブッシュまで転がり落ちる可能性がある。
 
13番 パー4 410ヤード

13番 パー4 410ヤード(2)

13番 パー4 410ヤード(1)
左サイドにブッシュが続く、左ドッグレッグの緩やかな打ち下ろし。ティショットを右に打ちすぎると前方の林に突き抜ける。セカンドが難しく少しダウンヒルのライから打つ。縦長の砲台グリーンは右に1個、左に2個の合計3個のバンカーで守られ、左右だけでなく、奥もボールが転がり落ちるリスクがあり禁物。グリーンは強く受けている。セカンド地点からは感動的な海の借景が楽しめ、グリーン周辺の濃いと背後の海のコバルトブルーとのコントラストが絶景であるホール。
 
14番 パー4 353ヤード
谷越えの左ドッグレッグ。距離は短いが戦略性のあるホール。ティショットではプレーヤーはどれだけドッグレッグをショートカットするかの力量を試される。谷越えで正面の壁のようなFWに打って行く。左サイドは谷底が続き落し所は狭くなるので、ドライバーでなく、フェアエェイウッドかロングアイアンのティショットの方が安全。2打目は天井に浮かんでいるようなグリーンに向かっての打ち上げとなる。グリーンは砲台で奥から速く、左に外すと下りスロープでブッシュまで転がるので注意。グリーンからはボタニー湾の絶景が見渡せる。
 

横から見るグリーン

14番 パー4 353ヤード(2)

14番 パー4 353ヤード(1)
 
15番 パー4 407ヤード

15番 パー4 407ヤード(2)

15番 パー4 407ヤード(1)
右ドッグレッグのとてもタフなミドル。ティショットは峠に向かって登っていく狭いFWに打って行くストレートの打ち上げ。セカンド地点からホールは右に曲がる。ティショットでは左右のブッシュがフェアウェイを狭くしている為、感覚的には殆ど点を狙って打たなければならない。しかも逆風の中でも230ヤードほど打ち上げていかなければ、セカンドでグリーンが見えない。台地の上に佇むグリーンは縦長で受けていて、左右に深いポットバンカーが配されている。
 
16番 パー4 441ヤード
ほぼ直角に左に曲がるドッグレッグ。ティショットではショートカットになるFW左サイドを狙いたくなるが、左のブッシュが効いていているのと、センターから左に打つと、セカンドで前方の林がスタイミーになるので、FW右サイド狙いが正解。グリーンは縦長の砲台で受けていて、グリーン左サイドは3個の深いポットバンカーが並ぶ。右と奥は低木の林に囲まれているので、正確なアプローチショットが要求される。
 

16番 パー4 441ヤード(3)

16番 パー4 441ヤード(2)

16番 パー4 441ヤード(1)
 
余談
シドニー都心部より南に25分、シドニー空港からほぼ南に15分。プライベートクラブ。プレーにはメンバー同伴が必要。但し、海外を含めて、ニューサウスウェールズ州以外のビジターはプレー可能。距離はメートル表示なのでヤードに換算した。

レストラン

レストラン

ランチ

コースはボタニー湾に面し、キャプテン・クックが1770年、エンデバー号で初めてオーストラリアに上陸したのがこのボタニー湾だった。

トップ100ゴルフコース(top100golfcourses.com)の2021年度オーストラリアでのベスト100コースで第4位。オースストラリアには1700ほどのコースがある。また、2021年度ゴルフマガジンの世界ベスト100ゴルフコースにて47位に選ばれている。

アリスター・マッケンジのオーストラリアでの他の設計コースはキングストンヒースGCロイヤルアデレードGがある。エリック・アパリー設計の他のオーストラリアのコースはニューキャスルGCボーニードゥーンGC、キャッスルヒルGCがある。

プレー前日はメルボルンで2コースをプレーしてから 、メルボルン空港すぐ近くのホテルに泊まった。午前便でメルボルンからシドニーに着き、クラブハウスでランチを食べた後、午後にプレーした。ちょうどその日の午前中のシドニーは台風が直撃してコースはクローズ状態だったと聞く。シドニー滞在は1日半だけだったので運がとても良かった。