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海が見えるが内陸部のリンクスコース。コース開場は1911年だが、1960年代にゴルフクラブが新たな土地を取得して、フレッド・ホートリーが大改造を施した。OUTはその時は悪くはなかったので普通の手直しだったが、INは新たな立地の巨大なデューンを活用して、ダイミックなリンクスコースを造り上げた。このINの9ホールは全英のコースで最高クラスというぐらい評価が高い。豊富な樹木で各ホールセパレートされているコースは世界中にあるが、背の高いデューンで互いのホールが見えずに各ホールが独立しているヒルサイドGCのINはとてもユニークだ。OUTはフラットな立地にレイアウトされているが、INには敵わないが面白いホールがたくさんある。
全体的にバンカーの配置が絶妙で、これらのバンカーに入れないコースマネジメントが必要。コースの戦略性はとても高く、ティショットは正確性を問われる難しさがある。通常ベストラインはハザードの近くにあり、“リスクと報酬”を考えさせられるホールが多い。砲台ティが多く、ティグランドからアイリッシュ海の素晴らしい景観が見られる。コースコンディションはFW、グリーンともにとても良い。2014年から毎年全英オープンの最終予選会場になっている。1982年にPGAのトーナメントと2019年度のヨーロッパ男子ツアーのブリティッシュ・マスターズを開催。
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左サイドに線路が走る、やや右ドッグレッグ。ティショットでは左サイドにクリーク、右サイドに2個のバンカーがあり、スライサーは右サイドのクリークと池も効いてくる。セカンドでは左右4個のポットバンカーが配され、グリーン65ヤード手前のFWに大小のマウンドが横に並び、セカンドでマウンドを越えるか手前に刻むかのオプションがある。グリーンは受けていて、左右のバンカーでガードされ左から奥にかけてデューンに囲まれている。線路の向こう側はサウスポート&エインズデールGCの16番ホール。
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やや右ドッグレッグ。距離は長くないがタフなホール。ティショットでは左サイドの2個のバンカーが効いてくる。セカンドはクリーク越え。縦に長いグリーンは左サイドの3個のバンカー、右サイドの池でガードされている。グリーンは強く受けている。 |
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ほぼストレートホール。ティショットに左右3個のバンカーがあり、落し所は比較的タイト。セカンドは左右のデューンに挟まれた狭いFWに打っていく。グリーンは縦に細長く、左右3個のバンカーでガードされている。
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左ドッグレッグ。ティショットはFW右半分に打つのが良い。FW左サイドからのセカンドは前方のデューンがグリーンへの視界をブロックする。グリーンは縦長の砲台で、3個のバンカーでガードされている。
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美しいショート。グリーンは左手前から右奥へ斜めに細長く、右に傾斜している。グリーンは3個のバンカーでガードされている。ピン位置が奥の場合、左奥のバンカー、ゴースとラフが効いてくる。 |
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少し打ち上げ。グリーンは縦長の砲台で、3個のバンカーでガードされている。グリーンのすぐ右サイドと奥にデューンがある。受けグリーンで、前半分は特に傾斜が強い。 |
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名物ホール。左ドッグレッグのやや短いロング。通常アゲンストの風が吹くが、ロングヒッターは2オン可能。ティショットは打ち下ろしで、狭くて起伏のあるFWの左右に巨大デューンが並び、左サイドのポットバンカーも効いてくる。セカンドを刻む場合は左右のポットバンカーがあり、FWはタイト。グリーンはラフに囲まれ、右にバンカーがある。砲台の受けグリーン。ゴルフマガジンの2000年度(最新版)での世界のベスト500ホールに選ばれている。丘の上にティグランドがあり、そこからのパノラマの景観は壮大。 |
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やや右ドッグレッグで緩やかな打ち上げ。通常アゲンストの風が吹くのでとてもタフなホール。ホール全体を背の高いデューンが囲んでいるので、完全に独立したミドルホールになっている。ティから240ヤードから255ヤード先に2個のマウンドと一番遠いクロスバンカーが斜めに配され、ロングヒッターは効いてくる。グリーンは高台にあり、デューンに囲まれている。グリーン左手前にバンカーがあり、グリーンは受けている。
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右ドッグレッグ。ティショットはデューンの高台からの打ち下ろし。ティショットはデューンの谷間にある大変狭いFWに打っていく。グリーンは縦に長く、両サイトの手前はバンカーでガードされている。グリーン上の傾斜は複雑。このホールもティグランドの景観がとても良い。 |
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強い左ドッグレッグ。ティショットでは左コーナーに4個のバンカーがあり、コーナーをショートカットするには250ヤードから270ヤードのキャリーボールが必要。バンカーの右サイドのFW狙いでは、ショットが飛べば飛ぶほどFWは狭くなっている。グリーンは縦長で左右手前のバンカーでガードされ、デューンとラフに囲まれている。受けグリーン。
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距離があるショート。グリーンは少しだけ斜めになり、縦に細長い2段グリーン。バンカーはないが素晴らしいホール。 |
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ストレートで雄大なロングで視覚的にも素晴らしいロング。デューンがFWの両サイドに立ち並んでいる。ティショットは打ち下ろしになり、通常フォローの風が吹くので2オン可能。ティショットは左右の3個のポットバンカーが効いてくる。サードショットは打ち上げになり、グリーンの左右にバンカーが配されている。ホールの左サイドのOBゾーンがあり、そこはロイヤル・バークデールGCの18番ホール。 |
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やや右ドッグレッグ。ティショットは高台からの打ち下ろしで、右サイドに4個のバンカーが連なり、ショットが飛べば飛ぶほど落し所が狭くなる。グリーンは縦長手前左右は深いバンカーでガードされている。 |
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リバプール市から北に35分、マンチェスター空港から北西に1時間40分、サウスポートから南に10分。プライベートクラブだがビジターのプレーは可能。サウスポート・アンド・エインズデールGCとロイヤル・バークデールGCに隣接し、フォームビーGCとウェスト・ランカシャーGCへも車ですぐ近くの距離。
トップ100ゴルフコース(top100golfcourses.com)での2019年度イングランドのベスト100コースで第23位、2019年度全英(アイランドも含む)ベスト100コースでは第52位。全英(アイランドも含む)では2800コースあり、その内イングランドでは1900以上のゴルフコースがある。
フレッド・W. ホートリー設計、再設計のコースでトップ100ゴルフコースでの2019年度、全英(アイランドも含む)のベスト100コースにランクインしているのは、ヒルサイドGC、ロイヤル・バークデールGC、ジ・アイランドGC、ウェスタン・ゲイルズGC、ウェスト・ランカシャーGCの5コースがある。
午前中サウスポート・アンド・エインズデールGCをプレーしてから、午後にヒルサイドGCでプレーした。プレーの30分ほど前に、私が時々出席する日本ゴルフコース研究会の代表の西村さんと偶然クラブハウスの前で出くわし、どちらも2人組で来ていたので急遽4人でプレーすることになった。ロイヤルバークレーGCで全英オープンの取材で来た後、近くの名門コースを巡る旅だったと聞く。西村さんは太平洋GCをはじめ多くのゴルフ場の民事再生事件を手掛けて、メンバー保護のために活躍している弁護士でゴルフジャーナリストとしても有名。彼の著書“ゴルフ場そこは僕らの戦場だった”は必読の価値あり。プレー後にサウスポートにあるVillaggio
Cucinaで一緒に食事をした。
プレー前夜はサウスポートのAlbert & Victoria Hotelに泊まった。部屋は少し狭いが、便利な場所だった。
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2番 パー5 526ヤード(3)