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オーストラリア郊外のサンベルト地帯に展開する、オーストラリアを代表するコースの1つ。フラットな地形にバンカー、樹木、ブッシュを巧みに配し、ドッグレッグで変化をつけ、素晴らしいレイアウトに仕上がっている。コース全体に散らばった90以上のバンカーが戦略性と造形美を高めている。アリスター・マッケンジーが手掛けた多くのコースで見受けらるように、このコースもグリーンとバンカーのへ間にフリンジがない。つまりバンカーの縁がグリーン面に’ある。ほとんどのグリーンは砲台でその周りを深いバンカーでガードされているので、正確なアプローチショットがなければ好スコアーにつながらない。グリーンは速く、転がりが良いのも好感できる。コースはタフだが、実力どおりのスコアーがでるフェアデザインと言える。コース自体がまるで美しい庭園の中に佇んでいるようで、気持ち良くプレーできる。過去オーストラリアオープンを7度開催し、2001年度の世界マッチプレー選手権もここで行なわれた。
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オリジナル設計から20年ほど経た1920年代後半、オーストラリアに来ていたアリスター・マッケンジーは、多くのガードバンカーがグリーンから離れすぎていたので、バンカーをグリーンに面するように移動し、同時にバンカーを深くした。それによって、コースがより美しく、戦略的になったようだ。
また、1950年代後半に州政府によってコース内の一部が学校敷地に変更するように要請され、7番ホールと10番から17番ホールが、コースに隣接する他の土地に移された。その設計を、アメリカの設計者のデック・ウィルソンが行った。このため、アウトとインが少し違う印象になったが、インの8ホールにおいてもグリーンのガードバンカーが深く、グリーン周りをしっかりガードしているのは、アリスター・マッケンジーの意志をデック・ウィルソンが読み取り引き継いだに違いない。
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やや左ドッグレッグの素晴らしいオープニングホール。左のフェアウェイバンカー と右から迫っている木立とブッシュによって、ティーショットが飛べば飛ぶほど落とし所が狭くなっている。グリーンは少し受けていて、左右にバンカーが配されている。
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ブッシュ)越えのショート。グリーン両サイドのバンカーが効いている。グリーンは微妙なアンジュレーションが施されていて難しい。グリーンから望むホールの景観は美しい。
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左ドッグレッグのミドル。ティーショットを右サイドに打つと、セカンドでグリーンを狙いやすくなる。グリーン左にバンカーが配され、グリーンは木立とブッシュで囲まれている。グリーンは左から右に傾斜している2段グリーン。
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ほぼストレートのロング。ロングヒッターは2オン可能。グリーンは少し砲台の受けグリーンで、グリーン左のバンカーに注意したい。 |
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右ドッグレッグのロング。ティーショットでは右のファウェイバンカー が効いてくる。ティーからグリーン周りまでバンカーの配置が見事。グリーンは砲台で受けていて傾斜が強い。 |
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距離のあるショート。グリーンは美しい木立とブッシュに囲まれている。縦長のグリーンは左右をバンカーでガードされているので正確なショットが必要。 |
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右ドッグレッグのロング。右コーナーに配されたフェアウェイバンカーが長い年代を経て見事な景観となっている。グリーンの手前は少し窪んでいて、グリーンは饅頭型なのでパッティングが難しい。アプローチショットをドローで攻めると、グリーンに乗ってもグリーン左サイドに面している深いバンカーまで転がり落ちる可能性がある。
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急激に左ドッグレッグしている、距離のあるミドル。ティーショットを右に打ち出すと池があるので注意。グリーンは大きく、両サイドのバンカーが効いている。 |
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ストレートのミドル。フェアウェイの左半分に斜めに横たわるバンカーを越えるにキャリーのあるビッグボールが必要。フェアウェイ左サイドにティーショットを運べば、230ヤード少々とバンカー越えは多少短くなる。グリーンは少し砲台で、グリーン右手前と左サイドはバンカーでガードされている。
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プレッシャーのかかるショート。グリーンの両サイドに深いバンカーが配され、これらのバンカーに入るとパーセーブが難しくなるので、20ヤードほどのグリーン幅にしっかり乗せる正確なショットが必要。グリーンの形は受けている。
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やや左ドッグレッグ。ティーショットではフェアウェイ左サイドの2つのバンカーが効いてくるので、右サイドに打つべき。セカンドショットではグリーン手前90ヤード前後のフェアウェイに横わるバンカーをどう攻略するかがポイント。グリーンは強く受けていて両サイドにバンカーが配されている。 |
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急な右ドッグレッグの素晴らしくレイアウトされたミドル。右コーナーにはいくつもの深いフェアウェイバンカーをガードしている。それゆえ安全に攻めるには、これらのバンカーの左サイドにフェアウェイウッドかロングアイアンでティーショットを打つべき。グリーン周りもバンカーでガードされている。あるトーナメントで、グレッグ・ノーマンがショートカットするためには、バンカー群だけでなくグリーン100メートル手前の高い木立を越えらなければならず、377ヤードのティーからなんと3番ウッドで直接グリーン方面を狙い、2回はグリーン手前のバンカーに捕まり、1回はグリーン手前のラフ、1回はワンオンしたと聞く。ピン位置によっては攻め方が変わり、ピンが最も難しい右手前のすぐ後ろに切られていたなら、30ヤードのアプローチショットより、100ヤードのアプローチを残す方がしばしば簡単になる。 |
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メルボルン市内より車で30分。メルボルン空港より40分。ハンティングデールGCとは隣接している。プレーにはメンバー同伴が必要。但し、海外を含めて、ビクトリア州以外のビジターは所属クラブの推薦状があればプレー可能。バックティーは普段は置いていなく、月例競技会などのクラブ競技会で使われる。今回はティーは置いていなかったが、バックティーのティーグラウンドからプレーした。この7100ヤードのバックティーとは別に7400ヤード前後のプロティーがある。メートル表示。グリーン上に手引きカート乗り入れ可。クラチャンのボードの各年の名前が1909年から続いているのには歴史を感じさせられた。
ダムのような貯水池がコース内にあるので、豊富な水を常時コース全体に与えることができ、それがフェアウェイとグリーンが最高のコンディションに保たれているのに役立っている。メルボルンのほとんどのコースはこの2年ほど降水量が例年と比べ極端に少なく、同じサンベルト地帯の多くのコースが旱魃の悪影響を多少なり受けているようだ。
ゴルフダイジェスト誌で2006年度オーストラリア第6位のベストコースに選ばれている。アリスター・マッケンジー設計で世界的に有名なコースで、2007年USゴルフマガジン誌の世界ベスト100ゴルフコースでは、サイプレス・ポイント(アメリカ、同評価第2位)、オーガスタ・ナショナルGC(アメリカ、第4位)、ロイヤルメルボルンGC・ウェストコース(オーストラリア、第15位)、キングストンヒースGC(オーストラリア、第26位)、ニューサウスウェールズGC(オーストラリア、第36位)、ロイヤルアデレードGC(オーストラリア、第75位)がある。
サンベルト地帯とはメルボルン南75km圏内で、モーリントン半島の付け根から突端へと広がる砂丘地帯。海が近く土壌が砂地のため水はけがとても良いのでメンテの素晴らしいゴルフ場が多い。絶好の自然条件を活かして古くからゴルフ場開発が進み、歴史ある名門コースの多くがこのエリア内にある。とりわけロイヤルメルボルンGC、キングストンヒースGC、メトロポリタンGC、ビクトリアGC、コモンウェルスGC、ヤラヤラGC、ハンティングデールGCの7コースは古くから7シスターズとして愛され、どのコースも世界的な評価を得ている。
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1番 パー4 416ヤード(3)