|
歴史と伝統のある日本を代表する名門コース。1929年オープンの東コースと1932年オープンの西コースの36ホールある林間コース。コースを取り囲み、セパレートする松林が、その歴史に一層の風格を与えている。ホールをセパレートしている老松がフェアウェイを狭く感じさせ、ショットの際プレッシャーを与える。赤星、藤田ら5名の分担で設計された東コースは、翌年の1930年にチャールズ・アリソンが全18ホールの改造案を出して、その設計図をもとにいくつかのホールは改造された。コースは全体的にフラットだが、適度なアンジュレーションやスロープ、ウォーターハザードがあり。120以上のバンカー群と小さなグリーンが改造前の攻略のカギであった。
2015年10月から1年かけてオリンピック仕様にするためにトム・ファジオが大がかりな改造を施した。ティからグリーンまでの芝の全てをはがし、土を動かしてFWにうねりを造り、新しい18ホールを作り上げている。2グリーンから1グリーンに変更され全てのグリーンは大きくなり、傾斜もより強くなった。距離が6979ヤードから7466ヤードと500ヤードほど伸びた。しかもパー72から71に少なくなり、3つあるパー5は586ヤード、632ヤード、640ヤードとたっぷり距離があり、パー4も521ヤードの9番を含め500ヤードクラスが3ホールもある。バンカーの数は130ほどあったのを半分に減らしたが、バンカーが以前より深くて大きくなり、全てのバンカーが効いてくるようになると同時にバンカーの見せ方も良くなり、プレーヤーに適度なプレッシャーを与えるようになった。かつての日本庭園風のコースの良い佇まいもある程度は残っていて、世界基準の戦略コースに生まれ変わっている。1957年に日本組が優勝したカナダカップ(現ワールドカップ)、平成1995年日本オープン開催し、2021年には東京オリンピックを開催予定。
スコアカード
|
|
|
ほぼストレートホール。ティショットでは右サイドに大きなバンカーがある。グリーンは少し砲台で右サイドには2個のバンカーが配されている。
|
|
|
|
|
短めのストレートホール。ティショットでは左右にバンカーがありFWはタイト。グリーンは横に長く、左右の2段形状で右の段が低い、3個のバンカーでガードされている。 |
|
ストレートのタフなミドル。ティショットはFWセンターから左がベストだが、左サイドのバンカーが効いている。このバンカーに入れるとパーオンは不可能。右に行きすぎるとグリーン手前100ヤード辺りに張り出した林がスタイミーになる。グリーンの手前と右サイドは大きなバンカーでガードされている。グリーンは50ヤードの奥行きがあり、アンジュレーションが強い。
(セカンドの写真なし) |
|
|
右ドッグレッグのとても長いロング。ティショット、セカンドともに右手のOBゾーンは浅い。ティショットでは右のバンカー、セカンドでは左右のバンカーが効いてくる。グリーンは横に長く、右手前は大きなバンカーでガードされている。 |
|
|
|
左ドッグレッグ。ティショットでは左右にバンカーがある。ロングヒーターは2オン可能だが、セカンドでドローボールを要求される。グリーン手前と左に深いバンカーが配されている。
|
|
|
|
|
名物ホールで池越えの美しいショート。グリーンの手前に深いバンカーが配されている。グリーンは段差の強い左右の2段形状。池と松とアリソンバンカーがそろった東コースの顔と言えるホール。ティグランドからは左サイドから張り出した松の枝や右サイドの林が気にかかる。このホールは‟グリーン前にバンカーを作り”とアリソンがアドバイスしたのがきっかけで身長よりも深いバンカーが誕生した。これにより、アゴの高い深いバンカーはアリソンバンカーと日本では呼ばれるようになった。このホールの最初の設計は赤星が担当した。ゴルフマガジン2000年度(最新版)世界ベスト500ホールに選ばれている。2016年の改造でグリーンとバンカーは少し大きくなったが、バンカーの深さは変わっていない。
|
|
|
|
|
ストレートの長いミドル。ティショットでは左手にバンカーがある。グリーンは縦に長い3段形状で、グリーン手前から左サイドに3個のバンカーが並ぶ。 |
|
|
左ドッグレッグの長いロング。INでの唯一のロング。ティショットでは左サイドに大きなバンカー、右サイドに林が配され、右サイドのOBゾーンも浅く、狭めのFWは右の林の方向に傾斜している。セカンドの落し所も左に2個のバンカーがあり狭い。グリーンは砲台で手前をバンカーでガードされている。
|
|
|
|
|
ストレートの狭くて短いミドル。ティショットでは左右にバンカーがあり、右手のOBゾーンは浅い。グリーンは横長で、手前、右サイド、奥にバンカーが配されている。プロの試合では日によって306ヤードの短いティにして1オンチャンレジのホールにもなる。1オンしてもグリーンの傾斜は複雑なので距離があるパットは簡単に2パットで収まらない。 |
|
|
右ドッグレッグの難ホール。ティショットでは右サイドにバンカーと林のOBゾーンがある。グリーンは大きく、右側が低い2段グリーンで、左右手前の3個のバンカーと手前の池でガードされている。改造前はグリーンの右手前にあった小さな池が左グリーンにも右グリーンにもほとんど効いてなくプレッシャーもなかったが、今では大きな1グリーンの手前に5倍ほど拡大された池が食い込み、セカンドがとてもチャレンジングなホールに生まれ変わった。 |
|
|
東京都心から北西に1時間、川越市から西に20分。プライベートクラブでメンバ同伴が必要。霞ヶ関CCと東京GCは隣接する。
赤星四郎設計の他のコースは箱根CC、我孫子GC(赤星六郎と共同で)、桜ヶ丘CC、霞ヶ浦国際GC、程ヶ谷CC、富士屋ホテル仙石GC、富士CC、上総富士GC、東京国際CC、本厚木CC、葉山国際CC・エメラルドコース、熱海GC、伊豆にらやまCC、御殿場GC、芥屋GC、阿蘇GC・赤水コースなどがある。他に台湾では台湾(淡水)G&CC)G&CCの初期の設計を手伝っている。
改造者のトム・ファジオは200以上のコースの設計を手掛けたが、ほとんどがアメリカ国内のコースで、ウェイド・ハンプトンGC、シャドー・クリークGCが最高傑作と言われている。他のアメリカのコースでプレーして良かったのは、エスタンシア
C、ウィスパーロック GC、ブラック・ダイアモンド・ランチGC、ワールドウッズGCなどがある。アメリカ以外の設計コースは10コースも満たなく、その中ではプンタカナR&C・コラレスコースも良いコースだ。ローガン・ファジオはトム・ファジオの息子。
20年ほど前の1990年代後半に一度東コースをプレーしたが、今回は違うコースでのプレーだと感じた。改造前のコースは日本風の良さががあり印象深いホールも多く、結構好きである。
プレー前日は川越プリンスに泊まった。プレー後にホテルから徒歩数分の川越市の観光名所を歩いて周った。江戸時代の城下町として栄え、蔵造りと呼ばれる建築様式の古い土蔵や商家が立ち並ぶ町並みだ。
|
1番 パー4 411ヤード(3)