1930年にトム・ハワードとエリック・アパリーによって設計されたコースは、1968年に新しい道路建設によって閉鎖され、ほぼ同じ敷地に1970年にロバート・ボン・ヘギーによって美しい湖や湿地を備えた傑出したコースに生まれ変わった。ほとんどフラットな立地に展開されたチャンピオンシップのコースで全体的にバンカーの配置が素晴らしく、OUTの湖絡みの連続する美しいホールがとても印象的になる。コースは高速道路によって分割されており、9ホールのうち7ホールは道路の「反対側」でプレーする。Outは林間風の趣があり、1番と8番ホール以外は水が絡まないが、豊富な樹木、うねった砂地のラフ、要所に配置されるバンカーが効いているので、スコアメークに苦労する。Inはコース名通り大きな池が大部分を占めるタフで戦略性に富んだレイアウト。12番と18番ホール以外の7ホールで水が絡んでくる。11番、14番、16番、17番のように池とグリーン及びFWとのコントラストが絵葉書のように美しいホールが多い。吹きさらしで海風が強い日には難易度は相当増す。
2009年にマイク・クレイトンが再設計をしてコースをアッグレードさせた。ルーティングは自然の湖をうまく利用していたためそのままで、多くの木々、低木、不必要なバンカーを取り除き、コース全体に広大な荒地(ウェイストエリア)を点在させ、バンカーの形状を広大に追加し、各グリーンの輪郭に変更を施した。改造前は壮観な後半の9ホールには及ばないと常々批判されていた前半の9ホールに新たな息吹をもたらし、
2つの9ホール間のクオリティ差は大幅に縮まった。また樹木の伐採によって、今ではいくつかのティーグラウンドからはシドニーの街のスカイラインも見ることができる。過去7回オーストラリア・オープンを開催した(直近では2018年)他に、多くのオーストラリアPGAの試合会場。
スコアカード
2006年5月プレー時(旧版)
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左手に湖が広がる美しい左ドッグレッグ。ティショットは少し打ち下ろしで、左には湖、右には荒地があり、湖の対角線のどの部分をキャリーするかを決める必要がある。グリーンの左は湖に面し、右と奥にバンカーが配されている。グリーンは縦に長く、手前から左奥へ緩やかな下り傾斜。 |
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右ドッグレッグの長くてタフなミドル。ティショットでは左右の荒地と左のバンカーに注意。グリーンは荒地と3個のバンカーに囲まれている。受けグリーン。セカンドでグリーンに届かない場合は、グリーン左手前に配されたバンカーの手前に刻み、左からアプローチを打つと寄せワンがとり易い。 |
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左ドッグレッグの短いミドルホール。ティショットでは左のハザードを越えてFWに斜めにキャリーしてグリーン近くまで打つか、短いクラブでFWにまっすぐに打ち安全に刻むかの選択がある。グリーンは縦長で強く受けていて、左サイドと右手前はバンカーでガードされている。 |
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見晴らしの良いショート。グリーンに左に1個、右に3個のバンカーが配されている。かつてはさまざまな木々や直物に囲まれ周囲のコースと隔離されていたが、クレイトンは不要な植生を取り除き、ティーとグリーンの間の砂の荒れ地や砂丘を露出させながら、興味深い傾斜とピンの位置を持つグリーンに改造することで、名ホールが生まれ変わった。 |
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ストレートのロング。ティショットでは左サイドに荒地が続き、右サイドに湖がある。300ヤードほど飛べば2番FWと共有部分でFWが左に広がっている。またその300ヤードを越えたあたりにクロスバンカーがあり、プレー時の風向きにもよるが、これを越えるか、手前に刻むかが戦略上重要になってくる。グリーンは縦に長くて大きく、受けていて、左右手前はバンカーで守られている。左のバンカーは大きくて縦に長い。 |
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やや左ドッグレッグの短いがチャレンジングなホール。左はバンカー、右はブッシュのハザードでガードされているFWは狭く、ティショットは緊張を強いられる。グリーンは斜めに細長い2段形状で、3個のバンカーと右の池、奥のブッシュでガードされている。 |
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名物ホール。右手には一面に美しい湖が広がる、ブーメランの形状をした右ドッグレッグのロング。ティショット、セカンドともに右サイドのウォーター・ハザードに注意。グリーンは更に右に振られていて、サードは湖越えになり、グリーン周りのバンカー(左と奥)も効いてくる。結構起伏があるグリーンは50ヤードも奥行きがあり、手前と右サイドはほぼ湖に面している。一流プロがセカンドで250ヤード前後の難しい湖越えとなるこの長いロングを2オン狙いで攻める場合、リスクと報酬の典型なホールになる。このホールは、アメリカのゴルフマガジン誌の2000年度世界ベスト500ホール(最新版)に選ばれている。
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やや右ドッグレッグで1オン可能な短いミドル。ティショットはやや打ち下ろしで、右に湖がありFWはタイト。FWは左側が意図的に広くされているが、セカンドでグリーンを狙うには湖のそばの右から打つのがベスト。グリーンは砲台で強く受けていて、奥にはバンカーが配されている。新しく狭く盛り上がったグリーンは、正面入り口がタイトに作られており、安易なピッチショットでは寄せきれない。
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最初はストレートにFWに打ち出した後、次からのショットが湖を挟んで左に振られている名物ホール。このホールも美しい。フォローの風のときは、リスクを覚悟で湖越えの2オンを狙うか、同じFWに打って手堅く3オン狙いに徹するかの決断に迫られる。グリーンは大きく左奥から右手前に強く傾斜している。このホールはプロのトーナメントの時はティグランドを少し前にして、タフなパー4になる。ある有名なオーストラリアのプロが試合でセカンドを3回湖に打ち込み、11も叩いたホール。 |
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右ドッグレッグで湖が2度絡む戦略性豊かなミドル。ティグランドからピンは見えない。ティショットでドライバーを持つと前方の池(コース内の唯一の池)が効いてきて落し所のFWがとても狭くなる。安全に攻めるには、セカンドが少し長くなるがFW右方向の先の池まで届かないクラブで刻むのが良い。セカンドは池越えでセカンド地点からグリーンと水の景観は美しい。新しく造られたグリーンは大きく3段形状で受けている。グリーン周りは4個のバンカーに囲まれ、グリーンは左の湖とブッシュ、右の池に挟まれている。 |
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ほぼストレートの2オン可能な短いロング。 ティショットは浮島FWに打って行く。セカンドも湖越えとなる。ティショットを浮島FWの左サイドに置き、セカンドを打つとサードでグリーンを狙いやすい。270ヤード以上飛べばFW先の湖に捕まるので要注意。セカンドを刻む場合は湖の右側のFW左サイドに打つと次打でグリーンを攻めやすい。
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シドニー都心部より南に15分、シドニー空港より東に5分。平日はビジターだけでプレー可能な曜日があり、土日はメンバー同伴が必要。距離はメートル表示なのでヤードに換算した。
トップ100ゴルフコース(top100golfcourses.com)の2021年度オーストラリアでのベスト100コースで第17位。オーストラリアには1700ほどのコースがある。
オーストラリアでのロバート・ボン・ヘギー設計コースはこのレイクスGCだけで、全世界で250ほどのゴルフコース設計・改造設計を手掛けている。筆者が世界で彼の10数コースの優良作品をプレーした中で、日本の西那須野CC、河口湖CC、フランスのレ・ボルドGC、アルゼンチンのブエノスアイレスGCでのプレーが特に感動した。再設計者のマイク・クレイトンは歴史がある多くのオーストラリアのコースの改造を行っている。彼の設計コースは、ペニンシュラ・キングスウッド
CGC・ノースコース&サウスコース、共同設計コースではセントアンドリュース・ビーチGCがある。
プレー前日はシドニー北側にあるNorth Sydney Harbourview Hotelに泊まった。部屋から眺めるハーバー・ビューが素晴らしい。夕食はホテルから徒歩10分のAnchor
Cafe & restaurantで食べた。ホテルからエラノーラCCまで北に35分。エラノーラCCを午前にプレーした後、南に45分のレイクスGCで午後にプレーした。
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1番 パー4 399ヤード(2)