ル・トゥケ ゴルフリゾート、ラメールコース
Le Touquet Golf Resort (La Mar Course)

コースデータ
所在地 フランス、北東フランス
コース長 7032ヤード パー72
コースレート 74.0
プレー日 2018年9月23日
設計者 ハリー・コルト、チャールズ・アリソン
再設計者 フランク・ポン、パトリス・ボワソナス
オープン 1931年
キャディ なし
ゴルフカート あり (FW走行可)
評価
総合評価
4.80
コースレイアウト
5
難易度
4
グリーンコンディション
4
フェアウェイコンディション
4
造形美、景観
5
満足度
6

壮大な松林の中に、砂丘の自然の風景に囲まれた45ホールがある。ラメールはダイナミックなアップダウンがある美しいチャンピオンコースで、異なる設計者の作品でFWが広くてそれほど難しくないが1904年オープンと歴史があり見事な松林が縁取るルフォレコース(フランス第34位のベストコース)と初心者用の9ホールコースの45ホールである。レメールはデユーン・ランドのアップダウンがあるクラシックなコースで、沿岸のデューンとラフの草、ブッシュの間を縫ってレイアウトされ、砲台ティから荘厳な景色が臨め、手強いバンカーの配置で各ホールが絞まっていて、微妙な傾斜が多くあるグリーンも難しい。海に近い砂丘を最大限に生かしたリンクスで、フランスのベストなリンクスコースである。18ホールが1つの時計回りのループで、ルーティングは素晴らしく、コルト&アリソンの傑作の1つでホールは方向を絶えず変えながら進んで行く。11番グリーンと12番、13番ホールは海のすぐ近くにレイアウトされている。



7番グリーン


14番、パー4

18番ティからの景観

2015年には大掛かりな改造がなされ、5ホール(13番から17番)がオリジナルに修復され、1番、5番、13番、17番のバックティを作り距離が長くなり、5番、6番、12番の3ホールのグリーンが取り替ええられ、多くのホールでバンカーの新設と除去が行われた。同時に多くの木を伐採し、多くのブッシュも取り除き、コースはより広々として、オープン当初のリンクスの輝きを取り戻すのに役立っている。ラメールコースでは1977年を最後に過去7度の全仏オープンを開催している。デザインが良くないホールが一つもなく、満足度の高いプレーができるであろう。

スコアカード

 
1番 パー5 527ヤード

左ドッグレッグの自然な立地にレイアウトされたロング。ティショットでは260ヤード先の左コーナーに大きなマウンドがあり、そこを越えると緩やかな打ち下ろしになる。グリーンの右サイドバンカーにバンカー、右エッジにマウンドが配されていて、右からの寄せは難しい。グリーンの前部はフォールス・フロント。

 

1番 パー5 527ヤード(3)

1番 パー5 527ヤード(2)

1番 パー5 527ヤード(1)
 
2番 パー3 227ヤード

2番 パー3 227ヤード
距離がありチャレンジングなショート。グリーンの手前左右に口を開けた5個のバンカーが威圧的。グリーンの左右は盛り上がっているパンチボールグリーン。

 

 
3番 パー4 383ヤード

3番 パー4 383ヤード(2)

3番 パー4 383ヤード(1)
ストレート。ティショットは打ち下ろしでFWは右傾斜。セカンドも緩やかな打ち下ろし。少し砲台のグリーンは縦に長く、左前にコブがある。
 
7番 パー3 160ヤード

7番 パー3 160ヤード(2)

7番 パー3 160ヤード(1)
レダンホール。グリーンは強い砲台のほぼ円形で、強く左に傾斜している。グリーン手前と左サイドに3個のバンカーが斜めに並んで配されている。グリーンの右にバンカーがあり、奥のOBゾーンは浅い。
 
8番 パー4 382ヤード

8番 パー4 382ヤード(2)

8番 パー4 382ヤード(1)
やや左ドッグレッグ。ティショットでは左手に小さな池、右手にブッシュがあり、FWはタイト。セカンドは少し打ち上げ。グリーン手前は強い下りスロープなので、グリーンを少しでもショートすると、FWとグリーンの間の窪んでいる所(スウェイル)まで転がり落ちる。グリーンの右サイドにバンカーがあり、グリーン上に3個のコブがある。
 
9番 パー4 448ヤード

9番 パー4 448ヤード(2)

9番 パー4 448ヤード(1)
右ドッグレッグのタフなミドルでFW右サイドにデューンが続く。ティショットはセミブラインド。グリーンの手前に2個、左手前に1個のバンカーが配されている。グリーン前の4分の1の面はフォールス・フロントになるので乗っても手前の花道かバンカーに転がる。
 
10番 パー3 152ヤード

10番 パー3 152ヤード
少し打ち上げのデューン越えのショート。グリーンは受けながらも微妙な傾斜がある。グリーンの左はバンカーと垂直に下ったスロープでガードされている。

 

 
11番 パー4 478ヤード

11番 パー4 478ヤード(2)

11番 パー4 478ヤード(1)
左ドッグレッグの長くて難しいミドル。ティショットは打ち下ろしで、左右の深いラフとブッシュが効いてくる。セカンドは緩やかな打ち上げ。グリーンは斜めに細長く、右手前から左奥に傾斜している。
 
12番 パー4 401ヤード

ストレートホールでFWには自然の大きなうねりが3つある。ティショットは打ち下ろしで左右にデューンとブッシュが配されている。グリーンは少し斜めに長く強い砲台で、グリーンの左サイドに深いラフがある。グリーンの手前と右サイドは下り傾斜のスロープで、グリーンと一体化している。

 

12番 パー4 401ヤード(3)

12番 パー4 401ヤード(2)

12番 パー4 401ヤード(1)
 
14番 パー4 455ヤード

14番 パー4 455ヤード(2)

14番 パー4 455ヤード(1)
やや左ドッグレッグ。ティショットではFWを斜めに横切り、飛べば飛ぶほど落し所が狭くなる。グリーンは少し砲台で縦に細長く、右サイドはバンカーと池でガードされている。
 
15番 パー5 535ヤード

右ドッグレッグのロング。ティショットではFWは広いが、セカンドからいろいろなオプションがある。セカンドでは右サイドに3つのバンカーがあり落しどこらが狭い。バンカーに届かないグリーン手前100ヤード前後に刻むか、できるだけグリーンに近づくようにセカンドを打つか、直接グリーンを狙うかのオプションがある。2オンを狙う場合はFW左サイドにティショットを運ぶのが良い。縦長のグリーンはパンチボールグリーン(お皿の形状でグリーン周りが盛り上がっている)で左にバンカーがあり、尾根に囲まれている。

 

15番 パー5 535ヤード(3)

15番 パー5 535ヤード(2)

15番 パー5 535ヤード(1)
 
16番 パー3 203ヤード

16番 パー3 203ヤード(2)

16番 パー3 203ヤード(1)
打ち下ろしの美しいショートで、グリーン後方に海が見える。グリーンの手前に2個、右に1個のバンカーが配され、グリーン左手前と右奥にマウンドがあり、グリーンは右奥から左手前に傾斜している。
 
18番 パー4 420ヤード

やや左ドッグレッグ。ティショットは打ち下ろしで、左サイドの林が効いてくる。グリーンは少し砲台で、左前と左奥にマウンドがあり、3個のバンカーでガードされている。

 

18番 パー4 420ヤード(3)

18番 パー4 420ヤード(2)

18番 パー4 420ヤード(1)
 
余談
パリから北に2時間40分、シャルル・ド・ゴール空港から北に2時間10分、ブリュッセル市から西に2時間45分。ドーバー海峡に面したブーローニュ・シュル・メール市から南に35分。パブリックコース。メートル表示のコースなのでヤードに換算している。

レストラン

ランチ

トップ100ゴルフコース(top100golfcourses.com)の2020年度フランスでのベスト100コースで第9位、ヨーロッパ大陸でのベスト100コースで第29位。フランスには600ほど、ヨーロッパ大陸には3300ほどのゴルフコースがある。

ハリー・コルト、チャールズ・アリソンの共同設計で他のフランスでの有名なコースはグランヴィルGC、オランダではアイントホーフェンセGCケネマーG&CC、ヒルヴァーシュムGCがある。ハリー・コルト設計での他のヨーロッパ大陸のコースでは、フランスのサンジェルマンGC、サン・クラウドGC、オランダのユトレヒト・デパンGC、ヒルヴァーシュムGC、ベルギーのロイヤル・ザウテGC、ドイツのハンブルガーGC・ファルケンシュタインなどがある。 チャールズ・アリソン設計ではオランダのコーニンクルク・ハーグス(ロイヤル・ハーグ)G&CC、コーニンクルク・ハーグスGCなどがある。



ル・マノワール ホテル


ル・マノワール ホテルでの夕食

ル・マノワール ホテルでの夕食


Camping de la Mer


Camping de la Mer

Camping de la Mer

前日はCamping de la Merに泊まった。コースまで北に10分。実際はコースの前の道を渡ったところにあるル・マノワールに泊まりたかったが、3ヵ月前の予約でも満室だったぐらい、人気があるル・ツゥケGRの奥座敷のような邸宅ホテルだ。前夜の食事はそのホテルの中のレストランを使い、本格フレンチは美味しかった。ただし、食事後の私が選んだ宿泊施設での体験が最悪で、ロッジだと思っていたのが、海のすぐそばの砂丘の中にあるキャンピングカーのレンタル宿泊だった。2連泊の予定だったが、1日目は到着が遅れ、キャンプ場に入ることができず、深夜遅くまで代わりのホテルを探し回った。幸いにも深夜遅くに新築のホテルに宿泊できた。ただ2日目の宿泊は最悪だった。まだ9月下旬だが小雨が降る寒い夜で、冷たい海風が車の中に入り込み辛かった。もちろん暖房器具はおろか毛布も枕も備えてなかったので、布団なしで上着、下着、靴下を3着重ねて横になって就寝した。トイレは母屋の共同トイレまで雨の中傘をさしていく必要があった。日本からの友人2人と一緒だったが最悪の笑える思い出となった。


セーヌ川クルージング


セーヌ川クルージング

セーヌ川クルージング

プレー日の夜はパリ市内で泊まり、アジア在住のフランス人が中心のゴルフサークル(12年の歴史があり年2、3回世界各地のいろいろな場所でのゴルフをする)の25人ほどがライダーカップ観戦を含めてのパリ郊外でのゴルフツアーを行っていたので、夕方のオープニングパーティに参加した。彼らとゴルフはしなかったが、翌日の夜のセーヌ川の食事つきナイトクルーズだけ参加した。5年前に次いでの2回目のクルージングで船内の夕食は普通だが、ライトアップされたパリの街並みをセーヌ川越しに巡っていき、セーヌ川湖畔の観光スポットを効率よく見て回ることができた。