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険しい谷と峡谷が点在するなだらかな丘にレイアウトされたセス・レイナ―の最高傑作の1つ。最大の特徴はクラシック理論の4個のショートホールのテンプレート(エデン、ビアリッツ、ショート、レダン)が世界中で最も素晴らしいパー3の組み合わせである。更に良い点は、すべてのパー3が方向も距離も大きく異なり、方向も異なってプレーする。全てのホールは外観が異なり、芝生の壁、角ばったバンカー、正方形・長方形の巨大グリーンは独特の雰囲気を醸し出している。
コースは長くはないが、パー70でコースレートは72.1もある。パー4での打ち上げのセカンドは判断が難しく、グリーンが非常に大きいため、ピンが後ろに切られると、多くのホールは20から30ヤード長くなるので、手強いコースである。2000年にトム・ドークによって、セスナー設計のオリジナルのスタイルに戻す修復が行われ、バンカーを元の形状に直し、縮んだグリーンを適切な比率に戻した。コースのデザイン、ルーティングの良さ、チャレンジ度合い、コースのメンテナンス、美しさなど、あらゆる意味でのワールドクラスのコースで、散歩するように楽しくプレーができ、毎日プレーしても飽きないコースと言える。
スコアカード
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70度の強い角度で右に曲がる2オン可能なロング。ティショットでは右コーナーのバンカーと右サイドのいくつかの木々が効いてくる。セカンドはFWの谷越え。セカンドで刻む場合、サードは打ち上げ。四角形の大きなグリーンは砲台で受けていて、左サイドに3個のバンカーが配されている。
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ホール名:プラトー ほぼストレートの短いミドル。ティショットは谷越え。グリーンは大きく縦長で受けていて、全体が2個のバンカーで囲まれている。ロングヒッターは1オン可能だが、グリーンの右サイドは谷になるのでリスクが伴う。ホールの名前がプラトー(隆起)で、これは砲台グリーンという意味合いでなく、グリーン上にプラトーの箇所があるとのこと。このグリーンでは右前部に小さなプラトーがある。 |
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左ドッグレッグ。ティショットは緩やかな打ち下ろしでFWは左傾斜。グリーンは受けていて、真ん中が少し窪んでいる。
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ホール名:エデン 名物ホール。グリーンは横に細長く強い砲台で急な左傾斜。グリーンは3個のバンカーでガードされ、左のバンカーは6メートルの打ち上げになる程に大変深い。左奥に深いラフ、右奥にはL字のバンカーが配されている。グリーンの奥行きはあまりないので、グリーン上にボールを止めるのが難しい。エデンホールとは設計者がミドルアイアンを使わせグリーンを狙わせる距離のショートのこと。プレーヤーのアイアンの技量を試すホール。 |
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ホール名:アルプス やや左ドッグレッグのタフなミドル。ティショットではFWはタイト。セカンドでは手前のFWが盛り上がっているので、グリーン面と手前の2個のガードバンカーが見えない。グリーン手前に2個のバンカーが並んで配され、正方形の巨大グリーン面に直接キャリーするショットが要求される。アルプスとは第一回全英オープンが開催されたプレストウィックGCの17番ホールから由来し、セカンドでグリーン面が手前のマウンドでブライドショットになるホールを言う。グリーンはパンチボールグリーンというもう一つのテンプレートがある。パンチボールとはグリーンの一部がすり鉢状になっていること。パンチボールはイギリスで使われる英語で野菜を水切りするザルのこと。真ん中にかけて凹んでいるので、グリーン脇にボールが飛んでも傾斜で真ん中あたりに転がってくれるグリーンを言う。
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ホール名:ピアリッツ グリーンは少し砲台での奥行きは90ヤードあり、真ん中が凹んでいて、グリーン左右に2個ずつのバンカーが配されている。ピアリッツとは、距離の長いパー3において、縦長のグリーンの中央部分を窪んだ溝が走ってグリーンを二つに分断していることを特徴としたホールのことを言う。今回のプレーでは手前の面はグリーンではなくて、FW扱い。このピアリッツグリーンはザ・コース・アット・イエールの9番に次いで素晴らしい。
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ほぼストレートの難しいミドル。ティショットでは左サイドのバンカーが効いていて、FWは左に傾斜。グリーンは受けていて、左右は深いバンカーでガードされている。
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ホール名:ショート 短い打ち下ろし。強い砲台の2段グリーンで、3個の長くて深いバンカーに囲まれている。ショートとは距離が短いが手強いパー3でパットの技量が要求されるホール。通常グリーンはバンカーに囲まれている。この理論を進化させたのが1981年のピートダイで、TPCソーグラスの17番で短いショートのグリーンをバンカーで囲む代わりに池に囲ませた。 |
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やや右ドッグレッグのタフなミドル。ティショットは谷越えで、左右にハザードがある馬の背になっているタイトなFWに打っていく。セカンドは緩やかな打ち上げで、グリーン60ヤード手前に配されたクロスバンカー越え。グリーンは大きく、少し砲台で受けている。ゴルフマガジン2000年度(最新版)世界ベスト500ホールに選ばれている。
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ホール名:ケープ 強い右ドックレッグの短めのミドル。ティショットではFWは右に傾斜していて、FWの左半分に打つと、セカンドでグリーンを狙いやすい。グリーンは縦に長く少し受けていて、左サイドに2個のバンカー、右サイドは45ヤードと縦に長い深いバンカーでガードされている。ケープ・ホールとは通常強いドッグレッグでティショットはハザード越えになる。
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ホール名:レダン グリーンの左手前に深いバンカーが配され、グリーン面は右手前から左奥に急傾斜している。グリーンの右手前の花道かグリーン面に打ち、ボールを傾斜で転がしていくのが良い戦略。グリーン・コンプレックスは、柔らかな隆起の上に美しく形作られている。このレダン・グリーンはノースベリックGCの15番ホールがオリジナルで、世界で最も模倣されているグリーン。
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ホール名:メイデン ほぼストレートホ―ル。ティショットは打ち上げ。グリーンの右手前は大きなバンカーが口を開けて待っている。グリーン上に2つの大きなコブがある3段形状で、左サイドにはバンカーも配されている。メイデンとは乙女のことで、グリーンの形状のことを指し、突起物がグリーン上にあり2パットで上がるのが難しい。
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シンシナティ市、シンシナティ空港から北東に22分、コロンバス市から南西に1時間半。ポート・コロンバス空港から北東に20分。プレーにはメンバー同伴が必要。
トップ100ゴルフコース(top100golfcourses.com)の2020年度オハイオ州ベスト80コースで第1位、全米ベスト100コースでは第25位。オハイオ州には760ほどのゴルフコースがあり、全米では15500コースがある。2020年度のゴルフマガジンの世界100選では51位。
セス・レイナー設計で有名なコースは他に、シカゴ
GC、フィッシャーズ・アイランド
C、CC・オブ・フェアフィールド、エセックス・カウンティCC、フォックスチャペル
GC、ショアエーカーズ、サニングデール
CC、ワイアラエCC、ザ・コース・アット・イエール、イーマンズホール
C、マウンテン・レイクCCなどがある。
プレー前夜はLivINN Hotel Cincinnati / Sharonville
Convention Centerに泊まった。コースまで南東に22分。夕食はホテルから徒歩5分のTokyo Japanese
Restaurantで食べた。
プレー後のランチはコースから車で9分のCooper's Hawk Winery & Restaurantで食べた。ワインの販売でも有名な店だ。それからポート・コロンバス空港経由でニューヨークに飛び、翌日ロングアイランドのコースでプレーした。
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2番 パー5 529ヤード(3)