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36ホールある、荒々しさと美しさを兼ね備えた雄大なリンクスコース。ダンルースコースは時計の反対周りに回ってから6ホール目から時計周りになり、11ホール目から小さい時計の小さい半周をかけて時計の反対周りをしてから、最後の3ホールはクラブハウスの反対側に鋭角な三角形で行き来して、9ホールを終えてクラブハウスに戻らないユニークなルーティングになっている。デュ―ンの広大な土地(砂丘)を登り、波打つ砂丘の間を通り抜けながらプレーが進んでいく。ホール毎に方向と高さが変化して、ほとんど真っすぐなホールがないうえに、うず高く草がぼうぼうと生えたデューン、狭くうねっているフェアウェイ、戦略的に配された数々のバンカー、膝丈までびっしり生えた深いラフ、傾斜の強いグリーン、強い海風などにより相当手ごわいコースと言える。フェアウェイは固く締まっているので、ランが伸び、飛距離が出る時は嬉しいが、転がりすぎてバンカーとかラフに捕まるアンラッキーなこともある。
クラブが誕生したのは1988年だが、後世のエドワード7世がパトロンとなってRoyalが冠されて正式に現在の"The Royal Portrush
Golf Club"と命名されたのは1895年。当初の9ホールから,ハリー・コルトにより世界的に誉が高いダンルースコース18ホールを設計されたのは45年後の1929年のことである。ミュアフィールドに匹敵するハリー・コルトの傑作と言われている。彼は同じクラブの名コース、バレーの18ホールも設計している。1951年にイギリス、スコットランド以外で初めて全英オープンが開催された。2019年には2回目の全英オープンを開催するとことに決定。2012年アイルランドオープン開催で、2019年には1951年以来68年ぶりに全英オープンを開始した。
スコアカード |
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やや左ドッグレッグ。ティショットでは右のOBラインは浅いが、フェアウェイ右サイドからがセカンドでグリーンを狙いやすい。グリーン左と左前にはあごの高い2つのバンカーとその後方にはゴース(ハリエニシダ)がある。グリーンは強く受けながら左傾斜している。
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左ドッグレッグ。ティショットはフェアウェイ右側にOBゾーンが平行し、左側はラフがある。ティショットでは右に3つ、セカンドはグリーン左手前に連座する3つのフェアウェイバンカーが効いてくる。グリーンは砲台でその左は強い下りスロープなので、グリーンを左に少しでも外すと傾斜で深いラフまで転がる。強い受けグリーン。
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やや左ドッグのタフホール。距離が長くてファアウェイのすぐ右側にOBゾーンが平行し、グリーン近くまで続いている。またティショットでは左前方には2つのフェアウェイバンカーもあり、落し所を狭めている。セカンドは左右にある2つのマウンドの間を打っていく。受けグリーン。
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右ドッグレッグの打ち下ろし。(風の少ない晴れた日のティーグラウンドから見渡す広い空とコバルトブルー色の海と緑色のコースの1部の色彩の対照は美しく、穏やかな景観を作り出し、見る者に時間を忘れさせる。)ティショットは2つのルートがあり、リスクが高いが右コーナーの先のドッグレッグコーナーを越えていくショートカット・ルート(失敗すれば深いラフ)と、ストレートにフェアウェイ左サイドを安全に打っていくルートがある。セカンドは若干の打ち上げで、グリーンは縦に細長い2段グリーンになっている。グリーンに上がると、奥が崖でOBゾーン、崖下には大勢の海水浴客が集まる美しいビーチが広がる光景となっている。セカンドをラフから打つときはフライヤーでボールが転がりすぎてOBになるので注意。
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左ドッグレッグの難ホール。ティショットではフェアウェイはとても狭く左傾斜している。セカンドはやや打ち上げになり、グリーンは砲台で手前に2つのバンカーが配され、グリーン左右にラフが待ち構える。
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強い左ドッグレッグの打ち上げ。グリーンは縦に細長く、左右が窪地でその周りは背の低いデューンに囲まれている。
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美しい打ち下ろしのショート。グリーンは砲台で5つのバンカーに囲まれている。グリーンは左傾斜。 |
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やや左ドッグレッグ。セカンドは緩やかな打ち上げ。グリーン手前のフェアウェイは大きく窪んでいる。グリーンは強い砲台でしかも細長く、左側にバンカーが配されている。パーオンするためにはセカンドの正確性が要求されるホール。 |
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やや左ドッグレッグ。ティショットはやや打ち下ろしになり、フェアウェイ左右に配されたポットバンカーが効いてくる。グリーンの左に外すと強い下りスロープなので、返しのアプローチは難しくなる。またグリーンの左に1つ、左手前に1つのバンカーが配されている。セカンドから見る海は絶景。 |
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谷越えのショート。アメリカのゴルフマガジン誌にて2000年度(最新版)世界ベスト500ホールに選ばれている。グリーンのすぐ手前から右は下りスロープの深いラフなのでグリーン左サイドを攻めるのが安全。ただ左サイドに沿って小さな丘がある。 |
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右ドッグレッグのタフホール。ティショットではフェアウェイは広いが、飛べば飛ぶほど左側のOBラインが迫り、効いてくる。グリーン左は下りスロープ、右手前に1つのバンカー、右から奥はヒースのラフでガードされている。 |
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ほぼストレートの距離のあるミドル。ティショットは左右にフェアウェイバンカー、大きく右に曲げると道路沿いにOBラインがある。ロングヒッターは左から張り出すヒースの群れが効いてくる。グリーンは6つのバンカーで囲まれている。グリーンの右のOBラインは浅いので注意。 |
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ポートラッシュから車で5分、ダブリンから車で3時間、ベルファストから1時間10分。
ゴルフマガジン社の2015年度世界ベスト100選の第15位に選ばれている。トップ100ゴルフコース・オブ・ザ・ワールド(top100golfcourses.com)の2016年度で全英(アイルランドも含む)では第5位。2008年度の統計ではイギリス諸島全体(アイルランドも含む)では2752コースある。
ハリー・コルト設計、再設計のコースでトップ100ゴルフコースでの2019年度全英(アイランドも含む)のベスト100コースにランクインしているのは、アベルダビーGC、アルウッドリーGC、ブロード・ストーンGC、バーナム&ベロウGC、カウンティ・スライゴーGC、フォームビーGC、ハンクリー・コモンGC、ミュアフィールド、ロイヤル・ポートラッシュGC、ロイヤル・カウンティ・ダウンGC、ロイヤル・リバプールGC、ロイヤル・ポーチコールGC、、ライGC、セント・ジョージズ・ヒルGC、サニングデールGC・オールドコース、サニングデールGC・ニューコース、スィンリー・フォレストGG、ウエントワースGC・ウェストコース、ウエントワースGC・イーストコース、ウッドホール・スパGCの20コースもある。
コースからすぐの東側の断崖に建つ廃城がダンルース城である。同じ道を10分ほど車で走るとオールド・ブッシュミルズ蒸留所に着く。ブッシュミルは400年の歴史を持つ世界最古のウイスキー蒸留所だ。そこから5分弱北上すると世界遺産のジャイアンツ・コーズウェイに着く。約8kmにわたって続く切り立つ海岸線を、六角形の玄武岩の石柱群が覆い尽く特異な景観を楽しめる。さらに東へ15分走るとキャリック・ア・リード吊り橋に到着。ここは巨大な岩礁と本土とを長さ24メートルのロープで結んだもので、海面からの高さは約25メートル。歩いているとよく揺れる。サーモン漁に行く漁師が17世紀にかけた橋だ。このようにゴルフ場の周辺には魅力的な観光資源が数多くある。
泊りはポートラッシュにあるアントリム・ハウスB&Bに泊まった。夕食はホテルから徒歩圏のコースト・ピッツェリアでした。しっかりしたレストランでシーフードが美味しかったが、ファーストフード店みたいにカウンターで代金を支払い、料理を受け取るのが変わっていた。ポートラッシュはゴルフ場のすぐ隣の海岸線にある小さな街で、バー、レストラン、散歩道がたくさんあり、夏には観光客で賑わうリゾート地。
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1番 パー4 416ヤード(2)