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松林によって外部から遮断されたヒースランドコース。ビクトリア女王の側近の1人のダービー卿の遊び場として造られた。ダービー卿はサニングデールGCでも設立メンバーの1人で、ウィンザー城に近くてサニングデールGCからも遠くない場所に、土地の大部分を王室から借り入れ、当時サンニング・デールのセクレタリー(支配人)だった名匠ハリー・コルトに設計を頼んだ。完成後コルトは良い設計コースができたと謙虚に語っている。コルトはスライスヒッターのダービー卿のために、ティ位置は全て左隅に置き、12番から14番ホールまでの3ホールを独立したループとして、時間を急ぐプレーヤーがこの3ホールを省けるようにデザインした。
2015年のプレー時では6122ヤードのパー69だったが。2017年前後に距離が伸ばされ、現在6431ヤード、パー70になっている。松がコースの至る所に聳えているが、プレーに効いていると言うよりは、各ホールに美しさを添えているといった感じかある。またヘザーもたくさんあるが、FWとグリーンから少し離れていてそこまで効いてこない。また大きなキャリーボールを要求するヘザー越え、谷越えなども12番ホール以外にない。しかしコースは易しくない。グリーンが小さいのでパーオンしにくく、グリーン周りからのアプローチはグリーン上とグリーン周辺の微妙な傾斜で寄りにくい。ミドルホールのうち4ホールで400ヤードに満たず長くないが、実際プレーすると手強く、弱いパー4は一つもない。コースの特徴をまとめると、1)ゴルフコースに適した土地の変化を最大限に取り入れた素晴らしい設計とルーティング。2)オーガスタ・ナショナルのようにコースが形容できないほど美しい。3))5個あるショートホールはそれぞれがデザインが全く異なりながらもどれも素晴らしい。4)グリーンの造形がワールドクラス。5)都心から近くに位置していて喧騒とは無縁な静寂の中でプレーできる。
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ホールの両サイトに背の高い松が並ぶ、やや左ドッグレッグの短いミドル。ロングヒッターはグリーンの近くまでボールを飛ばせる。距離がないので、フェアウェイウッドでティショットをするプレーヤーが多い。グリーンは円形で2個のバンカーでガードされている。セカンドはグリーンの前部に距離を合わせた方が良い。グリーン真ん中から奥に落ちると奥まで転がることが多い。 |
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名物ホール。全てのコルト作のショートで最高級のホールと言われている。少し打ち上げで、砲台グリーンの左に2個、手前と右手前に1個ずつのバンカーが配されている。グリーンは少し斜めに置かれ、レダングリーンに似ている。緩やかな段差の左右の2段グリーンで左傾斜。グリーンの花道の強い下り傾斜だけでなく、グリーンはフォールス(偽の)・フロントもあるので、グリーンの平らの面に乗せなければ、斜面を転がり落ちてくる。 |
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左ドッグレッグの美しいロング。距離はあまりなく、ティショットは打ち下ろしなのでロングヒッターは2オン可能。ティショットでは両サイドに松林とラフがあり、FWはタイト。アベレアージヒッターはグリーンの140ヤード手前を右から食い込んでいる池が効いてくる。グリーンは3個の大きなバンカーで囲まれていて、花道がほとんどない。グリーンは小さく強く受けていて、グリーの左から奥は松林にもガードされている。3オン狙いのパーは簡単だが、2オン狙いだと、バーディもあるがセカンドが大きく曲がるとトリプルボギーにもなるホール。 |
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打ち上げていくストレートホール。見た目よりも実際はとても長く、右サイドには松林が並ぶ。ティショットは左サイド狙いが良い。セカンドはブラインドになり、ヘザーのマウンドとグリーン40ヤード手前のクロスバンカー越え。グリーン右サイドと右手前にバンカーが配され、右サイドにはシャクナゲのブッシュも近くにある。グリーンは右傾斜で特に右手前のグリーン面はファールス・フロントになり、グリーンに乗っても2個あるガードバンカーの1つに転がって入ることが多い。
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急な左ドッグレッグの難ホール。最近30ヤード距離が長くなった。ティショットは打ち下ろしで、左のFWバンカーが効いてくる。FWは左傾斜。セカンドは打ち上げ。グリーンはほぼ円形で奥行きは25ヤードしかない。グリーンの左はヒースのラフでガードされている。受けグリーン。
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軽い左ドッグレッグの短いミドル。ロングヒッターはグリーン近くまで飛ばせる。FWからグリーンまでは左サイドに3個、右サイドに3個のバンカーが配され、FWはタイト。これらのバンカーはロングヒッターにもアベレージヒッターにも効いてくる。少し砲台の強い受けグリーン。このホールのティグランドからグリーンまでは、突然森を抜けだして広く開けた空間に彷徨い這い佇んだ感じを覚える。 |
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距離のある素晴らしいミドル。FWはS字型で最初は左に曲がり、次に軽く右に曲がる。ティショットは2つの左右のFWバンカーの間をドローボールで攻めるのが良い。グリーン周りにはバンカーは無いが、右から奥は(花咲く季節には紅く美しい)シャクナゲのブッシュに覆われていて、グリーン上には数多くの微妙な傾斜が施されている。
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チャーミングなショート。グリーンの手前と左サイドは2個の大きなバンカーでガードされていて、グリーンを外すなら右サイドが良い。グリーンは少し王冠形状で、手前から奥に下っている。 |
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通称“ヘザーホール”と呼ばれる、ほぼストレートのミドル。ティショットは飛べば飛ぶほど右からヘザーが迫ってきて、落し所が狭くなる。ティショットは2個の左FWバンカー越えで、その先の1個の右FWバンカーに注意。グリーンはお皿を逆さにしたような、少し王冠グリーンの形状でやや右傾斜。グリーン周りをヘザーがガードしていて、特にグリーン奥のヘザーはグリーンに近い。 |
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左ドッグレッグのロング。プレー時は450ヤードのパー4だったが、距離が60ヤード伸びてパー5に変更された。ティショットでは240から250ヤード先に配された、1個左FWバンカーと1個のクロスバンカーが効いてくる。セカンドからは急な打ち上げになるので、表示距離以上に実際は長い。セカンドでは左右に4個のFWバンカーが配され、その内3個は右サイドにある。グリーン手前の花道は急な下り斜面なので、ショットがグリーンに届かないと下まで転がり落ちる。グリーンは左傾斜で、グリーンの奥はヘザーでガードされている。
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ほぼストレートホール。ティショットでは、左からヘザーが迫っているので左FWは狭く、右FWの横すぐに松林が並んでいる。グリーンは縦長の段差が強い2段形状で、上の段にピンが切ってある時には下の段から2パットで上がるのは相当難しい。
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絵葉書になるショート。グリーン周りだけでなく。グリーン背後に聳える松の木立も美しい。砲台の受けグリーン。グリーンの左手前に配されたバンカーがとても深いので入れないように。グリーンの右手前と奥もバンカーでガードされている。 |
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緩やかに打ち上げていく、やや左ドッグレッグ。ティショットでは、FWを斜めに横切るクリーク越えになり、260ヤード先に左FWバンカーがある。FW右サイドに打つと、そのクリークが効いてくる。セカンドは打ち上げになり、縦長のグリーンは強く受けていてながら右にも傾斜している。グリーンは3個のバンカーでガードされていて、その内手前と右手前の2個のバンカーは深い。グリーンの左サイドから奥にかけてのOBゾーンは浅い。 |
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3番 パー4 324ヤード(2)