ミュアフィールド
ゴルフクラブ |
|
|
* 6970ヤードの白ティからコースレートは73.0なので、7245のチャンピオンシップティからは75.0と推測した。 | |||
エディンバラの東の北海に面した砂丘地帯に位置する格式高い、ほぼフラットなリンクスコース。コースの開場は1891年だが1744年に世界最古のゴルフクラブの本拠地。深いラフと、小さなグリーン、小さくて深いバンカー、狭いグリーン、ホールによってはありゅる方向から吹く風が組み合わさり、難易度が相当高いリンクスにつきもののブラインドショットは11番パー4のティショットだけ。当初のオールド・トム・モリス設計はがイマイチだったが、30年後のハリー・コルトの大改造によって生まれ変わった。今はモリスの原型は残っていない。OUTは時計周りに展開し、INはその内側を時計と反対周りに絶妙に各ホールがレイアウトされている。毎ホール方向が異なり、ホールの多様性、1番から18番ホールのスムーズに流れるルーティンの良さ、印象的かつ戦略的なホールの多さ、美しいFWと完成度の高いグリーンなどで、世界最高峰コースの1つになっている。ミュアフィールドを象徴する言葉に「世界で最もフェアなコース」というものがある。これは18ホール中同じ向きのホールが3ホールしかない。つまりいろいろな方向からの風にプレーヤーがどう対処していくかを求めていることによる。 フェアウェイは狭く、ラフには長い芝草がびっしりと生え茂っている。手つかずのラフに打ち込めば、たとえボールが見つかっても打ち出すのが難しい。ラフは両脇にラインを作るように並び、グリーンへと導くFWは細く見える。また、全部で150余りもある背丈より深いバンカーが待ち受けている。吹き続ける強風のなか、厳しいバンカーで堅く守られたグリーンに向かってショットを放つのは、大いなるチャレンジ。風が強くて地面もグリーンも硬くて止まらないので、フォローの風の時はグリーンの遥か手前から転がしてグリーンに止めるというクリエイティブなショットも要求される。2013年までに過去16回全英オープン開催し、数々のドラマを生み出している。1966年にここで初めて全英オープンに勝ったジャック・三クラスはこのコースがとてもお気に入りで、米オハイオ州に造ったゴルフ場にもミュアフィールド・ビレッジと言う名前をつけたほど。 |
|||
|
|||
|
|||
|
|||
|
|||
|
|||
|
|||
|
|||
|
|||
|
|||
強い右ドッグレッグ。ティショットは5個の右FWバンカーに注意。ティから280ヤード地点からFW幅が狭くなるので、そのバンカーに届かないFW左半分狙いが良い。グリーンの左右は下っているので、グリーン中央部分にしかボールをグリーンに止められない。 |
|||
|
|||
|
|||
|
|||
|
|||
|
|||
|
|||
|
|||
|
|||
右ドッグレッグ。ティショットは左右のバンカーが効いてくる。グリーンは5個のバンカーでガードされている。グリーン右奥に大きなマウンドがあり、メンバーはこのグリーンを“ラクダの背”(日本での呼称は馬の背)と呼ぶ。アプローチショットがピンまでの正しい面に乗らなければ、スリーパットの可能性が高くなる。 |
|||
|
|||
|
|||
|
|||
|
|||
急な左ドッグレッグ。ティショットでは左コーナーに4個のFWバンカーが配されている。このバンカー群はバンカーの“芸術品”と言われる。グリーン左右手前にバンカーと右手前に大きなマウンドもあるので、グリーンの花道は狭い。 |
|||
|
|||
|
|||
やや左ドッグレッグの素晴らしい最終ホール。ティショットでは左に2個の小さいFWバンカーがあり、その地点のFWは最も狭い。ドローボールがこのホールには向いている。縦に細長いグリーンは“瓢箪”の形状で、尾根がグリーン真ん中に走り2段状。グリーン左右に深いバンカーが配されている。グリーン右の大きなガードバンカーは真ん中にFWがあり、ユニーク。ゴルフマガジン2000年度(最新版)世界ベスト500ホールに選ばれている。 |
|||
|
|||
|
|||
グラスゴー空港から東に1時間30分、エディンバラから東に40分。プライベートクラブでメンバー同伴でのプレーが必要だが、ビジターの1年以上前からのビジターの予約枠はあるが、すぐに枠が無くなると聞く。
ゴルフコースに隣接するGreywalls Hotel & Chez Rouxに3日間泊まった。夕食も美味しく、1901年に建てられた建築物は優雅な雰囲気もあり素晴らしいホテルだった。ホテルとゴルフ場は別経営だが、このホテルは金曜日に若干のプレー枠を持っているので、予約枠が残っている日に泊まれば、ゴルフバッグを担いでミュアフィールドに歩いて入場できる。クラブハウス内は一切入れないし、クラブハウス内のレストランも利用できないとの制約はあるが。 ミュアフィールド GCはエディンバラのゴルファー有志が集って創設されたコースで、クラブ(ジ・オナラブル・カンパニー・オブ・エディンバラ・ゴルファーズ)の設立はセント・アンドリュース(ロイヤル・エンシェントクラブ)より古く1744年と世界で最古。 1966年の全英オープンで優勝した、ジャック・ニクラスはこのコースに感動し、のちに自らミュアフィールド・ビレッジを米オハイオに造った。 トップ100ゴルフコース(top100golfcourses.com)の2019年度スコットランドのベストゴルフコース第4位、イギリス諸島全体では第6位に選ばれている。2017年にはイギリス諸島全体で2800コースあり、その内スコットランドにはおよそ580コースある。2020年度ゴルフマガジンの世界ベスト100では第12位。 他のオールド・トム・モリス設計コースは、セントアンドリュース・ニューコース、プレストウィックGC、ロイヤル・ドーノックGC、ダンバーGC、クレイルGC、マレーGC 、ネアンGC、キングホーンGC、クルードンベイGC、マクリハニッシュGC、ランディンGC、アンストラザーGC、ロイヤル・カウンティ・ダウンGCなどがある。 ハリー・コルト、トム・シンプソンは1928年に共同での大改造を頼まれた。コースの現在の形は彼ら2人によって造られた。ハリー・コルトは日本の廣野、川奈設計で有名なチャールズ・アリソンとの共同事務所のパートナー。コルトが兄貴分。ハリー・コルトの主な作品はサニングデールGC(ニューコース)、ライGC、スィンリーフォレストGC、ロイヤル・ポートラッシュGC、セント・ジョージズ・ヒルGC、ウェントワースGCなどがある。 トム・シンプソン設計の他のコースは、アイランドのバリー・ブニオンGC(オールドコース)、カウンティロースがあり、フランスのモルフォンテーヌ(グラン・パルクールコース)、フォンテーヌブロー、アルドロ(レ・パンコース)などがある。トム・シンプソンはイギリスのサニングデールGC(ニューコース)、ライGC、ロイヤルリズム&セントアンズGG、スコットランドのクルードン・ベイGC、ウェールズのロイヤル・ポースコールGCの再設計でも有名。 プレー後の夕食はGreywalls Hotelで食べた。 |
1番 パー4 450ヤード(2)