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世界で6番目に古いゴルフクラブでリンクスコース。パー3だけの9ホールとこの本格的な18ホールのバルゴウニーコースがある。アバディーン湾に面した地形は海岸線が連なる丘のように盛り上がり、砂浜とゴルフコースは10メートル以上の段差になり、他のリンクスで見たものと多少違う。その独特の海岸線がコースを複雑かつ変化の富んだものとしている。コース全体は窪地の中にあるので、フェアウェイは風の影響をあまり受けないが、ティグランドは丘の上に設置されほとんどのティショットは打ち下ろしになる。グリーンは強い砲台が多いのでアプローチは打ち上げになり、そのためティとグリーン周辺では風の影響がもろに出る。
OUTはいくつかの素晴らしいデューンを切り抜けて海岸に沿って進み、INで折り返して丘側を戻ってくる”Going Out & Coming
In"というリンクスの典型的なルーテング。OUTの9ホールのタフさ、すばらしさに定評があり、プレーしてもとても難しい。スコットランドで最難関の9ホールであろう。ティショットではフェアウェイはUの字の窪地にあるので一見易しく見えるが、フェウェイは狭くおまけにラフは長い草が生い茂っているので正確なショットを要求される。各ホールの向きが複雑に設計されていて、1つとして同じ方向がないので、ティショットでの風の計算が特に難しい。欧州PGAのスコットランドオープン2014年度開催コースでジャスティン・ローズが優勝した。
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ほぼ打ち下ろしの北海に向かっての豪快な打ち下ろし。沖合に北海油田に向かう補給船の姿が見える。ティショットはフェアウェイ左右にある4つのバンカーが効いてくる。セカンドは深い窪み越え。グリーンは砲台で強く受けている。
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やや左ドッグレッグしてからストレートのロング。ホールの右は背の高いデューン、左はハリエニシダの灌木が平行に走る。ティショットは少し打ち下ろし。セカンドの落下地点のフェアウェイは狭くて波打っている。ロングヒッターはグリーン30ヤード手前の左右に配された2つのバンカーに注意。グリーンは縦長。
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少し打ち下ろしになる、とても長くて難しいショート。グリーン左手前と20ヤード手前をガードしている2つのポットバンカーが効いている。グリーン右半分は右傾斜している。距離がある上、グリーンの奥行きは25ヤードほどしかないので、パーオンは極端に難しい。
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ストレートのミドル。ティショットは、セカンドでグリーンを狙いやすいファウェイ右半分を打つのがベスト。グリーンは縦に細長く、横幅が15ヤードほどしかないので、セカンドの正確性が要求される。狭いグリーンの両サイドは2つのバンカーでガードされている。
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名物ホールのショート。少し打ち下ろしで距離はないが、縦に細長いグリーンの横幅は15ヤードほどしかなく、しかも10個のバンカーと入れれば大変なラフがグリーンをびっしり囲んでいて、グリーンに乗せるしか逃げ道はない。海風の方向と強弱により、PWから7ウッドまでプレー時よって番手が全く違う。アゲンストの風が強い時は15ヤードの幅しかないグリーンに乗せるのは難しい。 |
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やや右ドッグレッグの距離のあるミドル。ティから左フェアウェイバンカーまでは270ヤード。フェアウェイはティからグリーンまで波のようにうねっている。セカンドはやや打ち上げになり、高台にあるグリーンに打っていくので、実際は表示距離よりもずっと長い。セカンドでグリーンまで届かずにしかも引っ掛ければ、左に傾いているフェアウェイの左サイドに配されたグリーンの35ヤード手前のバンカーに捕まる。グリーンは受けていて、グリーン両サイド手前の2つのガードバンカーが効いている。 |
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左ドッグレッグの短いミドル。ティショットはブラインド。セカンドはクリークと窪地越え。グリーンは馬蹄(饅頭)型で、右手前にバンカーが2つ配されている。 |
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ラフ越えのショート。グリーンの手前半分は3つのバンカーで囲まれている。グリーンの左手前は凹んでいて、右半分は右に傾斜している。 |
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左ドッグレッグのタフなミドル。ティショットでは右のOBラインは浅く、240、50ヤードの左フェアウェイに2つバンカーがあり、落し所が狭くなっている。ロングヒッターはティから280ヤード先にクリークが横切るので注意。セカンドはグリーン手前に配された小さなマウンドのラフ越え。縦に細長いグリーンは左に2つ、右に1つのバンカーでガードされているので、セカンドで少しでも左右にブレるとパーオンしない。
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素晴らしいショート。グリーン手前半分は5つのバンカーに囲まれている。強く受けながらの縦長の3段グリーンなので、ピンが違う段にあるとパッとが難しくなる。 |
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やや右ドッグレッグの難しいミドル。左にはティからグリーンまでOBゾーンが続く。ティショットでは左に2つあるフェアウェイバンカーは避けたい。グリーンの手前は窪んでいる。グリーンの手前4つと左1つのガードバンカーが効いている。グリーン奥のOBラインは浅いのでグリーンオーバーは要注意。
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エディンバラからセントアンドリュースからとも車で2時間。アバディーン市街地から車で5分の至近距離。プライベートクラブだが、プレー可能。男性用と女性用のクラブハウスがある。
コースのオープンは1888年だが、ゴルフクラブ設立は1780年と世界で6番目に古い。またこのゴルフクラブは、1783年、「ボール探しは5分まで」というルールをゴルフ史上初めて導入したことで知られている。
このゴルフ場はゴルフマガジン誌の2015年度では世界トップ100選には入っていないが、トップ100ゴルフコース(top100golfcourses.com)では2016年度世界ベスト第56位、スコットランド第8位、イギリス諸島全体では第18位。2008年度の統計ではイギリス諸島全体では2752コースあり、その内スコットランドにはおよそ580コースある。
ジェームズ・ブレイドはアメリカで500コースの名門コースを設計したドナルド・ロスのお師匠さん。ジェームズ・ブレイド設計、再設計のコースでトップ100ゴルフコースでの2019年度、全英(アイランドも含む)のベスト100コースにランクインしているのは、アバードベイGC、カーノスティGL、グレンイーグルGC・キングスコース、グレンイーグルGC・クイーンズコース、ネアンGC、ガントンGG、ハンクリー・コモンGC、ハンスタントンGC、ペンナルドGC、ロイヤル・アバディーンGC、ロイヤル・チンクエ・ポーツGC、ブローラGC、ロイヤル・ツルーンGC、セント・エノドックGC、サウスポート&エインズデールGCの16コースもある。
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1番 パー4 409ヤード(3)