ミッション・ヒルズGC、オラサバルコース
Mission Hills Golf Club – Olazabal Course
觀瀾湖高爾夫球會、奧拉沙寶球場
コースデータ
所在地 中国、広東省
コース長 7320ード パー72
コースレート  
プレー日 2005年1月19日、2012年9月7日
設計者 ホセマリア・オラサバル、シュミット&カリー
オープン 2004年
キャディ あり
ゴルフカート あり (強制) 
評価
総合評価
4.50
コースレイアウト
4
難易度
6
グリーンコンディション
4
フェアウェイコンディション
4
造形美、景観
5

 

コースを取り囲む 数多くの手付かずの森、自然の小川、池の素晴らしい眺望が、見事な借景を演出している。起伏に富むフェアウェイと、15番ホールの1ホールに24個あるバンカーを筆頭にコース内のバンカー数が多さとそのほとんどが戦略的に配置され、コースを美しくしているのが特徴。各グリーンのアンジュレーションがすごいのでパット好きには非常に面白くチャレンジングなグリーンになっている。また、グリーンとガードバンカーが織り成す曲線は芸術的な美しさを醸し出している。いくつかのホールにおいてどのように攻めるか考えさせられるであろう。つまり安全に攻めるか、リスクを承知で大胆に攻めるかの選択を強いられる。合計5つあるパー5の全てが完成度が高いのもコースの特徴。ただ、レイアウト的に最高クラスの In の9ホールに比べて、Out の9ホールは少し見劣る。2007年度ワールドカップ開催コース。

スコアカード

 
3番 パー5  548ヤード
打ち下ろしなので2オン可能なホール。フェアウェイ左サイドのバンカーはティから260ヤードで入る。グリーン手前60-90ヤードにクリークが走っているので、クリークの手前に刻むか、果敢にグリーンを狙うかの決断を迫られる。グリーンは横に細長く、グリーン手前をガードしている大きなバンカーが効いている。

4番 パー4 457ヤード
3番 パー5 548ヤード(3)
4番 パー4 457ヤード
3番 パー5 548ヤード(2)
4番 パー4 457ヤード
3番 パー5 548ヤード(1)
 
7番 パー5  566ヤード
ほぼストレートなホールでセカンドが打ち下ろしになる。ティショットではフェアウェイ右サイドのバンカーとブッシュには注意が必要。少し砲台グリーンに周辺に点在するバンカーはプレーヤーにプレッシャーを与える。
 
4番 パー4 457ヤード
7番 パー5 566ヤード(3)
4番 パー4 457ヤード
7番 パー5 566ヤード(2)
4番 パー4 457ヤード
7番 パー5 566ヤード(1)
 
8番 パー3  214ヤード
4番 パー4 457ヤード
8番 パー3 214ヤード
大きな落差ある打ち下ろし。スライスするとグリーン右手前のバンカーに掴まる可能性が高い。このホールは自然にうまく調和された造りとなっている。
 
11番  パー5 568ヤード
4番 パー4 457ヤード
11番 パー5 568ヤード(2)
4番 パー4 457ヤード
11番 パー5 568ヤード(1)

ティショットは打ち下ろしの急な右ドッグで、セカンドはやや左ドッグになるダブルドッグレッグのパー5。攻撃的なロングヒッターは右手のブッシュ越えのブラインドのティショットが成功すれば、2オン可能という褒美があるが、失敗すればロストボールになり、大叩きするホール。セカンド、サードショットはやや打ち上げになる。クリークがグリーン手前100ヤードのフェアウェイを横切り、グリーン左サイドを抜けている。 自然の地形を活かして、素晴らしくレイオウトされたホール。 

 
15番  パー5 580ヤード
ティグランドから臨むホールの美しさに息を飲み、実際にプレーしてその面白さに感嘆するという、2度感動する名物ホール。ホールは大きな貯水池の周りを三日月のように左、左に曲がっていて、狭いフェアウェイの両サイドはバンカーでガードされ、その更に左は池に面している大胆なレイアウト。セカンドショットでは2つのオプションがある。グリーン手前150ヤード前後を横切る池の手前にアイアンで刻み、サードショットを170ヤード前後の池越えにするのが1つの方法で、この場合、グリーン手前と左は池に面しているので、正確なミドルアイアンでのショットが要求される。もう一つの方法は、フェアウェイウッドで、その池を超えたフェアウェイまで運ぶと、サードが池越えにならず、ショートアイアンかウェッジでグリーンを狙える。ただこの場合はセカンドのフェアウェイウッドは距離が出て且つ正確でなければ、狭いフェアウェイの両サイドのバンカーか、フェアウェイ左と手前の池等に捕まる可能性が高い。グリーンに乗ってからも、アンジュレーションがあるので最後まで気が抜けない。20数個あるバンカーと水の間を縫うタイトなフェアウェイ、曲線が美しいグリーンとが調和している素晴らしいホール。
 
4番 パー4 457ヤード
15番 パー5 580ヤード(3)
4番 パー4 457ヤード
15番 パー5 580ヤード(2)
4番 パー4 457ヤード
15番 パー5 580ヤード(1)
 
18番  パー4 460ヤード
左ドッグレッグで最後にグリーンは更に左に振られている難ホール。作者がこのコースで一番好むホール。池がティかグリーンまで絡んでくる。距離があるホールなので、長いセカンドショットを避けるため、池越えのティショットは池をできるだけショートカットして思いっきり飛ばしたいが、力が入りドローがかかり過ぎると、フェアウェイ左サイドに面している池の餌食になる。池とフェアウェイと境界にある岩石の壁の景観も見事。セカンドショットは半島型に池に向かって突き出た、少し砲台グリーンに打っていくが、グリーン右をガードしているバンカー、左をガードしている池が非常に効いている。グリーン手前に刻み、3打目のアプローチ勝負に徹するのも賢い選択かもしれない。難ホールでティショット、セカンドとプレッシャーがかかるので、パーを取れれば大嬉しい。
 
4番 パー4 457ヤード
18番 パー4 460ヤード(3)
4番 パー4 457ヤード
18番 パー4 460ヤード(2)
4番 パー4 457ヤード
18番 パー4 460ヤード(1)
 
余談

10人の設計者の写真

このコースは広東省、東莞に位置する2003年、2004年に造られた5つのコースの一つ。ホテルはクラブハウスの隣。深釧ミッションヒルズからシャトルバスで20分。

フルバックの黒ティからのプレーはハンディキャップ7以下をスターターに見せる必要がある。



カフェ

レストラン

ホテル

ミッ ションヒルズは2004年現在全10コース、180ホールのゴルフ場で世界最大のホール数を持つゴルフ場である。それまでは、アメリカの8コースのパインハースト・リゾートが最大だった。写真は世界で有名なプレーヤー及びレッスンプロ合計10人の設計者達。ジャック・ニクラウスビジェイ・シンニック・ファルドアーニー・エルスジャンボ尾崎グレッグ・ノーマンアニカ・ソレンタムレッド・ベターホセマリア・オラサバルデビッド・デュバル設計の10コースである。

もう一人設計者のリー・シュミット&ブライアン・カリー はミッションヒルズの10コースの内、8コースを共同設計している。彼らのアジアでの主な作品は、ジャック・二クラスとの共同設計では、中国ではスプリングシティ(春城)G&LR・マウンテンコース中山温泉GC・ジャック・ニクラウスコース、日本では石岡GC六甲国際GC(再設計)、ザ・トラディションGC、プレジデントGC、ニューキャピタルGG、山陽GC(再設計)、サン・ベルグラビアCC、ベアパウズジャパンCC、マレーシアではスンガイロングCC、タイではスプリングフィールド・ロイヤルCCがある。

彼らのアジアでの単独設計コースは、日本ではグランディ浜名湖GC、中国ではアジール(中山長江)G&CC・Bコース、天津楊柳青GC・CDコース、タイではアマタスプリングCCチェンマイ・ハイランズG&SRムアンゲオGC(再設計)、サイアムCC・ニューコースなどがある。