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富士山を望む標高500メートルの緩やかな丘陵地に展開する、杉、檜にセパレートされた林間・丘陵コース。FWは広めで微妙なアンジュレーションがあり、巧みに配されたバンカーや点在する池、クリークなどが戦略性を高めている。OUTは打ち下ろしと微妙な打ち上げ、池越えに加え、ドッグレッグも多く変化に富む。INは豊富な樹木にセパレートされ、ほぼフラットな林間コースで、グリーンはスネークラインが多い。北側のOUTと南側のINの2つのループでどちらも時計回りに進んでいく。FWは絨毯のようにフカフカで、コースのメンテナンスは素晴らしい。標高が高いため普通のコースより3から5%ほど飛距離が出やすい。1番から18番ホールへの流れは良く富士山麓の大自然に溶け込んだコース。
2018年の初めの10カ月間にリー・ジョーンズが改修設計を行い、ティグランドの位置をずらして全体で80ヤード長くし、FWやグリーン周りのバンカーを新設した。ハザードの位置を全て見直して、全バンカーの配置と形状を修正した。特にグリーン周りのバンカーの位置をグリーンに近づけて、バンカー以外のグリーン周りの芝を刈り、ハロー(窪地)と呼ばれるポケットやマウンドやチッピングエリアを設け、アプローチのバリエーションを豊富に設計することで、プレーをより面白く且つ難しくしている。クラブハウスからと18番ホールからの富士山の絶景は有名だが、これまで眺望を阻害していた5番、7番、8番ホールに密生していた樹木を伐採して、富士山が望めるようになっている。1972年から50年近く毎年男子ツアーを開催している。2001年に世界ゴルフ選手権ワールドカップ、2020年に国内シニアツアーも開催。
2006年9月プレー時(旧版)
スコアカード
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打ち下ろしの左ドッグレッグ。ティショットでは左右3個のバンカーが効いてくる。2018年に右サイドの2個のバンカーが新設された。セカンドは緩やかな打ち下ろしになり、強い砲台グリーンに打っていく。グリーンは少し受けていて、左手前に小さな池、右サイドと右手前にバンカーが配されている。 |
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打ち下ろしで池越えの美しいショート。グリーンはほぼ横長で、すぐ左サイドとすぐ手前に池、右サイドと右奥にバンカーがある。2018年に池がグリーンの左奥まで拡張されたので、左サイドにカップが切られた場合、この池がプレッシャーになる。 |
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緩やかな打ち下ろしのやや右ドッグレッグのロング。ティショットではFWはタイトで左傾斜していて、左右の林とバンカーが効いてくる。ロングヒッターは2オン可能だが、グリーン手前から右サイドに伸びる小さな池がグリーンに面していて、リスクが伴う。グリーンの左に2個のバンカーがあり、2018年にグリーン左前面に小さなバンカーが追加された。プロのトーナメント時には510ヤードのとてもタフなパー4になる。
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短めのショート。強い砲台グリーンで5個のバンカーで囲まれている。グリーンは大きく、3つ面があるポテトチップスグリーン。ピンと異なる面に乗せた時は3パットの確率が高くなる。2018年の改造で唯一グリーン面を改修したホール。 |
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少し打ち上げの左ドッグレッグ。セカンドでは真ん中の1本の木が空中のハザードになる。ティショットを左サイドに打つと、セカンドで前方の木々がスタイミーになる。グリーンは縦長で緩やかな傾斜の2段形状。2018年の改造でグリーン左サイドが削り落され、深いハロー(窪地)のコレクションエリアにしている。これにより左サイドにピンが切られた時に難度が上がる。バンカーは無いが戦略性に富む難ホール。 |
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ほぼストレートの難関ホール。ティショットでは左右にバンカーが配されている。セカンドは打ち上げ。グリーンは横に長く奥行きがあまりないが、手前と奥をバンカーでガードされている。2018年の改造でティグランドを左奥に移動して25ヤード長くなり、グリーンの奥にもバンカーが新設されたので、セカンドの難度が相当上がっている。 |
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やや右ドッグレッグの短めのミドル。ティショットでは落し所に左サイド2個とクロスバンカー1個あり、飛べば飛ぶほどFW幅が狭くなり、落し所を限定している。グリーンは3個のバンカーでガードされ、右サイドはコレクションエリアになる。 |
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真っすぐ伸びるロング。ティショットでは左右3個のバンカーがあり、2018年に新設された左のバンカーがロングヒッターに効いてくる。またティグランドも左に移されてティショットの方向性が修正された。グリーンは斜めの形状の砲台の強い受けグリーンで、5個のバンカーに囲まれている。グリーンを外すなら、バンカーが絡まない右前が良く、そこからは寄せ易い。トーナメント時には505ヤードのパー4になる。 |
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FWは少し蛇行しているが、ほぼストレートのミドル。ティショットでは左右の3個のバンカーがありFWはタイト。左のバンカーは深いので捕まるとグリーンを狙えない。2018年に3個のバンカーがプロや上級者に効いてくるように移設と改修された。セカンドは池越えになり、縦長のグリーン前は池に面する。グリーンの右サイドにバンカーがある。グリーンは左傾斜で左サイドは下りスロープになる。グリーンの手前に広がる池が2018年にグリーン左前まで拡張された。 |
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やや右ドッグレッグの短いミドル。グリーンは砲台でFWから右に振られている。グリーン左前に深いバンカーが配されている。以前はグリーンの奥にバンカーがあったが無くなっている。トーナメント時には最終日に300ヤードのワンオンチャレンジのホールになる。ドライバー、3ウッドで乗せてくるプロも居るが、失敗すればグリーンの左サイドから奥にかけて囲んでいる林の餌食になる‟リスクと報酬”の面白いミドルだ。 |
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右ドッグレッグのタフなミドル。ティショットでは左サイドの2個のバンカーがあり、右サイドには樹木が並ぶ。2018年にグリーン寄りのバンカーのアゴを上げロングヒッターによりプレッシャーを与えるようにして、ティ寄りのバンカーを新設した。グリーンは逆L字の形状で左右の緩やかな段差の2段グリーン。2018年の改造で左サイドを削り2個の深いバンカーを新設し、グリーン手前の花道を下り傾斜にしてショートすると転がり落ちるようにした。グリーン奥には以前からバンカーが配されていて、グリーン背後のOBゾーンは浅いのでオーバーには注意が必要。 |
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名物ホールで、打ち下ろしの池越えで距離のあるショート。グリーンは3個のバンカーでガードされている。2018年改造によってグリーン右前にあった杉の木の2本の内1本が伐採されてグリーンが狙い易くなった。それでも難しいホールには変わりない。池に逆さ富士が映り、グリーンから望む池と富士山がとても美しい。 |
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左ドッグレッグのもう一つの名物ホールで2オン可能なロング。ティショットでは280ヤードほど飛ぶとその辺りのFWは右に傾斜しているので、全て右に転がってラフに入る。左サイドに縦に長い大きなバンカーがあり、そのバンカーの右上狙いが良い。但しこのバンカーに入るとプロでも2オンがほぼ絶望になる。バンカー越えのルートでは300ヤード超のトッププロの飛距離が必要。グリーンは縦長の2段形状で右手前に池が広がるために、右サイドのラフからは2オンを狙うとリクスが大きい。セカンドを刻む場合、左のバンカーと右の池に挟まれたFWは右の池の方に傾斜していてタイト。グリーンは以前から左に2個のバンカーが配されていたが、2018年によりグリーンに近づけられ、深くなった。同時期にグリーン右手前の池がグリーンのすぐ右まで8ヤード伸張され、グリーン周りがとても狭くなった。以前にはパーは簡単でバーディも狙えるホールだったが、正確なショットと巧みなアプローチショットの技術が要求される手応えある‟リスクと報酬”ホールに変貌した。ゴルフマガジン2000年度(最新版)世界ベスト500ホールに選ばれている。2001年のタイガー・ウッズの劇的チップイン・イーグルでも有名なホール。 |
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東京都心から南西に1時間30分。新幹線では東京駅から三島駅まで1時間、タクシーで北に30分。プライベートクラブなのでメンバー同伴。
2018年の三井住友太平洋マスターズの試合の翌日にプレーできた。試合結果を表示する大きなスコアボードがプレー日にまだ置いてあった。優勝スコアは9アンダー。2016年の23アンダー、2017年の18アンダーから大分少ない。2018年の各ホールの改造の成果と6番、11番のパー5をどちらも30ヤードだけ短くして超難関パー4に変更したことによる。
トップ100ゴルフコース(top100golfcourses.com)の2020年度日本ベスト80コースで第24位。日本には2300コースほどある。
ゴルフクラシック誌主催2004年日本ゴルフコースランキングでは13位。他の加藤俊輔設計のコースは日本では、太平洋クラブ・益子PGAコース、ウェストコース、軽井沢コース、相模コース、高原コース、市原コース、JFE瀬戸内海GC、ザ・ゴルフクラブ竜ヶ崎、アクアラインGC、東条GC、阪奈GC、九州GC・八幡コース、
野母崎GCなどがあり、中国ではトムソン上海浦東GC、台湾では棕梠湖CC、永漢GC、立益GC、韓国では清州CC、ロードランドG&Vがある。
有名な山を借景にしたアジアでの有名なコースは、中国では玉龍雪山GC、日本では鳴沢GC、マレーシアではマウントキナバルGC、インドネシアではムラピGCなどがある。
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1番 パー4 465ヤード(2)