|
|
ファアウェイ全体が左から右に傾いていて、池越えのティショットがフェアウェイ中央から右に行くと、セカンドショットはフェアウェイ右端から打つことになる。その場合手前にせり出している木々が邪魔になりグリーンを狙えない可能性がある。グリーンを狙うならば、打開策として、木の下をくぐる低いボールを打てるが、グリーン手前の深いバンカーがそういった戦略を打ち砕く。 |
|
|
花道は極端に狭く、細長いグリーンの両脇は深いバンカーに固められている。この深いバンカーを日本では設計者の名にちなんでアリソンバンカーと呼ぶ。この鳴尾でのアリソンバンカーは全てのバンカーにひさしがついていてバンカーがえぐれているような状態になっている。これにより同じ深さの通常のバンカーよりボール位置が脱出方向に近い場合、難度は増す。これは形状の理由でなく、雨が降ってもひさしにブロックされるため、壁になるバンカー内の砂が流れないようにするための実用的な設計を80年以上前の設計でなされていたのは驚くべき事実である。
|
|
|
軽い左ドッグの打ち下ろしで、フェアウェイ左側に打つと下り傾斜が強いので飛距離が出る。ロングヒッターがドライバーを使うと谷まで落ちるのでフェアウェイウッドで刻むべき。セカンドは大昔には川が流れていた大きな谷越えで、小さな砲台グリーンに向かって打っていく。グリーンはバンカーでガードされているので正確なショットが必要。
|
|
|
ティショットはやや打ち下ろしで、セカンドは打ち上げになる。ファアウェイは狭く、そのフェアウェイ左端近くにOBゾーンが迫っているので、フェアウェイ右サイドに打ちたくなるが、右サイドに打てば左から右に傾斜しているフェアウェイによりフェアウェイ右端まで転げ落ち、そこからグリーンを狙うのは前方の大きな樹木がスタイミーになる。このホールではティショットをフェアウェイ左側に打つ勇気が必要。 |
|
|
軽い右ドッグで、フェアウェイ左側に連なる木々は美しく立派。フェアウェイ右側はOBになる。グリーンは斜めに長く手前にも後方にもバンカーがあり、その間は15ヤード前後なので、正確かつ高い弾道で止まるボールでグリーンを狙う必要がある。グリーン奥のバンカーから寄せるのは非常に難しいのでこのバンカーだけは避けるべきである。このため、セカンドを右側のOBゾーン近くのフェアウェイ右側に思い切って運ぶのがベストで、そうすればアプローチショットでグリーン前後に位置するバンカーがあまり効かなくなる。 |
|
|
1打目はやや打ち下ろしになる左ドッグレッグのパー4。距離が出てかつフェアウェイ右側にボールを運ばないと、2打目でグリーンを狙うときにフェアウェイ左サイドに位置する木々がスタイミーになる。 |
|
|
|
|
打ち下ろしで距離があるパー4でティグランドからの見晴らしは爽快だ。このホールは距離があるので思いっきりティショットを飛ばしたい。セカンドショットは設計当初にはあった川の跡地の窪地越えになり、その窪地越えるには、グリーンセンター手前5、60ヤードのバンカーを越える必要がある。そうすればたとえグリーンに乗らなくても、アプローチショットは平坦なライからで易しい。少しでもショートすればバンカーか、グリーン手前の傾斜のある坂を転がり落ちて次のアプローチが難しくなる。この10番ホールと11番ホールはフェアウェイを共有する。アメリカのゴルフマガジン誌の2000年度世界ベスト500ホールに選ばれている。
|
|
|
|
|
距離はそれほどないが、バンカーに囲まれた浮島グリーンのように見える。グリーンは砲台でしかも小さく、手前と右にはバンカーがあり、グリーン左にはなんと身長の1.5倍の背丈があるバンカーが待ち構えているので、この左バンカーだけには入れないコース・マネジメントが必要。
|
|
|
非常に美しい谷越えのパー3で名物ホール。グリーンは少し受けていて、四方をバンカーが囲んでいる。正確で距離を合わせたショットをしなければパーオンはできない。たとえ乗っても下りのラインを残すと奥からは速いので3パットの恐れがある。スライスがかかりすぎるとグリーン右サイドの谷へ転がり、OBとなる。グリーンは右傾斜。アリソンのアドバイスにより谷越えにティーを変えてすばらしいショートになった。 |
|
|
|
|
ティショット時に木々がフェアウェイ右側にせり出していて、距離が出るドライバー等は使いにくい。セカンドショットは打ち下ろしになるがグリーン右サイドは深い大きなバンカーか崖になるため避けるべき。かといってグリーンに直接乗せるとスピンが効いていなければ転がり出る恐れがある。グリーン周辺の木々がグリーンを固めているように見えるユニークなホール。 |
|
|
|
|
打ち上げなので、表示距離より40ヤードほど長くなる。フェアウェイ、グリーンサイドともバンカーの配置が素晴らしい。 |
|
|
平日はメンバーの紹介、土曜は同伴が必要で、日曜はプレー不可。毎日曜にはいろいろな競技会が開催されていて、クラブライフは満喫できるようだ。クラブハウスも非常に落ち着く造りに出来ている。
ゴルフクラシック誌主催2002年日本ゴルフコースランキングでは36位。それ以上2005年USゴルフマガジン誌の世界ベスト100ゴルフコースにて100位に選ばれている。他のアジア、オセアニアから選ばれているのは、10位のロイヤルメルボルンGC、20位のキングストンヒースGC(オーストラリア)、27位のケープ・キッドナッパーズGC(ニュージーランド)、34位のニューサウスウェールズGC(オーストラリア)、35位が廣野GC、49位がバーンブーグル・デューンズGL(オーストラリア)、54位がロイヤルアデレードGC(オーストラリア)、58位がカウリクリフスGC(ニュージーランド)、80位が川奈GC・富士コース、94位が東京GC、95位がクラブ・アット・ナイン・ブリッジズ(韓国)である。アリソンはオーストラリアのハンティングデールGCの設計もしている。
木々が立派に育っていて歴史を感じさせる風格は申し分ないが、隣接する民家へのボールの侵入を阻止するための金網ネット等人工的なものが少し目立ち、この点だけはマイナス。ただ、このゴルフ場が出来た80年ほど前は周辺に民家はなかったはずなので、ゴルフ場の責任ではない。
日本ではほとんどのコースが決まりきったようにOut36、In36のパー72である。与えられた地形でパー72なら申し分ないが、パー70、パー71に変えた方が自然の地形を活かしたレイアウトになるのにと感じられるコースが実に多い。このコースが良いお手本で、パー70でありながらも素晴らしいレイアウトを提供している。個人的見解だが、ゴルフ場のコースレイアウトは自然を活かすべきであり、無理に地形を変形させて造成すべきではないと思う。その結果、仮にパー68やパー74になったとしても、不自然なパー72より格段にすばらしいコースレイアウトになる場合が多いと思う。
レストランでのおでんは美味しい。家族へのお土産で鳴尾プリンを買ったが、これも本当に美味しかった。
|
1番 パー4 383ヤード(2)