ケープキッドナッパーズGC
Cape Kidnappers Golf Course
コースデータ
所在地 ニュージーランド、ネーピア
コース長 7147ヤード パー71
コースレート 75.4
プレー日 2012年5月1日
設計者 トム・ドーク
オープン 2004年
キャディ あり(要事前予約)
ゴルフカート あり
評価
総合評価
5.40
コースレイアウト
5
難易度
7
グリーンコンディション
5
フェアウェイコンディション
5
造形美、景観
6
満足度
5

 

自然の地形を最大限に活用された、複雑な海岸線の少し高地に佇むシーサイドコース。切り立った断崖絶壁に広がるフェアウェイ、太平洋を望む豪快な崖、谷、尾根、それらから望む広い青空など、息を呑むほど美しいコース。景観だけでなく山越え、谷越えと変化に富むレイアウト、いくつかの海に突き出た高さ約150メートルの断崖が天然のハザードを形成し、適所に配されたバンカーなども点在して戦略性十分のコースになっている。一度強風が吹けば手の施しようのない難コースに生まれ変わる。木がない地形なので距離をより長く見せてプレーヤーに錯覚さる設計者の手腕も見事。



景観

景観

景観


断崖絶壁

5番グリーンからの景観

5番グリーンと海


13番グリーンと海

13番ティーからの海景

14番ティーからの海景


14番グリーンからの海景

16番グリーンからの素晴らしい景観

16番ティーからの素晴らしい景観

スコアカード
 
1番 パー4 440ヤード

1番 パー4 440ヤード(2)

1番 パー4 440ヤード(1)

右ドッグレッグのミドル。ティーから280ヤード地点でフェアウェイは急傾斜している。グリーン左は林、手前、左サイド、奥をバンカーにガードされている。横に長い砲台グリーンは急な左傾斜。セカンドショットの正確性が大いに要求されるホール。

 
2番 パー5 540ヤード

ストレートのロング。グリーン手前130ヤード前後の左右に配されたクロスバンカーがフェウェイに食い込んでおり、そのバンカーを越すか、手前に刻むかの決断に迫られる。グリーンは横長で右に強く傾斜していて、右半分のグリーン手前は2つのバンカーにガードされているので、アプローチショットは左方面から攻めたい。

 

2番 パー5 540ヤード(3)

2番 パー5 540ヤード(2)

2番 パー5 540ヤード(1)
 
3番 パー3 215ヤード

3番 パー3 215ヤード(2)

3番 パー3 215ヤード(1)
タフなショート。グリーンは4つのバンカーに囲まれ、左は斜面なのでグリーンを捉える正確なショットが要求される。。曲者。
 
6番 パー3 225ヤード

6番 パー3 225ヤード(2)

6番 パー3 225ヤード(1)
谷越えのすばらしいショート。グリーン左に海が広がる。横長グリーンの左サイドは崖に面しているので、ピン位置が左の時もグリーンセンターを安全に狙いたい。グリーンは右から左に急傾斜しているのでピンの右に落とせばピン近くに寄っていく。
 
7番 パー4 452ヤード

7番 パー4 452ヤード(2)

7番 パー4 452ヤード(1)
右ドッグレッグの距離のあるミドル。セカンドが打ち下ろしになり、グリーンは砲台なので正確なショットが要求される。
 
9番 パー4 403ヤード

9番 パー4 403ヤード(2)

9番 パー4 403ヤード(1)
左ドッグレッグのミドル。左のフェアウェイバンカーにはティーから260ヤードで捕まる。グリーンは砲台で手前は2つのバンカーでガードされている。
 
11番 パー3 224ヤード

11番 パー3 224ヤード(2)

11番 パー3 224ヤード(1)
谷越え、ブッシュ越えの長いショート。グリーン手前と左右にバンカーが配されている。
 
12番 パー4 430ヤ-ド

左ドッグレッグの打ち下ろしのミドル。ティーショットはブッシュと長いフェスキュー草越え。海に向って打っていくスリリングなホール。

 

12番 パー4 430ヤ-ド(3)

12番 パー4 430ヤ-ド(2)

12番 パー4 430ヤ-ド(1)
 
13番 パー3 130ヤード

13番 パー3 130ヤード
少し打ち上げの短いショート。グリーンは縦長で左右にバンカーが配されている。設計者が曰く“誰でも乗せることができるが、グリーンセンターを捉えないと崖まで転がりおちることが多い”このコースで一番易しいホールでもターゲットゴルフを強いられる
 
15番 パー5 650ヤード

ほぼストレートのとても長いロング。名物ホール。ティーショット、セカンドともに右はブッシュ、左は140メートルも垂直に切れ落ちる崖が迫ってくるので緊張を強いられる。ティーショットも見たほど広くなく、セカンドショットの落とし所は確かに狭くなっていている。横長のグリーンの左と奥はバンカーでガードされている

 

15番 パー5 650ヤード(3)

15番 パー5 650ヤード(2)

15番 パー5 650ヤード(1)
 
17番 パー4 463ヤード

17番 パー4 463ヤード(2)

17番 パー4 463ヤード(1)
右ドッグレッグの長いミドル。セカンドは緩やかな打ち上げになり表示距離よりも実際もっと長い。グリーンの手前は4つのバンカーが重なり合っているので、セカンドでグリーンに直接届くボールが打てないと思うなら、グリーン右サイドを狙い安全に攻めて、アプローチ勝負が正解。
 
余談
ネーピア空港から40分、タウポ湖から3時間、ウェリングトン市から5時間。オークランド市から車で6時間半。広大な土地にあるリゾートで入口のゲートからクラブハウスまで車で10分かかった。 敷地内を走行中に羊の牧場と虹に遭遇した。


牧場


宿泊施設の“ザ・ファームは素晴らしいホテル。部屋の中には暖炉があり、家具も洗練されていて居心地が良い。コースだけでなくホテルの施設(コテージ)や景観は素晴らしく、またホスピタリティ(サービス・食事等)も一流で満足度は非常に高い。



コテージ

コテージ

コテージ


コテージ

コテージ・浴室

コテージらの景観


コテージ・レストラン

コテージ・デナー

コテージ・デナー


大人の修学旅行

今回のニュージーランドのゴルフ旅行で6日間ご一緒だった沖縄在住の照屋さんがとても楽しかった旅行記をまとめているので、以下貼りつけます。
2012年ニュージランド・ゴルフ旅行記

右の写真はこの旅行に参加してくれた仲間たち。後列左端が照屋さんで右端が筆者。

オーナーのジュリアーノ・ロバートソンは1990年代にはジョージ・ソロスと並ぶ規模のタイガーファンドというヘッジファンドを運用していたアメリカ人。彼はニュージーランドを気に入り、宿泊施設付きでこのゴルフ場とカウリ・クリフスGCを開発した。どちらのコースも世界ベスト100コースに選ばれている。

砂岩層で形成された雄大な岬、ケープ・キッドナッパーズという名前は、250年前に英国の航海家ジェームス・クックによって名付けた。これは地元マオリの人々がクック船長の船員を誘拐(キッドナップ)しようとしたことに由来している。

2007年USゴルフマガジン誌の世界ベスト100ゴルフコースにて41位に選ばれている。他のアジア、オセアニアから選ばれているのは、5位のロイヤルメルボルンGC・ウェストコース、26位のキングストンヒースGC(オーストラリア)、35位のバーンブーグル・ドューンズGL、36位のニューサウス・ウェールスGC(オーストラリア)、37位の廣野GC、60位がクラブ・アット・ナイン・ブリッジズ(韓国)、63位のカウリ・クリフスGC、72位のロイヤルメルボルンGC・イーストコース、75位のロイヤルアデレードGC(オーストラリア)、84位の東京GC、87位の川奈GC・富士コース、94位が鳴尾GCである。

トム・ドーク作で2020年度のゴルフマガジン世界ベスト100にランクインしているコースは、パシフィック・デユーンズ(24位)、タライティGC(27位)、バーンブーグル・デューンズGL(35位)、ケープ・キッドナッパーズ(44位)、バリーニールGC(57位)、ロック・クリーク・キャトル(99位)の6コースある。世界ベスト100の内1940年以前に設計された歴史がある70コースが選ばれているが、トム・ドーク作の6コースとも2000年代のオープンであるという事実から、トム・ドーク氏の並外れた実力をうかがえる。

トップ100ゴルフコース(www.top100golfcourses.com)での2019年度ニュージーランドでのベスト50コースで第2位。ニュージーランドには2015年に418のゴルフコースがある。