ロイヤルメルボルンGCはオーストラリアで歴史のあるゴルフ場の1つで、ウェストコース、イーストコースの36ホールある。1931年にアリスター・マッケンジーがウェストコースを設計する時にアシスタントだったアレックス・ラッセルが、マッケンジーのエッセンスを吸収し、翌年イーストコースを単独で設計した。それゆえ両コースはバンカーの形状が良く似ている。イーストはウェストより高低差が少ない林間コースでFWはサンドベルトの平均コースに比べると寛大だが、ウェストほど広くない。ウェストよりも樹木が茂っていて、木々はホール攻略の需要なポイントとして機能する。グリーンはウェストより小さいものの美しく構築され、複雑に傾斜している。ティショットにおいては“リスクと報酬”が味覚であり、バーディからダブルボギーまでいろいろな結果が待ち受けている。
このイーストコースは林間風の趣があるホールとリンクス風のホールがほどよくミックスされ、フラットな立地ながらドッグレッグホールが多く、プレーして飽きないレイアウトになっている。最大の特徴は歴史を感じさせるバンカーの形状とそれらの戦略的な配置の妙である。4つのパー3が特に素晴らしく、17番、16番はとても力強く印象に残る最終2ホールである。ロイヤルメルボルンGCは1959年のカナダ・カップ、1970年のワールド・カップ、1998年、
2011年と2019年のプレジデンツ・カップを初め、数々のトーナメント(豪州オープン、豪州PGA、豪州女子オープン、豪州アマチュア、豪州女子アマチュア)を開催している。両コースの中から18ホールを選んで使うプロのトーナメント用の複合コースは、ウェストから12ホール、イーストから6ホール選ばれている。このコンポジットコースはパー71、7032ヤードなり、イーストコースより500ヤード弱長くなり、より難しくなる。メンバーにも年2回開放している。
スコアカード
2007年12月プレー時(旧版)
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(コンポジットホール:トーナメントでも長さは同じ) |
やや右ドッグレッグの短いミドル。ティショットはセミブライドで、右サイドにバンカー群がある。このバンカーはウェストコースの8番と共有でFWも共有。セカンドは打ち下ろし。グリーンは砲台で左に傾いていて、左のバンカーと右前のバンカーに守られている。
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(コンポジットホール:トーナメントでも長さは同じ) |
右ドッグレッグのとても難しいミドル。ティショットは打ち下ろし。FW左右に木立が迫っており、ティショットの落とし所は狭い。ロングヒッターのティショットは右の木越えのルートになるが、木立のすぐ右横にOBラインがあるので要注意。セカンドは打ち上げになる。グリーンは縦長の2段グリーンで、左手前に1個、右サイドに2個のバンカーが配されている。
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(コンポジットホール:トーナメントでも長さは同じ) |
少し打ち上げのショート。グリーン左手前の深いガードバンカーが効いている。受けグリーン。
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少し打ち上げの距離があるショート。グリーン左手前の大きくて深いガードバンカーが効いていて、右にも2個のバンカーが配されている。強い受けグリーンなので、上からのパットは速い。 |
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右手前から左奥に傾斜しているレダン形状の斜めに長いグリーン。グリーン右手前と左にバンカーがある。このホールはトム・ドークによって2012年に再設計された。 |
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右ドッグレッグ。ティショットでは右に2個のバンカーがある。ティショットは左目に打つのが良い。セカンドは左の木立と右の大きなバンカーが効いてくる。グリーンは傾斜が強く、3個のバンカーでガードされている。 |
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右ドッグレッグの2オン可能な短いロング。ティショットはバンカー越え。グリーン70ヤード手前からグリーン右手前までFWを斜めに横切る一連のバンカー群が戦略的に配されていて、セカンドで越えていくか手前に刻むか右奥のFWに打っていくからの判断が必要。グリーン手前の深いバンカーが効いている。グリーンは砲台で段差の強い2段形状。 |
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やや右ドッグレッグの距離のあるミドル。ティショットでの落し所はタイト。やや打ち上げの長いセカンドショットはしばしばグリーンまで届かないことがあるが、グリーン左右手前のガードバンカーに入れないように要注意。
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美しく短いショート。グリーンはユーカリの木立とバンカーで囲まれている。縦に細長いグリーンは受けていて傾斜が強い。 |
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やや右ドッグレッグの短いミドル。ティショットでは右サイドのバンカーが効いてくる。ロングヒッターはドライバーを使えばグリーンエッジまで届く可能性があるが、花道は狭く、グリーンは3個の大きなバンカーでガードされている。グリーンは縦長で手前から奥に急傾斜している。
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(コンポジットホール:トーナメントでは長さが189ヤードになる) |
クラシックでチャーミングなショート。グリーンは受けていて、 7個のバンカーに囲まれている。このコースで最も簡単なホールと言われているが、無数のバンカーが待ち受ける少し手強いホール。
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(コンポジットホール:トーナメントでも長さは同じ) |
やや左ドッグレッグの距離のあるロング。ティショットでは右サイドはコース境界に沿った林とラフがある。セカンドではグリーン手前100ヤードほどから4個のクロスバンカーがFW左サイドからグリーン右手前までFWを斜めに横切り、クロスバンカーの手前に刻むか、越えていくかの判断が要求される。グリーンの右手前にもガードバンカーがある。
(サード地点の写真なし) |
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(コンポジットホール:トーナメントでも長さは同じ) |
やや左ドッグレッグ。ティショットでのFWは広いが、バンカーに囲まれたグリーンの様々なピン位置から逆算して、セカンドを攻め易いようにするため、ショットの最適ポジションはFW右、左あるいは真ん中と限定される。セカンドは少し打ち上げ。グリーン手前の花道とグリーンの両サイドは合計5個の大きなバンカーでしっかり守られている。グリーンは全体的に受けている2段形状。
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メルボルン市内より南東に40分、メルボルン空港より1時間10分。プレーにはメンバー同伴が必要。但し、海外を含めて、ビクトリア州以外のビジターは所属クラブの推薦状があればプレー可能だがプレー費は高い。メートル表示なのでヤードに換算している。
トップ100ゴルフコース(top100golfcourses.com)の2021年度オーストラリアでのベスト100コースで第11位。オーストラリアには1700ほどのコースがある。アレックス・ラッセル設計の他のオーストラリアでのコースは、ヤラヤラGC、レークカリンアップCC、リバーデールGC、ニュージーランドではパラパルムGCがある。
このイーストコースは2021年USゴルフマガジン誌の世界ベスト100ゴルフコースにて96位に選ばれている。他のアジア、オセアニアから選ばれているのは、7位のロイヤルメルボルンGC・ウェストコース、22位のキングストンヒースGC、23位のタライチGC(ニュージーランド)、37位の廣野GC、38位のバーンブーグル・デューンズGL(オーストラリア)、47位のニューサウスウェールズGC(オーストラリア)、51位のケープ・キッドナッパーズGC(ニュージーランド)、62位の川奈GC・富士コース、70位のケープ・ウィッカムGC(オーストラリア)、93位のクラブ・アット・ナイン・ブリッジズ(韓国)である。
サンベルト地帯とはメルボルン南75km圏内で、モーリントン半島の付け根から突端へと広がる砂丘地帯。海が近く土壌が砂地のため水はけがとても良いのでメンテの素晴らしいゴルフ場が多い。絶好の自然条件を活かして古くからゴルフ場開発が進み、歴史ある名門コースの多くがこのエリア内にある。とりわけロイヤルメルボルンGC、キングストンヒースGC、メトロポリタンGC、ビクトリアGC、コモンウェルスGC、ヤラヤラGC、ハンティングデールGCの7コースは古くから7シスターズとして愛され、どのコースも世界的な評価を得ている。
プレー前日はメルボルン市内のコートヤード・バイ・マリオット・メルボルン・フラッグスタッフ・ガーデンズ泊まった。午前にハンティングデールGCをプレーしてから午後にこのイーストコースをプレーした。2つのコースの距離は車で25分ほど。前夜はホテルから徒歩2分のANGKOR
CAFE & RESTAURANTで食べた。カンボディア料理店で結構美味しかった。
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1番 パー4 332ヤード(3)