ロイヤル・ポースコール ゴルフクラブ
Royal Porthcawl Golf Club

コースデータ
所在地 ウェールズ、南部
コース長 ヤード パー72
コースレート 76.0
プレー日 2017年8月20日
設計者 ハリー・コルト、フレッド G. ホートリー、J.H. テイラー
オープン 1895年
キャディ あり
ゴルフカート なし
評価
総合評価
5.40
コースレイアウト
6
難易度
5
グリーンコンディション
5
フェアウェイコンディション
4
造形美、景観
6
満足度
5

砂丘に広がるクラシックで正統派リンクスコース。最初の9ホールはチャールズ・デブソンが造ったのが1892年だが、3年後に現在の位置に移され、ラムゼン・ハンターが新たな18ホールを設計。1912年にハリー・コルトがその18ホールのルーティングを改めて各ホールを改造し、1925年にテイラーとホートリーのコンビが数ホールを改善し、ほぼ現在の姿が完成した。



クラブハウスからの景観

1番グリーンと海

7番グリーン

最初の3ホールが左手に海を見ながら海沿いに進み、次の3ホールで内陸部に向かって上っていく。7番の名物ホールがコースの一番高いところにあり、余裕のあるプレーヤーはブリストル海峡を行き交う船など絶景を味わえる。その後の11ホールは内陸部から海辺にジグザクに進みながら絶妙なルーティングでクラブハウスに戻ってくる。最初の4ホールと最後の6ホールがリンクスホールで、中間の8ホールは少し高台に位置し、ゴース(棘のあるハリエニシダ)が多くはっきりとしたヒースランドの趣がある。



11番グリーン

13番ホールからの景観

18番グリーン

生い茂るヒースとゴースの茂みにFWは遮られたり、両脇に並んだりして、プレーヤーの行く手を阻み、硬くしまったFWに強いうねりを持つ高速グリーン、効果的に配されたポットバンカーが、適度の起伏があり変化に溢れた各ホールと融合し、絶えまなく吹く海風も手伝って、プレーヤーの技量を試す最高のテストの場を提供してくれる。全ホールから海を望めて、景観も素晴らしい。過去全英アマを何度も開催している。1995年に開催されたウォーカーカップ(アマチュアの全英対抗戦)はタイガーウッズがプレーした。2014年と2017年に全英シニアオープンを開催。

 
2番 パー4 451ヤード
やや左ドッグレッグの難ホール。ティショットは少し打ち下ろし。セカンド地点から左手に海が広がる。グリーンは縦長の2段形状で左サイドから奥はすぐにOBラインがあり、右にポットバンカーが配されている。
 

2番 パー4 451ヤード(3)

2番 パー4 451ヤード(2)

2番 パー4 451ヤード(1)
 
3番 パー4 452ヤード

3番 パー4 452ヤード(2)

3番 パー4 452ヤード(1)
左手は海岸線になる左ドッグレッグ。ティショットが270ヤードを越えればそこからが下り勾配になるので飛距離が稼げる。グリーンは砲台で3個のバンカーでガードされている。グリーン左のOBゾーンは浅い。
 
4番 パー3 212ヤード

4番 パー3 212ヤード(2)

4番 パー3 212ヤード(1)
距離のあるショート。グリーンは砲台で50ヤードも縦に長い。グリーン周りに前方左右それぞれ2個ずつ計6個のバンカーが配されている。強い受けグリーン。
 
5番 パー5 611ヤード
左ドッグレッグの長いロング。ティショット、セカンドでは左のOBゾーンは浅い。セカンドでアベレージヒッターは左サイドの小さい池、ロングヒッターは右サイドのポットバンカーが効いてくる。サードは強い打ち上げ。グリーンは縦に細長く、左サイドはすぐにOBゾーンになる。グリーン上はコブがいくつもあり、しかも受けている。
 

5番 パー5 611ヤード(3)

5番 パー5 611ヤード(2)

5番 パー5 611ヤード(1)
 
7番 パー3 122ヤード
とても短いショートで名物ホール。グリーンの幅は大変狭く40ヤードの奥行きがあり、6個のバンカーと小さい丘のようなマウンド群で囲まれている。グリーン上はコブがいくつか施され、パットのラインが読みにくい。ロイヤルツルーンGCの8番“ポステージ・スタンプ”を彷彿させるぐらい短くてグリーンがバンカー群で囲まれている。
 

7番 パー3 122ヤード(3)

7番 パー3 122ヤード(2)

7番 パー3 122ヤード(1)
 
8番 パー5 474ヤード

9番 パー5 566ヤード(2)

8番 パー5 474ヤード(1)
前方に海が広がる左ドッグレッグで短いロング。ティショットでは左右4個のポットバンカーが待ち受ける。セカンドは緩やかな打ち上げになり、左のOBラインは浅く、グリーンの60ヤード手前に配されたクロスバンカーがFWに並び、アベレージヒッターが手前に刻むか、越えてくかの決断に迫られる。ロングヒッターは2オン可能だが、グリーンのすぐ左にOBゾーンと22ヤード手前に1個のクロスバンカーがあるので、リスクが伴う。グリーンは縦長で左サイドに1個、右サイドに2個のポットバンカーがある。グリーン周りの傾斜とグリーンの傾斜は一体化している。典型的な“リスクと報酬”ホール。
 
9番 パー4 400ヤード

9番 パー4 400ヤード(2)

9番 パー4 400ヤード(1)
左ドッグレッグ。FWは左に傾斜して、ティティショットは左コーナーの大きなバンカーが効いてくる。グリーンは4個のバンカーでガードされ、強く受けている。
 
10番 パー4 371ヤード
やや右ドッグレッグの少し短いミドル。ホール前方に広がる海景が素晴らしい。ティショットは緩やかな打ち下ろし。グリーンは縦に細長く、左に2個、右に1個のポットバンカーが配されている。
 

10番 パー4 371ヤード(3)

10番 パー4 371ヤード(2)

10番 パー4 371ヤード(1)
 
11番 パー3 184ヤード

11番 パー3 184ヤード(2)

11番 パー3 184ヤード(1)
縦長グリーンは砲台で、合計7個のポットバンカーで囲まれている。グリーンの左右は下りスロープにある。グリーンは奥から手前へと左から右へとの2つの強い傾斜が混じっている。
 
13番 パー4 475ヤード
左ドッグレッグで打ち下ろしの長いミドル。打ち下ろしホールだが向かい風が吹くので難しい。ティショットで距離が出ないと、セカンドはセミブラインドショットになる(目印のポールは立っている)。グリーンは左手前と右サイドに2個と3個のバンカーでガードされている、セカンド地点から望むグリーンと海の景観がとても良い。
 

13番 パー4 475ヤード(3)

13番 パー4 475ヤード(2)

13番 パー4 475ヤード(1)
 
14番 パー3 173ヤード

14番 パー3 173ヤード(2)

14番 パー3 173ヤード(1)
少し打ち下ろしで美しいホール。砲台グリーンで3個の深いバンカーがグリーンの前部を、深いラフが奥をガードしている。横風が吹くホールで風を考慮に入れたショットが必要。
 
15番 パー4 466ヤード
ストレートの長いミドル。ティショットは打ち下ろしで、セカンドは少し打ち上げ。グリーンは縦長の砲台で、左右にバンカーが配されている。
 

15番 パー4 466ヤード(3)

15番 パー4 466ヤード(2)

15番 パー4 466ヤード(1)
 
16番 パー4 430ヤード
やや左ドッグでタフなミドル。ティショットは打ち下ろしでセカンドは打ち上げ。グリーンの花道は急な下りスロープ。グリーンの右サイドは2個のバンカーでガードされている。
 

16番 パー4 430ヤード(3)

16番 パー4 430ヤード(2)

16番 パー4 430ヤード(1)
 
18番 パー4 459ヤード
世界屈指の素晴らしさがある最終ホール。やや左ドッグレッグで海からの逆風を受けながらの打ち下ろし。ティショットは右のFWバンカーが効いてくる。セカンドは50ヤードの長さがあるラフの荒地越え。グリーンは50ヤードも奥行きがあり、縦に細長い。グリーンは手前から奥に強く下っているので、セカンドでボールをグリーンに止める頭脳プレーが要求される。
 

18番 パー4 459ヤード(3)

18番 パー4 459ヤード(2)

18番 パー4 459ヤード(1)
 
余談
カーディフ市からほぼ西に45分。ロンドン市から西に5時間。ビジターのプレーは可能。クラブハウス内に宿泊施設あり。ウェールズでは名門クラブは多くなく、北部のロイヤル・セントィビッズGC、南部のロイヤル・ポースコールGCが双璧。

レストラン

ランチ

クラブハウス内のパティオ

クラブハウスはどのリンクスコースよりも海の近くに立っているとメンバーが言っていた。コースに隣接して建っている建物はナイチンゲールが一度訪れて働いたことがある病院だというエピソードも時代を感じさせる。

ラウンジ

ラウンジ

ナイチンゲールゆかりの建物

トップ100ゴルフコース(top100golfcourses.com)での2019年度ウェ―ルズのベスト50コースで第1位、2019年度全英(アイランドも含む)ベスト100コースでは第23位。全英(アイランドも含む)では2800コースあり、その内ウェールズには140以上のゴルフコースがある。た、2020年度のゴルフマガジン世界ベスト100ではランクインしなかったが、2017年度では第85位に選ばれている。

ハリー・コルト設計、再設計のコースでトップ100ゴルフコースでの2019年度全英(アイランドも含む)のベスト100コースにランクインしているのは、アバードベイGCアルウッドリーGC、ブロード・ストーンGC、バーナム&ベロウGC、カウンティ・スライゴーGCフォームビーGC、ハンクリー・コモンGC、ミュアフィールドロイヤル・カウンティ・ダウンGCロイヤル・リバプールGC、ロイヤル・ポーチコールGC、ロイヤル・ポートラッシュGCセント・ジョージズ・ヒルGC、、サニングデールGC・オールドコースサニングデールGC(ニューコース)ライGCスィンリーフォレストGC、ウエントワースGC・ウェストコース、ウエントワースGC・イーストコース、ウッドホール・スパGCの20コースもある。

パイル・アンド・ケンフィグGCで午前にプレーしてから、午後にプレーした。2つのコースはほぼ隣接していて、車で7分の距離。