バンドンデューンズ ゴルフリゾート、オールド・マクドナルド
Bandon Dunes Golf Resort (Old Macdonald)

コースデータ
所在地 アメリカ、オレゴン州
コース長 6944ヤード パー71
コースレート 74.4
プレー日 2017年5月5日
設計者 トム・ドォーク、ジム・ユービナ
オープン 2010年
キャディ あり
ゴルフカート なし
評価
総合評価
5.45
コースレイアウト
6
難易度
5
グリーンコンディション
5
フェアウェイコンディション
4
造形美、景観
5
満足度
6

バンドンデューンズ ゴルフリゾートにはパシフィックデユーンズバンドンデューンズバンドン・トレイルズ、オールド・マクドナルドと4つの世界クラスのチャンピオンシップコーストと13ホールのパー3コースのプリザーブを有する。オールド・マクドナルドは同じ設計家が10年前に造ったパシフィックデユーンと全く趣が違う。コースは内陸部で始まり、3番ホールでデユーンに移動して、その後16番ホールまで開けていて、同時にほとんどのホールで太平洋を見渡せる。最後の2ホールはまた内陸部に戻る。9番ホールのグリーンはクラブハウスの近くになくて、クラブハウスに戻らずに10番をプレーするルーティングになっている。FW幅は60ヤードから80ヤードもあり(ナショナル・ゴルフリンクス・オブ・アメリカ(以下NGLA)と同じぐらい)広くて、ティショットでのプレッシャーはあまりかからない。FWは硬くてうねっている。グリーンは大きく、セントアンドリュースのオールドコース(以下SA)と同じぐらいの大きさで、グリーンの大胆な形状も似ている。グリーンは大きく起伏があり、マウンド、尾根も多く施されが、ピン位置と違う面にパーオンしても、3パットのボギーになるホールが多い。またグリーンサイドのガードバンカーもよく効いてくる。グリーンを狙うショットの正確性が問われるコースである。



5番ティからの景観

6番ホールからの景観

15番ティからのオーシャンビュー

アメリカゴルフ界の父と呼ばれるチャールズ・B・マクドナルドが、アメリカゴルフ界の発展のために、理想のコースを1909年にナショナル・ゴルフリンクス・オブ・アメリカ(以下NGLA)をニューヨークのロングアイランドに100年ほど前の1909年に造った。もし“マクドナルドがオレゴン沿岸に今ゴルフコースを造ったらどんなものが生まれるだろうか?”というコンセプトでオール・マクドナルドコースが誕生した。ナショナル・ゴルフリンクスで多く使われている、“エデン”、“サハラ”、“レダン”、“アルプス”など全てのクラシック理論でのホールを、このコースで再現させている。トム・ドークがこれらのクラシックホールを限られた立地で見事につなぎ合わせ、芸術性も戦略性もとても高いコースに仕上げている。



15番グリーンからの景観

16番グリーン近くのデューン

16番グリーン横のプレー終了を知らせるベル

 
2番 パー3 181ヤード

2番 パー3 181ヤード(2)

2番 パー3 181ヤード(1)
ホール名:エデン 先例:SA11番、NGLA13番、ミッドオーシャン3番
強い砲台の少し横長グリーンで右手前にポットバンカー1個、グリーン左サイドに2個のガードバンカーが配されている。プレーヤーのアイアンの技量を試すホール。グリーン上は4個のマウンドがあり傾斜が強い。エデンホールとは設計者がミドルアイアンを使わせグリーンを狙わせる距離のショート。 
 
3番 パー4 375ヤード

ホール名:サハラ 先例:ロイヤル・セントジョージズ3番、NGLA2番、ミッドドオーシャン3番
サハラホールとはブラインドのパー3で大きな“サハラ”のバンカー越えを言うが、ここではパー4として使っている、ストレートの短いミドル。ティショットはサハラバンカーに見立てた巨大な丘のデューン越えでブラインドの打ち下ろし。グリーンは48ヤードも奥行きがあるパンチボールグリーンで、エッジから右に急傾斜している。

 

3番 パー4 375ヤード(3)

3番 パー4 375ヤード(2)

3番 パー4 375ヤード(1)
 
4番 パー4 504ヤード

ホール名:ホッグズ・バック 先例:ランデンリンクス2番、NGLA5番
ストレートのとても長いミドル。FWは馬の背になっていて、その狭い部分にティショットが正確に飛ぶと、ボールが前に跳ねて飛距離を稼げるが、ティショットが曲がると馬の背の左右に落ちて、セカンとても長くなる。グリーン上は尾根が2本走り、グリーンの左右にバンカーが配されている。“ホッグズ・バック”米語ではホッグバックとは豚の背のような丸みをもつ地面の隆起、うねのこと。グリーンに使われると日本では馬の背グリーンと言う。

 

4番 パー4 504ヤード(3)

4番 パー4 504ヤード(2)

4番 パー4 504ヤード(1)
 
5番 パー3 160ヤード

5番 パー3 160ヤード(2)

5番 パー3 160ヤード(1)
ホール名:ショート 先例: ロイヤルウエストフォーク4番、NGLA6番、シカゴ10番 
打ち下ろしの距離のないショート。グリーンは巨大で横にも長く、グリーンの右サイドから手前は大きくて深いバンカーでガードされている。グリーンはアンジュレーションが強くて複雑。“ショート”の概念はグリーンに乗ってもアンジュレーションがあり3パットのリスクがある、距離が短いが手強いパー3でパットの技量が要求されるホールのことを言う。 
 
6番 パー5 555ヤード

ホール名:ロング 先例:SA14番、NGLA9番
“ロング“とはコースで一番長いホールのこと。ほぼストレートホール。グリーン手前100ヤードほどに大きなクロスバンカーがFWに横たわり、セカンドで越えていくか手前に刻むかの決断に迫られる。サードはFW左サイドからがグリーンを狙い易い。グリーンは横にも大きく、真ん中の面が縦に凹んでいる。このクロスバンカーはセントアンドリュース14番の有名な“ヘルズ(地獄の)バンカー”をイメージしている。

 

6番 パー5 555ヤード(3)

6番 パー5 555ヤード(2)

6番 パー5 555ヤード(1)
 
7番 パー4 363ヤード

ホール名:オーシャン 先例:なし
左ドッグレッグのセカンドが難しいミドル。ティショットでは270ヤード先に1個の左FWバンカーと左サイドにグース(ハリエニシダ))があるがFWは広い。セカンドは強い打ち上げで、グリーンは強い左傾斜。マクドナルドならばできるかぎりデューンの山の背にグリーンを造って“オーシャン”ビューを見せただろう、というイメージで設計された。

 

7番グリーンと海

7番 パー4 363ヤード(2)

7番 パー4 363ヤード(1)
 
8番 パー3 181ヤード

ホール名:ピアリッツ 先例:イェール9番、パイピング・ロック9番
やや打ち下ろし。グリーンは縦に72ヤードと長く、真ん中にスウェイルが横切り凹んでいる。ピンと面が違うパットは3パットのリスクがある。“ピアリッツ”とは縦にとても長いグリーンで、その中央部分を窪んだ溝が走ってグリーンを二つに分断しているグリーンを指す。

 

8番 パー3 181ヤード(3)

8番 パー3 181ヤード(2)

8番 パー3 181ヤード(1)
 
10番 パー4 465ヤード

ホール名:ボトル 先例:サニングデール(オールド)12番、NGLA8番
ストレートホール。ティショットでは左右とFWセンターに合計6個のバンカーがあり、落し所が狭く、どのラインでティショットを打つか決めなければない。グリーンは強い砲台。グリーンは小さくアンジュレーションが強い。“ボトル”ホールとはティグランドからグリーンに近づくにつれて狭くなるホールのこと。

 

10番 パー4 465ヤード(3)

10番 パー4 465ヤード(2)

10番 パー4 465ヤード(1)
 
11番 パー4 445ヤード

ホール名:ロード 先例: SA17番、NGLA番、パイピング・ロック8番
DWは右に蛇行しているが、ほぼストレートの距離のあるミドル。ティショットは、SAではホテル越えだが、ここではバンカー群越え。FW右サイドに打つとセカンドでグリーンを狙い易い。グリーンは砲台で斜めに細長く、奥行きが48ヤードもある。SAではグリーン奥に公道があるが、ここでは“ロード”は無い代わりにグリーンの奥にこぼすと寄せが難しい。

 

横から見る11番グリーン

11番 パー4 445ヤード(2)

11番 パー4 445ヤード(1)
 
12番 パー3 237ヤード

12番 パー3 237ヤード(2)

12番 パー3 237ヤード(1)
ホール名:レダン 先例:ノースベリック15番、NGLA4番、シカゴ7番 
チャレンジングで長いショート。“レダン”グリーンとは右手前から左奥に向かって45度で配置されていて、奥行きは54ヤードもあり、傾斜も右手前から左奥に急傾斜している。グリーン左サイドに配された1個のバンカー効いているが、他の“レダン”ホールとの違いは、バンカーがグリーンに面しているのでなく、グリーン面とバンカーの間に土手があり、グリーンに乗らないとその土手の傾斜でバンカーに誘い込む手法を取っている。 
 
15番 パー5 535ヤード

ホール名:ウェストワード・ホ 先例:NGLA18番
FWが波打っている右ドッグレッグ。ティショットは打ち下ろし、セカンド以降は打ち上げ。ティショットは左サイドに打つのが良い。セカンドはグリーンの右手前60ヤード前後に配された大きなFWバンカーが効いてくる。砲台の3段グリーンで56ヤードの奥行きがあり大きい。グリーンから素晴らしいオーシャンビューが見える。ウェストワード・ホはイギリス西海岸にあるコース名だが、意味は不明。

 

15番 パー5 535ヤード(3)

15番 パー5 535ヤード(2)

15番 パー5 535ヤード(1)
 
16番 パー4 455ヤード

16番 パー4 455ヤード(1)
アルプス 先例:プレストウィック17番、NGLA3番
やや右ドッグレッグの難ホール。ティショットではFW右半分に打つとグリーンが見えるが、左半分からのセカンドは前方の“アルプス”という大きなラフのマウンドが邪魔になり、ブラインドショットになる。グリーンは受けていて3個のバンカーでガードされている。

 

 

16番 パー4 455ヤード(4)

16番 パー4 455ヤード(3)

16番 パー4 455ヤードド(2)
 
17番 パー5 546ヤード

ホール名:リトルストーン 先例:リトルストーン16番、リド(現存しない)4番
右ドッグレッグ。ティショットでは2つのルートがあり、安全にはFW真ん中に3個ある左サイドの広いFWに打ち3オン狙いになる。アグレッシブなラインはウエィスト・エリア越えの狭い右FW狙いで、成功すれば2オン可能。ティグランドからグリーンまで直線的なラインになり、緩やかな打ち上げのセカンドはグリーンまでベストアングルになる。グリーンは64ヤードと縦に長く、どちらのルートでも左手前の大きなガードバンカーが効いている。ホール名はスコットランドの“リトルストーン”GCからきている。

 

17番 パー5 546ヤード(3)

17番 パー5 546ヤード(2)

17番 パー5 546ヤード(1)
 
18番 パー4 469ヤード

ホール名:パンチボール 先例:シカゴ12番、ザ・クリーク6番
やや右ドッグレッグのタフなミドル。ティショットは、右サイドの3個のFWバンカーを避けて、真ん中左に打つのが良い。グリーンは斜めに置かれ、左手前から右奥に急傾斜。グリーンは背の低い丘で囲まれていて、大きめに打っても傾斜でグリーンの真ん中近くまで戻ってくる。“パンチボール”とはグリーンの一部がすり鉢状になっていること。

 

パンチボールグリーン

18番 パー4 469ヤード(2)

18番 パー4 469ヤード(1)
 
余談
ユージーン空港から南西に2時間半、サウスウェスト・オレゴン・リージョナル空港南に35分。パブリックコース。リゾート内に4つのロッジがありその内The Innで宿泊した。プレー前日が4日間の最後のThe Innでの宿泊。4日間リゾート内のレスストランで販売しているオレゴン、ワシントン、カリフォルニア産のワインは安価で美味しかった。

レストラン

ランチ

地元のワイン

トップ100ゴルフコース(top100golfcourses.com)の2018年度オレゴン州で第3位のベストコース、全米ベスト100では第38位。オレゴン州には200以上のゴルフコースがある。



The Inn

The Inn

部屋からの景色

トム・ドーク作でトップ100ゴルフコースの2019年度全米ベスト100にランクインしているコースは、バンドンデューンズGR(パシフィック・デューンズ)&(オールド・マクドナルド)、バリーニールGC、ロック・クリーク・キャトル・カンパニー、セボナックGCストリームソングGR(ブルーコース)がある。

チャールズ・B・マクドナルド設計でトップ100ゴルフコースの2019年度全米ベスト100にランクインしているコースは、ナショナル・ゴルフリンクス・オブ・アメリカシカゴGC、パイピング・ロックC、スリーピー・ホローCCザ・クリーク Cザ・コース・アット・イエールがある。