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ほぼフラットな林間コースで自然の地形をあるがままに生かした井上誠一の代表作で、コース全体を包む松林が独特の落ち着いた雰囲気を作り出している。OUTはほぼフラットでINは起伏に富む。1番から5番はさほど難しくないホールが続き、6番から14番は難易度が高いホールが揃い、上りの15番から18番はまた穏やかになる。グリーンは以前はベントとコーライの2グリーンだったが、現在は007とCY2のベントグリーンに張り替えられている。それぞれ高さや距離を変えてあり、36面すべて違う造りになっていて、それぞれに違った戦略ルートをもっている。最近7300ヤードのチャンピオンテーグランドが新設されて男子トーナメント級の本格コースに生まれ変わっている。枝ぶりの見事な松が景観美を高めていると同時に、随所に空中ハザードとしてもアクセントを効かせている。2グリーンともに大き目で大きなガードバンカーが囲むように配置され、、距離もあるためどちらのグリーンも、まるで1グリーンのようにプレーヤーに威圧感を感じさせる。随所に配されたFWバンカーは顎が高くて、捕まれば次打でグリーンが狙えない。落し所が極めて限定されているので精度の高いショットが要求される。花道はバンカーで狭く限定され、しかもグリーンは砲台で傾斜やアンジュレーションが強いため、ピンポイントで狙わないとパー、またはバーディチャンスにはつかない。
名物ホールは東西に走る谷を利用した9番、10番、11番。この3ホールは龍ヶ崎の“アーメンコーナー”として有名で、3ホールには自然の深い地溝が絶妙に絡んでいて、ブラインドの谷間のFWに打って行く難関ホールの連続。各ホールが変化に富んでおり、すべてのショットでコースマネジメントが要求され、何度プレーを重ねても新鮮味を失わないレイアウトである。ナイスショットが必ず報われるフェアでチャレンジングなコースでもある。2019年に7047ヤードから7302ヤードと250ヤードほど長くなり、日本の難関コースの1つになっている。1967年日本プロ、1992年日本オープン、1996年日本女子オープン開催。
2006年4月コウライ・サブグリーンをプレー時(旧版)
スコカード
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ほぼストレートの距離があるロング。ティショットでは両サイドに林が並び、落下地点にある左右の檜の木が効いてくる。セカンドはやや打ち下ろしでサードは少し打ち上げ。グリーンは左手前と右サイドにバンカーが配され、右のOBゾーンは浅い、強い受けグリーン。 |
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谷越えの少し打ち下ろしになり、独特な形状の5個のバンカーがグリーンを囲んでいる。グリーン右サイドのOBゾーンは浅い。グリーンは大きめで3段形状。 |
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左ドッグレッグ。ティショットは左右に林があり、左右のバンカーが口を開けていて落下地点のFWが狭い。グリーンの手前には2つの大きなバンカーが縦に並んで花道の左右に置かれていて、ロングヒッターが2オンを狙う時にはこれらのバンカーに入りやすい。 |
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ほぼストレートの短めのミドル。FWはとても狭いが舟底型(円柱を半分に切った形状)なので、ティショットを左右に曲げてもFWに出てくる可能性が高い。グリーンは縦長の強い砲台で、左手前に2個バンカーが並んで配され、右サイドはハーロー(窪地)になる。 |
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やや左ドッグレッグの難しいミドル。ティショットでは左に1個、右に2個のバンカーがあり、それらのバンカーでFWは狭い。ティから180ヤード地点に2、3本の樹木が横切っているが、左側の木越えかそのすぐ左に打つのがベストルート。右サイドに打てば、グリーン側のFWバンカーの奥に張り出した樹木がグリーンを狙いづらくする。グリーンは縦長で5個のバンカーに囲まれている。グリーン面は真ん中が高く手前と奥に下っている。 |
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ほぼストレートの素晴らしいミドル。50ヤード幅の谷がFWを横切る地形を活かしている。ティから250ヤード付近で下り坂になり、グリーン手前に130ヤードまで谷になる。ドライバーを使って谷へ落とし、ブラインドとなるグリーンを短めのクラブで狙うか、あるいはFWウッドで谷の手前へ刻んで、見えるグリーンを長いクラブで狙うかの2つのルートを選択する必要がある。どちらのルートにしても、FW左右の4個のバンカー効いていて、正確なショットを打たなければパーオン出来なくなる。グリーン周りに5個のバンカーが配され、グリーンは受けている。 |
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名物ホールでやや左ドッグレッグ。ティショットは数本の松の木立越えで、舟底型の狭いFWに斜めに打ち下ろしていく。左の尾根と木立をダイレクトに越えるのがベストルートで着地点にはグリーンを狙える十分なスペースがある。ホールなりに真っすぐ打つと距離的にグリーンが遠くなり右手の土手でブラインドになりパーオンできない可能性がある。またショットが左右にぶれるとライが悪くなり、セカンドで砲台グリーンに乗せにくい。FWはS字を描きながらグリーンまで伸びている。グリーン手前100ヤード付近は右の尾根から裾が張っていて、FW右サイドからはグリーン右半分が隠れるので、FW左サイドがベストポジション。セカンドは少し打ち上げ。このホールにはバンカーは一つもないが、代わりに樹木、尾根の裾にハザードの役割をもたせていて戦略性は高い。左に曲がる谷をそのまま活かした日本が誇る名ホール。 |
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やや右ドッグレッグの距離のあるミドル。ティグランドから280ヤードでFWは下り勾配になり、その先は谷がFWを横切る。ティショットでは左右のバンカーと松林がFWを狭くしている。セカンドは谷越えでFW右サイドから打つとグリーンを狙いやすい。グリーンの左と左手前にバンカーが配され、グリーンは受けている。 |
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池越えの美しく、ダイナミックなショート。グリーンは5個のバンカーに囲まれ、ショットをグリーン左に外すと、バンカーに捕まれなければ、崖下まで転がるか左の池に入る。池越えと橋の美しい景観が印象的。段差のある2グリーンの間には隠れた奥のバンカーが潜み、逃げる場所がなくピン狙うホール。古い吊り橋を渡ってグリーンに向かう。高低差を付けて左右に振った2グリーン、バンカーの配置と造形、グリーンの手前から左を囲む池の存在感が、独特のホール景観を醸し出している。 |
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ほぼストレートのロングでティグランド前とグリーン手前の180ヤード付近に谷が横切る。谷越えのセカンドでのFWは左に傾斜しており、FWの左にある2個のバンカーが待ち受ける。セカンドでグリーンを狙うロングヒッターはセカンド地点からグリーンへは若干左に曲がっていて、ホール左サイドの谷すれすれに打たなければならないので、リスクを伴う。縦に長いグリーンの左サイドはバンカーと谷になり、奥にもバンカーが配され、グリーンは木立に囲まれている。 |
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やや左ドッグレッグ。ティショットでは左右のバンカーが効いていて、270ヤード付近からFWは下り勾配になる。セカンドは少し打ち下ろし。横に長い受けグリーンは6個のバンカーに囲まれていて、左手前が唯一の花道になる。 |
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ほぼストレートで2オン可能なロング。ティショットでは左右に林と右サイドに2個のバンカーがあり、セカンドではグリーン手前150ヤード付近の真ん中に松の大木があり、その木の左右どちらかに打たなければならい。2オンを狙うにしろ、3オンにしろ、この松の木をどう避けるかのコースマネジメントが必要。グリーンの左手前と真ん中左右にも松の木がある。 |
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やや左ドッグレッグ。ホールの左側を走る尾根のスロープに沿って、FW全体が右に傾斜していが、ティショットで250ヤード飛べばFW右サイドにフラットなエリアがある。FWは狭めで左にバンカーと林、右は下りスロープのラフと木立がある。グリーンは少し砲台で4個のバンカーでガードされている。グリーン面は若干左に傾斜している。 |
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東京都市から北東に1時間、成田空港からほぼ北に40分。プライベートクラブだが、平日はメンバーの紹介でビジターのプレーは可能。
トップ100ゴルフコース(top100golfcourses.com)の2020年度日本ベスト80コースで第12位。日本には2300コースほどある。
他の井上誠一設計のコースは、大洗GC、日光CC、鷹之台CC、霞ヶ関CC・西コース、武蔵CC・豊岡コース、武蔵CC・笹井コース、那須GC、大利根CC、
茨城CC・西コース 、葛城GC、札幌GC・輪厚コース、札幌GC・由仁コース、いぶすきGC、鶴舞CC、瀬田GC、西宮CC、伊勢CC、南山CC、室蘭GC、大原・御宿GC、湘南CC、戸塚CC・西コース、烏山城CC、愛知CCなどがある。海外では、フィリピンのタット・フィリピナスGC、マレーシアのネガラ・スバンGCの設計も手がけている。
プレー前夜は竜ヶ崎プラザホテルに泊まり、同じビル1階の四季亭で食べた。ホテルからコースまで西に15分。
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14番 パー5 606ヤード(3)